キモクサマンの涙
よろしくお願いします。
アニメ好きの人向けに書いた小説が完結しました。良かったらそちらの方もよろしくお願いします。
キモクサマンは泣きながら、真っ二つに破壊されたパンダちゃんを抱き締める。
「もう、貴様のそのふざけた行動に、付き合うのも飽きた。そろそろ、死ね」
カマキリンは、キモクサマンの頭を上から踏み付ける。グシャッという鈍い音が、辺りに響く。
「何が、ゴリクマオトコを倒しただと?このアホは、これで終わりだ」
カマキリンが、更に踏みつけようとした時、カマキリンは突然、震え出す。カマキリンは、何かの異変を感じ、キモクサマンの上から、さっと飛び退く。
カマキリンは動物的本能で、辺りの空気が変わったことに気付く。
キモクサマンは、ゆっくりと立ち上がり、カマキリンの方を見る。笑みはない。カマキリンは思った。こいつ、キレてやがると。
カマキリンは、自分でもよく分からない恐怖心を、抱いている事に気付く。こんな経験は、怪人協会の総帥ブラックハートに闘いを挑んだ時、以来だった。
やらなければ、やられる・・・・
カマキリンは咄嗟にそう判断し、キモクサマンに向かって突進し、両手の大鎌で、何回も斬り付ける。キモクサマンは、それを無防備で受け続ける。鈍い金属音が、何度も鳴り響く。
カマキリンは息が上がり、汗だくになっていた。両手の大鎌の刃は、ボロボロになり、両腕は力尽きだらりと垂れ下がっていた。
しかし、キモクサマンは同じ状態で、全く動かず、かすり傷一つ受けていない。カマキリンは焦り、キモクサマンと距離を取り、自分の最大の技を繰り出す。
「カマキリンカッター!!」
カマキリンの大鎌から、円月輪のような物が飛び出す。円月輪はクルクルと回転しながら、キモクサマンを襲う。が、またもや、キモクサマンはそれを無防備で受ける。やっぱり無傷だ。
カンと弾かれ、円月輪は建物に当たる。すると建物は真っ二つに裂け、破壊され、ガラガラと崩れ落ちる。
カマキリンは、最大の技を無防備で受けられたことにより、絶望と屈辱を同時に与えられる。
ウインドキッドは、それをじっと見ていた。
先程の闘いで、自分が怪人に受けたことを、同じ様に仲間のヒーローが、怪人にお返ししてくれたのだ。
ウインドキッドは、少し嬉しい気持ちになる。
もちろん、彼はアホなので、意図してやっていないだろうけど・・・・・。
カマキリンは力無く、その場で膝をつく。そして、キモクサマンの方を見て、口を開く。
「俺が悪かった。もう二度と悪い事はしない。頼むから、命だけは助けてくれ」
ウインドキッドは、その言葉にムッとし、カマキリンを睨む。
今までそうやって、何人もの人達が、命乞いをしてきたのに、無視して、惨殺してきた、怪人どもが何を言ってるんだ。それにコイツらは、反省もしない。また、人を殺す。
ウインドキッドは、怒りで身体が震える。
「キモクサマン、ダメだ!こいつらの言う事は嘘だ。信じちゃいけない!」
ウインドキッドは、たまらず叫ぶ。
キモクサマンは相変わらず、人の話を聞いてるのか分からない状態で、カマキリンに近付いて行った。
読んで頂きありがとうございました。




