金と同情では動かない
良かったら、読んでいって下さい。
"美女が惚れるエロ侍"が、完結しました。
女性目線から見た、エロくてカッコいい男の異世界恋愛小説です。むしろ、女性向きの小説かもしれません。
"ドキドキの異世界合コン、デビュー戦"
が、新連載しました。男女の愛と策略の心理戦がメインテーマです。
良かったら、他の作品もよろしくお願いします。
キモクサマンは両腕をグルグル回し、鼻息が荒くなっている。その後ろで、ブラックハートはあざ笑いながら、ヒーロー達の慌てぶりを眺めている。
「キモクサマンが、攻めて来るぞ!みんな気を付けろ!」
ウインドキッドが、ヒーロー達に叫ぶ。ヒーロー達は、何をどう気を付ければ良いのか分からないので、慌てふためく。今、目の前で怪人百人を一人で粉砕した化物が攻めて来るのだ。ヒーロー達の顔はみな青ざめている。アイスギャルは、一人喜んでいたが・・・。
「あいつ、怪人と戦う時よりもやる気満々ッスよ。誰かあいつから恨みを買ってるんじゃないッスか?」
イナズマダンディーが口を開く。ヒーローは全員、駄段の方を見る。絶対にこの男が恨みを買っているから、キモクサマンはやる気なのだと・・・。
すると、駄段がパッと我に返る。
「てめぇ、ブラックハート!セコいぞ!飴一個でうちのヒーローを買収だと!ふざけるなよ!」
駄段はマイクを急いで持って、まくし立てる。
「飴玉一つで、充分効果があったではないか?不満か?」
ブラックハートは腕を組み、嘲笑する。駄段は眉根を寄せて、拳を握り締める。
「キモクサマンは、金や同情などでは動かない。しかし、食欲と性欲を刺激されると簡単に動いてしまうのだ。しまった、盲点だった。くそっ、どうする?」
駄段は考える。
「そうか、分かったぞ!誰かお菓子を持っていないか?キモクサマンを再び、お菓子で買収し返すんだ」
ヒーロー達はお互いの顔を見回す。子供の遠足じゃあるまいし、こんな戦場に誰がお菓子など持ち込むのだと、皆いぶかしげに周囲を調べる。
「すいませーん。イナズマダンディーがチョコレートを隠し持っていまーす!」
スタアボウイがイナズマダンディーを指差し、告げ口をする。
「言うなッス!」
イナズマダンディーはチョコレートを胸に抱え込み、見つからない様に隠す。
「イナズマダンディー、それをよこせ!」
駄段はイナズマダンディーのチョコレートを奪い取ろうとする。
「嫌ッス。自分、この戦いが終わってから食べるッス。だから、大事に取ってたッス。これは譲れないッス」
イナズマダンディーは激しく抵抗し、チョコレートを大事に抱え込む。
駄段はイナズマダンディーの肩に手を当てる。
「イナズマダンディーよ。君のそのチョコを世界の平和の為に使えば、君は世界のダンディーになれる。どうか、君の為に譲ってもらえないか?」
イナズマダンディーは鼻をピクピクさせ、世界のダンディーと言う言葉を復唱する。そして、駄段の顔をまじまじと見る。
「駄段さん、自分は最初から決めてました。このチョコレートを世界の平和の為に使おうって・・・」
イナズマダンディーは、駄段にチョコレートを渡す。駄段は受け取ると同時に叫ぶ。
「今だ!ウインドキッドよ!このチョコをキモクサマンに届けるんだ!」
ウインドキッドは、ハッと返事をすると、チョコレートを風に乗せてキモクサマンの元へと運ぶ。
「キモクサマン!そのチョコをあげるから、こっちへ戻って来て!お願い!」
駄段は、マイクに向かって叫ぶ。キモクサマンは、笑顔でそのチョコレートを受け取り、コクリと頷いた。
読んで頂き、ありがとうございました。
あなたと僕の小説力が、向上していきますように!




