問題アリ
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ブラックハートがキモクサマンに向かって走り出す。右の拳を固めて、キモクサマンの顔面を狙う。ドンという硬い物が砕ける音が轟く。
「ぐはっ」
ブラックハートの脇腹の部分の鎧が砕け、そのまま怪人はうずくまる。
「何だと・・・。貴様、一体何をした?この俺の目でも追い付けない程の動きだと・・・」
ブラックハートは脇腹を押さえ、ヨロヨロと立つ。キモクサマンの目にも止まらないパンチが、ブラックハートの身体を捕らえたのだ。キモクサマンは目をハートにしたまま、ブラックハートを見ている。
ブラックハートは飛び上がり、キモクサマンの顔面に蹴りを見舞う。キモクサマンは、ブラックハートの蹴って来た足を掴み、怪人の身体を地面に叩き付ける。
ブラックハートは苦悶の表情を浮かべ、キモクサマンからサッと離れる。
その一部始終を見ていたヒーロー達から、歓喜の声が上がる。アイスギャルは再び、キャーキャー騒ぎ出す。
キモクサマンは天を見上げ、ぐへへへへと下品に笑い出す。ブラックハートはキモクサマンを睨み付け、再び襲い掛かる。それに合わせてキモクサマンも、ブラックハートの方へと走り出す。
キモクサマンは飛び上がり、両手と両足を後ろに引いて、股間を付き出す。そして、その状態で股間をブラックハートの顔面にぶつける。
「ぐあっ!」
ブラックハートの顔面は、強大な圧力が掛かり変形し、口や鼻から出血をする。そして、豪快に吹っ飛ばされ、地面に引きずられる様に倒れる。
駄段は興奮気味に呟く。
「あの技は、キモクサマン股間アタックだ・・・・」
驚いた表情でウインドキッドは、駄段をチラリと見て尋ねる。
「キモクサマンの必殺技の一つなんですか?これもエロティックモードの影響なんですか?」
「いや、ただ何となく言ってみたかっただけだ。それっぽい技の名を・・・。解説者みたいでカッコいいだろ?エロティックモードとは全く何の関係もない」
「じゃ、言うなよ!」
積もり積もった感情を吐き出す様に、ウインドキッドは駄段に突っ込む。
ブラックハートは頭を振りながら、ゆっくりと立ち上がる。脳震盪を起こしているのか、身体がフラフラとしている。しかし、身体に力を込め、キッとキモクサマンを睨み付ける。そして、呪う様に言葉を発する。
「貴様!小便を漏らした汚い股間を、精練された俺の顔にぶつけて来るとは・・・。こんな屈辱初めてだ。八つ裂きにしてやる!いや、八つ裂きだけでは気が収まらぬ。生まれて来た事を後悔するくらいに、地獄を与え続けてなぶり殺しにしてやる!」
怒りのブラックハートは、再びキモクサマンに突進して行く。しかし、それを跳ね返す様にキモクサマンのパンチがブラックハートに炸裂する。再び、ブラックハートは転がる様に地面に倒される。
また、形勢逆転した。笑顔のウインドキッドは駄段に言葉を掛けようとする。が、駄段は浮かない表情をし、言葉を漏らす。
「喜ぶのはまだ早い。キモクサマンエロティックモードには、実は問題がある・・・」
「問題?まさか、更にアホになって、更にとんでもない行動を起こすんですか?」
「いや、あれ以上はアホにはならぬよ。もっと深刻な問題だ」
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