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 西暦2080年、人類は新たなステージに足を踏み入れた。これまで主流だった家庭用ゲーム機は全てVR(バーチャルリアリティ)に様変わりしさまざまなタイトルのゲームが発売された。

「インストール完了……っと……」

 数あるタイトルの中でも一際目を引いたのが、プレイヤー人口8000万人を誇るVRゲームその名も「デビルデストロイオンライン」通称「DDO」だ。

「千春〜いるの〜?」

 ドタドタと騒がしい足音が2階である俺の部屋へと近づいてくる。

 「いるよ。なんだよ真希姉さん、軍の招集なら暫く断るって言っただろ。俺はこれから仕事の時間だ。」

そういうと俺はゴーグル型の接続機を装着する。目の前には標準カーソルやデータが自動で入力されるのが見てとれる。

 「全く…いい千春、軍のお偉いさんがあなたに会いたいって言うから後で書類に目通しといてよ」

 「はいはい」

呆れる姉さんを尻目に俺は起動条件であるログインパスコードを叫ぶ

 「アナザーコネクション」

 途端、眼前が光に包まれ五感全てが引き込まれていく感覚に襲われる。目を開けるとそこに広がっているのは青い空と木造やレンガ造りの家が立ち並び、初期装備らしいプレイヤー達が闊歩していた。

 「これがDDO…」

ついさっきまで現実世界で自分の部屋にいたという事実とのギャップで頭がぼんやりとする。仁王立ちになっていると後ろから声を掛けられる。

 「何かお困りですか?」

そこに立っていたのは自分と同じくらいの年齢の女の村人だった。

 「このゲームは初めてでしょうか?」

 「ああ、実はフルダイブは初めてでね、君は…NPCか?アバターはある程度設定してあるから軽くこのゲームのあらすじでも聞いてもいいかい?」 

 「かしこまりました。それではゲームのあらすじの説明をさせて頂きます。昔ある所に1人の大賢者がおりました。その賢者は世界のあらゆる知識を得る代わりに世界を滅ぼすという契約を大悪魔ルシフェルと行い世界は混沌とした地獄へと変貌したのです。悪魔達が地獄の門からこの地上を侵食し、地上の3分の1の大地と人口が消え去りました。そんな時立ち上がったのが7人の大賢者の弟子達でした。弟子達は地上に解き放たれた72体の悪魔達を1階に1体ずつ72階の塔へ封印しました。しかし近年封印が外れかかっています。封印が完全に解かれる前に72体の悪魔を討伐してください。」

 「なるほど、悪魔か。ありがとう」

  どうやら72体の悪魔を倒す事がゲームクリアの条件の様だ。その為にはまずレベリングと装備の一新だ。やるべき事は分かっている。そしてプレイヤーネーム「カイル」は武器屋へと足を運ぶのだった。

                   第一話 完


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― 新着の感想 ―
[良い点] 多様性のあるファンタジー作品でした。 これは著者が多動症であることを明らかにし、俗に言う「子供部屋おじさん」なのではないかと思ってしまうほどエキサイティングでパッションな内容でした。 [気…
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