理不尽な世の中で・・・
良かったら、読んでいって下さい。
アニメの力でモテるのかを考察した
"アニメ好き限定!掟破りのモテ戦略"が完結して、掲載しています。
"美女が惚れるエロ侍"も、完結しました。
むしろ、女性向きの小説になっているかもしれないファンタジーです。
良かったら、他の作品もよろしくお願いします。
「何故、貴方はそこまで駄段さんにこだわるんですか?僕からしたら、ただの変態ジジイに過ぎない駄段さんに・・・」
阿多は、純粋に不思議に思っている事をブラックハートに質問する。
「俺と駄段は科学者仲間だった。学会の研究チームの間では、二人の天才と言われていた」
ブラックハートは俯き、ポツリと話す。阿多は、その事実に驚く。
「貴方も駄段さんと同じ、科学者だったんですか?」
「そうだ。俺が怪人を生み出し、駄段がヒーローを生み出したのだ」
「じゃあ、全ての怪人は、貴方が生み出したと言う事なんですか?」
「その通りだ。つまり、怪人とヒーローの戦いは、俺と駄段、どちらかが死ねば決すると言う事だな」
阿多は目を見開く。目の前の敵を倒せば、怪人はこれ以上生み出されない、この戦いは終わる。阿多はその言葉を頭の中で繰り返す。
しかし、駄段を失えばヒーローは絶たれ、怪人に対抗する力が無くなる訳だ。
「駄段は確かに変態ジジイだ。だからこそ、何をしでかすか、本当に分からないのだ。今は、ヒーローどもは大した事はない。カスばかりだ。しかし、いつかどんでもない奴を、駄段は生み出すかもしれない。俺は、それを恐れている。だから、駄段を排除するのだ」
阿多は納得をする。この怪人に対抗出来るのは、変態科学者の駄段さんだけなのだと。
「貴方にとって駄段さんが邪魔な存在なのは、分かりました。でも何故、貴方達、怪人は人間を殺すのですか?S市の人達を攻撃しようとするのですか?」
「貴様はこの世の中、理不尽だとは思った事はないのか?」
「え・・・」
阿多はブラックハートの質問に対し、言葉を失う。かつてのトラウマが思い出される。
「俺はかつて科学者だった頃、学会の連中に才能を妬まれ、追放処分となったのだ。何故、才能のある者が追放され、無能な奴等が世の中に評価されるのだ?こんな理不尽な事、あっても良いのか?」
「その気持ち、分かります。僕も、前の店長にパワハラを受けていましたから。何故、真面目に誠実に仕事をやっている人間が、適当にいい加減に仕事をやっている人間に虐げられるのか。本当に世の中は、理不尽だと思います」
ブラックハートが阿多の方をじっと見る。
「俺は怪人の研究をしていた。人類の強さを、もっと引き出す研究を。その研究を自らの身体で試し、俺は怪人となった。そして、学会の奴等、いや、この理不尽な世の中に、復讐をしてやろうと誓ったのだ。だから人を殺し、この世の中を恐怖で支配する」
「殺される人達からしたら、それは理不尽です。理解は出来ますが、人殺しはいけない。もし、人を殺すのを止めて下さいと言ったら、止めて頂けますか?」
「この理不尽な世の中で、俺がルールとしている事がある。それは、弱い者は強い者に従うと言う事だ。俺に人を殺すのを止めて欲しいのなら、俺より強くなるか、俺より強い奴を連れて来るんだな。話は終わりだ。約束通り、駄段を連れて来い!分かったな?」
ブラックハートは阿多に背を向け、向こうに歩いて行く。阿多はその後ろ姿を見ながら、心の中で呟く。
だったら、僕が・・・。
僕が、貴方より強いヒーローに、会わせてあげますよと・・・・。
読んで頂き、ありがとうございました。




