自称ナンバーワンのヒーロー
よろしくお願いします。
二作目の「アニメ好き限定!オキテ破りのモテ戦略」が完結しました。
良かったらそちらもどうぞよろしくお願いします。
この異様なキモクサマンの出現により、動きが止まっていた怪人カマキリンに突如、竜巻が襲う。
カマキリンは、殺そうとしていた男の子の前から、吹っ飛ばされ、メリーゴーランドに叩きつけられる。
「坊や、大丈夫かい?向こうで君のお母さんが、探していたよ。早く行きなさい」
その声の持ち主は、正義のヒーロー、ウインドキッドの物だった。男の子は、この優しい声とカッコいい正義のヒーローの姿を見て、安心して、母親のいる方角へと、走って行った。
額の風車とキャップが、トレードマークのウインドキッドは、横にいる嫌がる女性に、抱き付いて離れない、気持ち悪い男を横目で見る。
「あんた、何やってんだ!子供が殺されそうな時に、馬鹿なのか!」
ウインドキッドは、キモクサマンに激しく罵声を浴びせる。が、キモクサマンは相変わらず、下品な笑い声を上げ、気にも止めていない。
「さっきの竜巻は、貴様が放ったものか?」
怪人カマキリンは、ゆっくりと立ち上がると、ウインドキッドの方を睨み付ける。
「そうだ。私は、英雄仮面同盟のナンバーワン、ウインドキッドだ」
ウインドキッドは、自分の方に近付いて来る怪人に対して、身構える。
「目障りなヒーローか。貴様を始末すれば、俺の面子も少しは保たれるか」
カマキリンは、ウインドキッドに向かって突進し、右手の大鎌を振り下ろす。
「風の盾よ」
ウインドキッドは、風で作り上げた盾を、両腕に纏い、カマキリンの大鎌を防ぐ。鈍い音が辺りに響き、ウインドキッドは少し後退する。
「我が力、ウインドキッドは駄段博士の改良により、以前よりも、数段強くなったのだ。かつて、英雄仮面同盟最強と呼ばれた、ファイアバンドさんよりも強く。私に勝てる怪人は、もはやいまい!」
ウインドキッドは両腕を前に出し、風の刃を放つ。複数の風の刃が、カマキリンを捉える。
しかし、カマキリンは両腕の大鎌で、身体を守ろうとする。風の轟音と共に、カマキリンの身体に、切り傷が刻まれていく。
「フッ、なるほど。風使いのヒーローか。面白い」
カマキリンは、大鎌の防御を解除すると、不敵な笑みを浮かべる。
対照的に、ウインドキッドは、自分の攻撃が思った程、効果がなかった為、焦りを感じる。
「俺も、同じような技を持っている」
カマキリンが、大鎌をウインドキッドと離れた位置から振り下ろすと、先程のウインドキッドの風の刃と同様の物が、ヒーローを襲う。
ウインドキッドは、再び風の盾を出し、防ごうとする。が、怪人の技はヒーローの技よりも、数も威力も格段に上だった。
ウインドキッドは吹っ飛ばされ、地面に仰向けになって倒れる。ウインドキッドは、素早く立ち上がり、両腕を前に出し、今度は竜巻を放つ。
カマキリンは、右手の大鎌で、竜巻を振り払い、竜巻の軌道を変える。行き場の変わった竜巻は、遊園地の建物の壁へと激突し、壁は粉々に吹き飛ぶ。
キモクサマンは、これをまるで子供が、遊園地でヒーローショーを観るような感じで、目を輝かせ、楽しんで観ていた。
読んで頂きありがとうございました。




