表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋のひと  作者: 愛海
8/10

8、二度目の再会




あれから学君どうしてるんだろ?

このまえ様子おかしかったし……

私に関係ないことだって分かっててもやっぱり気になってしまう…



「菜々実ー?おーい?菜々実?菜々実!!!」


「はっ、はい!!」


「さっきからボーッとして全然人の話し聞いてないでしょ!」


「ごめんごめん!ちょっと考えて事してて…」


「なんか悩みごとでもあんなら相談しなよー?」


「うん。でも大丈夫!悩みって程の事でもないんだよね。」


「そう?それなら良いんだけど…」


「あやちん心配しすぎー!んぢゃ、また明日。」


「うん、明日。」



ボーッとしてる理由が学君だなんて

あやちんにバレたら大変だな。



「ただいまー。」


「あら、おかえり。早いじゃない。」


「そう?今日の晩ご飯なに?」


「シチューしようと思ったんだけど牛乳がなくてねぇ。ちょうど良かった!菜々実買ってきてよ!」


「えぇ〜…別に良いけどさぁ〜」


「スーパーまで行かなくても、そこのコンビニで良いからね。」


「はーい。」



そういえば英語のノートがなくなったんだった。一緒に買っとかないと。



いらっしゃいませ〜



「最近、雑誌読んでないなぁ〜。なになに?【彼氏と行きたいデートスポット特集】……これは私への宣戦布告ですか?どーせ私は17年間彼氏いませんよ!合コン行っても収獲なしですよ!それが何か問題でも!?」



おっと……独り言のレベルじゃないくらい大声で話してしまった…

こんなだから彼氏ができないのか……なんか普通にヘコんできた……

いや、そんなことより早く牛乳とノートを。



「牛乳…牛乳……あッ!最後の1本だ!ラッキー!」


「それ俺も買いたいんだけど…」


「えッ…でもこれがないとシチューが……って、あぁぁぁぁ!!!」


「……?」



また会えた…



「本城くん!私のこと覚えてる?!合コンの日に会った芹沢菜々実!」


「あぁ…。合コンとか大きい声で言わないで?行きたくて行ったわけじゃないから。」


「あっ、ごめん。…えっと……このまえは助けてくれてありがとね!なんかお礼も言わないまま私帰っちゃって……」


「別に。買うんでしょ?」


「へっ?」


「牛乳。」


「あぁ!そうそう!」

「でも…本城君も必要なんでしょ?」


「駅前のスーパー行くから大丈夫。」


「そう?じゃあ譲ってもらおうかなぁ。」


「それじゃ…」


「あ…うん……」




私の目の前にいる本城 龍一は【龍ちゃん】なの…?




「……っ、…待って!」


「…なに?」


「私も行くよ!駅前のスーパー!他の食材も必要だったの思い出した!」


「じゃあ、その牛乳俺が買う。」


「いや!ダメ!」


「はぁ?」


「ここのコンビニで売ってる牛乳は、なぜか他のコンビニやスーパーで売ってる牛乳とはひと味違うという都市伝説があって…だから…その…」


「もういいから。勝手にすれば?」



うーん…怒ってる…?

いや、怒ってはないよね?合コンで会ったときも無愛想なカンジだったし……



ありがとうございました〜



「………。」


「………。」


「…あのさぁ……」


「はっ、はい?」


「なんで着いてくるわけ?」


「そ、それはだって目的地が一緒なわけだし!」


「じゃ、なんで自転車乗らずに押して歩いてんの?」


「…ダ、ダイエット?」


「俺に聞かれても…まぁ別に何でも良いんだけど。」



もしかして私すごい不自然?

いや、【もしかして】じゃなく確実に不自然だ。

早く聞かなきゃ!

あなたは【龍ちゃん】ですか?って。



「あのさぁ…」


「へ?」


「さっきから何ブツブツ言ってんの?」



ヤバィ…!心の中で唱えてるつもりが声に出てた!これじゃ完全なる不審者…


「ははは。独り言だよ。気にしないで。」



この!私の小心者!

いつになったら本城君が龍ちゃんなのか確認できるんだよ………

道のりはまだまだ遠い……のか!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ