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あなたは世界で一番強いヒーローになりたいですか?(注)ただしアホになりますが・・・  作者: かたりべダンロー
二章

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21/82

友と認めたものの死

よろしくお願いします。



アニメ好きの人向けに書いた小説が完結しました。良かったらそちらの方もよろしくお願いします。

パンダちゃんは、軽快な音楽を鳴らしながら、走り出す。キモクサマンは、パンダちゃんの上で、上機嫌になり、奇声を上げる。


カマキリンは、そんなキモクサマンを一瞥すると、再び、ウインドキッドに話し掛ける。


「あ、そうだ、忘れていた。貴様を殺す前に、聞いておきたかったことがある。ゴリクマオトコを殺ったのは、どこのどいつだ?」


「・・・・今、目の前にいる、そのアホだよ」


「は・・・、ゴリクマオトコは、俺の次に怪人協会で、強かったヤツだぞ。冗談にしては笑えん。本当のことを言え!」


「本当だよ。そのアホが一撃で、ゴリクマオトコを倒した。私も、認めたくない事実だが・・・」


カマキリンはもう一度、キモクサマンの方を見る。キモクサマンは楽しそうに、パンダちゃんに乗っている。


「あり得ない。あんな鼻水とヨダレを、垂らしてる奴だぞ」

「だったら、試してみるがいい。私も本当にあのアホが強いのかどうか、確かめてみたい」


ウインドキッドは、キモクサマンが自分よりも強いかもしれないと言うことを、どうしても認めたくなかった。アホよりも弱いヒーローだと、他人に思われるのは、ヒーローとしてのプライドが許さなかった。


しかし今、殺されるかもしれないこの時に、素直な気持ちになる。


本当にキモクサマンは、強いのかと・・・・。もし、本当に強ければ、自分を助けて欲しいと・・・。



カマキリンは、パンダちゃんに乗っているキモクサマンの前に立つ。


「おい、そこのアホ!本当にゴリクマオトコを殺ったのは、貴様か?」


キモクサマンは相変わらず、パンダちゃんの上でノリノリである。カマキリンの言葉など、全く無視だ。



カマキリンはその態度に、イラッとして、右手の大鎌を振り上げ、キモクサマンの首に振り下ろす。ウインドキッドは、首を斬られたと思って、目を伏せる。


カキンと、鈍い金属音が鳴り響く。カマキリンの鎌はキモクサマンの首元で、止まっている。キモクサマンは、何事もなかった様に、笑顔でパンダちゃんに乗っている。


カマキリンは、何故こいつは死んでいないのかと、自分の右手の鎌を確認する。よく見ると、鎌が刃こぼれしている。



「おかしいな。今度は、こっちを斬ってみるか?」


カマキリンは、キモクサマン本人ではなく、パンダちゃんの方を斬り付ける。パンダちゃんは真っ二つになり、動作を停止する。




「うがあああああああああああああああああああ」



キモクサマンは真っ二つになったパンダちゃんに駆け寄り、叫ぶ。動かなくなったパンダちゃんの顔に、そっと手を触れ、うつむく。


「うおおおおおおおおお、うおおおおおおおおお」


そして、天を見上げ、号泣する。短い間だったが、共に楽しい時間を過ごした、友と認めたものの死を悲しむ。


「いや、ついさっきの時間だけ、乗っていたパンダの乗り物が、壊されただけだろ?」


カマキリンは、この異常なキモクサマンの反応に、面食らいながら、突っ込みを入れる。




カマキリンはこのあと、後悔することになる・・・。




怒らせてはいけないものを、怒らせてしまったのである・・・・。












読んで頂きありがとうございました。

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