第2話
「んっ!眩しー…......あれ?ここは」
目を覚ますと青い空、白い雲
辺り一面の草原の中に寝そべっていた
一緒に居たはずのハルとミル、マホの姿はなかった。
「いい天気。皆どこに行ったんだろう?
ってか私、死んじゃったりしてないよね......
えーー、全然思い出せない。。。誰かぁぁぁぁぁ...」
見慣れない場所に混乱し、絶望するアイ。
しばらく座っていたが、自分の場所を確認する為
人気のあるほうへ歩いた。
すると、商店街のような所へ着いたが
そこに居たのは普通の人間だけでなく
獣の耳やしっぽのついた獣人や
耳のとがったエルフなどが仲良く歩いていた
「えー、ここどこ....
皆、ホントにここに居るの....?きゃっ!」
「おい、人間!前向いてあるけ!!」
「す、すみません......。」
(もう、やだぁ......。
こんな人混みの中絶対見つけれないよ泣)
その後も何時間も
3人を探すべく商店街を歩いたが
見つかることは無かった
日が暮れ、人が少なくなった頃
「え、大変!
私、お金ないじゃん......。ってか、ここのお金って何?
えー、人生初野宿だよぉー。」
ボールが足元に転がってきた
反射的にボールを拾うと
ボールを追いかけてきた少年と目が合う
「ボール拾ってくれてありがとう!
…お姉さん、困ってるでしょ。(にこっ)
困った事があるならあそこに行けばいいよ」
少年はある建物を指さし
ボールをアイから受け取ると
そのまま路地裏に消えていった。
「変な子…。
あの子の言葉鵜呑みにしていいのかな
でも、行くあてもないし…。
仕方ない。覚悟を決めて行こう」
藁にもすがる思いで建物へ向かった