表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/41

06

次の日の朝、人の気配で目が覚めたソフィア。

見慣れないベッドの天板を眺めながら、ここは何処だろうとぼんやりと考えた。



「おはようございます。ソフィア様。」



声の正体は、メイドのようだ。ニコリと優しそうな笑顔を見せてくれる。夢見心地だったソフィアは一気に現実に引き戻された。



「昨日はご挨拶もなしに失礼致しました。私、ソフィア様の身の回りのお世話をさせて頂きます。ミアと申します。気軽にお声掛けくださいね。」



ソフィアはどう答えていいかわからず、目を泳がせていた。

そんなソフィアに、安心を与えるように、またミアは笑いかける。



「今日は少し忙しいですよ。クラリス様とご対面されるのですからね。」


「クラリス、様。」


「そうです。ソフィア様が影となる…言わば光。クラリス様です。」



ミアは優しく手を差し伸べる。



「うんと可愛くしてお会いしましょう?きっと仲良くなれますよ。」



明るいミアの笑顔に、ソフィアは少し心が軽くなる。

その手を取り、ベッドから抜け出た。



それからバスタブでミアに身体を綺麗にしてもらい、別のメイドが運んできたドレスを着せてもらい、髪も溶かしてもらった。



「よくお似合いですよ!ソフィア様。」



姿見で全身を見た時、ソフィアは自分でも驚いた。本当にどこかのお姫様になったような気分だった。



「あの…」


「なんでしょう?ソフィア様?」


「クラリス様ってどんな人?怖い人…ですか?」



おずおずと言葉を選びながら話すソフィアに、ミアは微笑む。



「メイドに敬語はなしですよ。見つかったら私が怒られちゃいます。クラリス様は、お優しい方です。きっと大丈夫です。」



ソフィアは少し迷って、うん。と返事をした。



「さあ、行きましょう。」



ミアに促され、ソフィアは歩き出す。



(しっかりしなきゃ…!)



心の中で自分を励ます。無意識にまた左肩に触れていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ