ウインドキッドの見た現実
よろしくお願いします。
アニメ好きの人向けに書いた小説が完結しました。良かったらそちらの方もよろしくお願いします。
「本当だ!キモクサマン!嘘じゃない!信じてくれ!何でもするから、頼むよ。あ、そうか。あのパンダの乗り物が、欲しいんだな?幾らでも、買ってあげるから。助けて!お願い」
カマキリンは近付いて来る、キモクサマンに対して、膝を付いて、必死に命乞いをする。キモクサマンは、カマキリンの目の前で足を止め、カマキリンの顔を見る。
ウインドキッドは、キモクサマンがどんな行動に出るのか、全く予測がつかなかったので、じっとその様子を凝視する。
次の瞬間、キモクサマンは右腕を振り上げ、カマキリンに、思い切り振り下ろす。ぐしゃっという鈍い音と共に、カマキリンの上半身が砕け、肉片が飛び散る。
カマキリンは、キモクサマンの一撃のもとに、絶命した。
ウインドキッドは、呆然と立ち尽くしたまま、その様子を見ていた。
自分が必死で技を繰り出しても、受け付けなかったあの強固な怪人を、まるで、プリンを潰すが如く、簡単に潰してしまう、キモクサマンの強さに、愕然とする。生物としての、強さの次元が違うのだと、ウインドキッドは実感する。
「あのアホには、交渉は通用しないのか・・・・」
ウインドキッドは冷静になり、ポツリと呟く。
もし、彼が怪人の言葉を信じ、怪人を見逃していたなら、この先、どうなっていただろうかと考える。新たに犠牲者が、増えたのではないかと、恐怖を感じる。
あのアホは意外に、非情な男かもしれないと、ウインドキッドの頭をよぎる。
まぁ、そもそもあの男は、言葉を理解しているのだろうかと、感じるところもあるのだが、結果としては良かったと、ウインドキッドは思った。
どちらにしても、今回の一件で、ウインドキッドは確信したことがある。
キモクサマンを絶対に、敵に回してはいけないと。
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阿多が目を覚ますと、そこは見たことのある天井の光景であった。英雄仮面同盟の本部の一室か?阿多は以前も、ここで寝ていた経験から、そう感じた。
「阿多くん、ご苦労様。今回も、大活躍だったな」
聞き慣れた声の持ち主は、駄段のものだった。
「僕はあの怪人を、ちゃんと倒せたんですか?」
阿多はボーッとしている頭を抱えながら、駄段の方を見る。
「あぁ、今回も一撃で勝利した」
「そうですか。良かったです」
阿多は、ほっと胸を撫で下ろす。
「あ、そうだ。愛花さんは?連絡を取らなきゃ」
阿多は、自分の携帯電話を必死に探す。ベッドの脇のテーブルの上に、見覚えのある携帯電話とキーケースを見つける。
阿多は、急いで、愛花に連絡をする。呼び出し音から通話に、直ぐに切り替わる。愛花の大丈夫なのと言う、心配そうな声が、聞こえてきた。彼女は何度も、阿多の携帯電話の方に、連絡してきたらしい。
阿多は自分も無事だし、怪人もヒーローによって倒されたことを愛花に伝えると、愛花の声は普段通りの明るい声に戻った。
阿多は、今日のデートが中断したから、今度また、埋め合わせをするよと言って、愛花との電話を切る。
そして、阿多はこの日、ある決断をしていた。
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