ブラックハートの弱点
良かったら、読んでいって下さい。
"美女が惚れるエロ侍"が、完結しました。
女性目線から見た、エロくてカッコいい男の異世界恋愛小説です。むしろ、女性向きの小説かもしれません。
"ドキドキの異世界合コン、デビュー戦"
が、新連載しました。男女の愛と策略の心理戦がメインテーマです。
良かったら、他の作品もよろしくお願いします。
倉庫街から、黄色く汚染された霧が晴れていく。複数の人影が動いている。怪人達だ。怪人達はフラフラとなりながらも、ゆっくりと立ち上がろうとしている。
駄段は双眼鏡で、その様子を見ていた。
「思ったよりも、キモクサマンの屁が効いていないぞ。何故だ?」
駄段は首をかしげ、隣にいるウインドキッドに確認する。
「実は、阿多さんはオナラが臭い事をすごく気にしていて、ヨーグルトを食べ始めたんです。恐らく、それで腸内環境が良くなって、屁の匂いが緩和されたんだと思います」
ウインドキッドは神妙な面持ちで答える。
「何だとぉ!健康に気を使った為に、屁の威力が半減したと言う事かぁ!こんちくしょー!」
駄段は頭を抱え、悔しがる。そして、状況を確認する為に、再び双眼鏡で倉庫街の様子を覗き込む。
怪人達の立ち上がって来る人数が、増えて来る。どの怪人も気分が悪そうな顔をしているが、ほぼ全員復活して来ている。
駄段は宿敵のブラックハートを、目を凝らして必死に探す。
「おや?どういう事だ?」
駄段はブラックハートを見つける。しかし、彼が思っている状況とかなり違っていた為、疑問が生じ、自然に言葉が漏れる。
ブラックハートは、泡を吹いて倒れている。他の怪人達が次々と立ち上がる中、一人だけまだ失神している。
奴の戦闘能力は、他の怪人の比ではない。なのに何故、奴の回復だけ遅いのだ、不思議だ。駄段は、想定外の事実に関して、色々と推察してみる。
もしかして、ブラックハートは強烈な匂いに対して弱いのではないか、駄段はこれは弱点ではないかと考える。
「ふざけやがって。よくもあんな臭い屁を俺達に浴びせてくれたな?覚悟しろ、キモクサマン」
汚染された空気は完全に消え、ブラックハート以外の怪人達は臨戦態勢だ。自分達に臭い屁を食らわせたキモクサマンに対し、怪人達は怒り心頭に達している。
橋の上で吐いていたキモクサマンも復活し、今は鼻くそをほじって、あくびをしている。退屈そうな素振りで、橋の真ん中でぽつんと一人立っている。
「キモクサマン、ぶっ殺してやる!」
竜の怪人が、倉庫街側の岸から飛び出し、川中橋を渡って来る。先陣を切った竜の怪人に、遅れを取るなとばかりに他の怪人達も飛び出し、一斉に橋の上へと雪崩れ込んで来る。
「ウインドキッドさん!とうとう奴等、橋を渡って来たッスよ!どうするんですか?いくらキモクサマンでも、一人であの人数はヤバいッスよ!マジッスか?」
イナズマダンディーはまた焦り出し、ウインドキッドの両肩を持って、揺すっている。
ウインドキッドはイナズマダンディーの持っている手を無言で振りほどき、後ろにいる仲間のヒーロー三十名に話す。
「私達は作戦通り、キモクサマンの脇をすり抜けてこちら側に来た怪人を倒す。市街地に絶対に怪人を入れてはならない、分かったな?」
ウインドキッドは、ヒーロー達の士気を高める。ヒーロー達はおーっとそれに答える。
「イナズマダンディーよ。今から、あのキモクサマンが敵でなくて、本当に良かったと思う事になるぞ」
ウインドキッドは、静かに橋の上を眺めていた。
読んで頂き、ありがとうございました。
あなたと僕の小説力が、向上していきますように!




