ラスト・・・
良かったら、読んでいって下さい。
駄段は険しい表情をして、会話を続ける。
「キモクサマンエロティックモードは、五分しか使えない。つまり、五分以内にブラックハートを倒さなければ、ワシ達の負けだ・・・」
ウインドキッドは言葉を失う。時間的制約がある。しかも、短時間だ。駄段の表情の意味を、ウインドキッドは理解する。
「キモクサマンが戦わずに遊び出したら、エロティックモードは無駄となる。そうなれば、この戦いは終わりだ。人間は怪人達に惨殺され、支配される事を受け入れなければならない・・・」
確認する様に、駄段は言葉を重ねる。そして、世界の命運を掛けた橋の上の攻防に視線を移す。
口から流血しているブラックハートは、ゆっくりと立ち上がる。そして、今までに見せた事のないような、鬼の形相をキモクサマンに見せる。キモクサマンは半笑いでブラックハートの方を見ている。
「少し、冷静になろう。戦い方を変える・・・」
ブラックハートは、両手を前に出す。そして、伸ばした手の掌から黒い光が集まる。
「暗黒ビーム!」
怪人の掌から、黒いレーザー状の光が放たれる。光はキモクサマンの身体目掛け、一直線に飛んで行く。
キモクサマンは余裕でそれを交わす。しかし、ブラックハートはビームを連射して来る。何本もの黒い光がキモクサマンを襲う。
キモクサマンは、その複数のビームを左右のフットワークで交わし続ける。まるで、高速で反復横跳びをしている様だ。
「キモクサマン、貴様は遠距離攻撃が使えない。ならば、取る手段は一つだ」
ブラックハートは、なおもビームを撃ち続ける。それにより、キモクサマンはブラックハートに近付く事が出来ない。防戦一方だ。
「いかん!あんな攻撃され続けたら、いつかビームが当たってしまう。それに、エロティックモードの時間が終わるぞ、まずい・・・」
駄段は呟き、考える。そして、また得意のいい加減な事を言い出す。
「そいつを倒したら、エロ本をもう一冊買ってあげよう」
キモクサマンの鼻息がフシューと音を立てる。まるで、蒸気機関車の様だ。
キモクサマンは興奮して、突進する。何度もビームが身体に当たる。が、興奮したキモクサマンは止められない。
そして、ブラックハートの下っ腹にパンチが入る。ブラックハートの身体はくの字に折れ曲がり、後退する。
「キモクサマン!休むな!攻撃を続けろ!」
駄段がマイクを片手に叫ぶ。周りのヒーロー達も必死に応援している。駄段の隣の愛花は、相変わらず祈るような姿勢で、涙を流している。アイスギャルはかなり興奮して、奇声を上げている。
「キモクサマン!残り一分だ!連打を仕掛けろ!」
駄段が目を見開き、叫ぶ。こちらも鬼の様な顔だ。ヒーロー達もここが勝負どころだと、顔を真っ赤にし、声を出している。
キモクサマンはそれに反応するかの様に、ブラックハートにパンチの連打を浴びせる。ドドドドドという衝撃音が鳴り響く。ブラックハートの鎧は粉砕されていき、怪人の身体は拳の跡で埋め尽くされる。
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