次病
夜帋視点
夜帋
『父さん、次はどこ行くの?』
我雪
『国内なので夜には帰ってきますよ』
夜帋
『それじゃあ、夕飯はとっとくわね』
我雪
『それでは、行って来ます』
父さんは仕事に行った。私は中学生だけど、中学に行ったのは始めの頃だけ。中学生にもなれば小学生よりも純粋とは言いにくい。私の嘘を探知する能力は常に作動してる。あんまり気分良くない。
沙希
『おーい夜帋!何湿気た顔してるのよ!』
夜帋
『沙希はいつも元気ね・・・』
枕亥沙希は私の唯一の友達。かなり単純な生活で正直言って・・・バカ
沙希
『何かあたしを馬鹿にしなかった?』
そして無駄に勘が良い
夜帋
『気にしたら負けよ。それより、勝手に人の家に上がり込まないで』
そもそもどっから入って来たのよ。さっきは居なかった筈よ?
沙希
『そこの窓が開いてたわよ』
沙希は窓から入って来たらしい
夜帋
『バカ・・・じゃなくて、凄い行動力ね』
沙希
『鍛えてますから!』
そこ、威張る所じゃないわよ。何で窓から入ってくるのかわからない
夜帋
『流石に窓から人の家に入るのは止めてね』
沙希
『夜帋の家じゃなかったらこんな事しないわよ』
私の家だったらやるんだ・・・
夜帋
『それより、何しに来たのよ』
沙希
『面白い人が居るのよ、行かないと損だからね!』
凄く嫌な予感しかしないわよ・・・
夜帋
『私は・・・』
沙希
『さあ!レッツゴー!』
沙希に引っ張られて外に、いつも無理やりなんだから
夜帋
『沙希、中学校はどう?』
沙希
『楽しいよ?夜帋も来れば良いのに』
夜帋
『だって、あんまり気分良くなくて・・・』
沙希
『別に無理にとは言わないわよ。だけどね、現実なんて汚いもんなんだから中学校ぐらいでへこたれちゃあダメよ!』
夜帋
『高校からは頑張るわよ』
沙希
『悪い奴が居たら、あたしがガツンとぶっ飛ばしてやるから安心して!・・・あれ、玖音?』
逆に心配よ、沙希が問題行動を起こさないか・・・
そんな話をしながら歩いてると、目の前にはメガネをかけた同級生ぐらいの女の子が、沙希は知ってるのか、その子の近くまで走って行った。玖音って名前なのかしら?
玖音
『沙希・・・久しぶり』
沙希
『久しぶり!最近どうしてたのよ?』
玖音
『散歩。夜帋も久しぶり』
夜帋
『何で私の名前を知ってるの!?』
しかも、最近どうしてたの返事が散歩って、最近ずっと散歩してたって事?ありえない・・・
玖音
『フッ・・・』
夜帋
『ちょっと待って!?何?私が間違ってるの?』
沙希
『アハハ・・・さあ、行こうか!』
沙希はごまかしたね・・・
玖音
『サヨナラ』
まあ、いいか・・・




