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初恋のひと  作者: 愛海
4/10

4、本気の恋?




昨日、家に帰ってからベッドの中でボーッと考えていた。結局、私が昨日出合った【本城 龍一】は

「龍ちゃん」だったのか、そうでないのか・・・

でもそんな事考えたってもぅ何の意味もないことくらい分かってる。



「菜々実〜!おはよッ!」


「あぁ、あやちん。おはよ。」


「どうしたの?元気ないじゃ〜ん?」


「そうかな?」


「それより、あんた昨日どうしたの?突然いなくなって!」


「・・・しんどくなったから帰っちゃったの。ごめんね。」


「本当にそれだけかぁ〜?!菜々実が出てってから、すぐ成瀬君が追いかけてったの私知ってるよ〜♪」


「・・・・・。」


「やっぱり何かあったんだ!そうでしょ!?もったいぶらずに聞かせなさいよ!!」



私は昨日あったことの一部始終を、あやちんに話した。



「な〜〜〜にィ〜〜〜!!??!」


「あやちん落ち着いて!」


「断じて許せん!成瀬の野郎!!菜々実をコケにしやがって!!」


「あやちん冷静に!」


「今からM高に殴り込みに行くよ!!」


「私は大丈夫だから!何をされたわけでもないし、もぅ済んだことじゃん!でしょ!?」


「菜々実がそういうなら・・・」


「うん。あやちんが心配してくれてる気持ちは充分伝わったからさ!」


「・・・ごめんね。私が無理に合コンなんて誘ったから・・・」


「ううん。合コンに参加したことは後悔してない。1度くらい経験してみたかったしね!」


「菜々実ィ〜〜〜あんた良い子すぎるよ〜〜〜!なんなら私と付き合っとく?!私が彼氏になろうかッ!?」


「いや、それは遠慮しとく。」


「私じゃ嫌ってか!?あぁん!?おらおら〜!」



もぅ昨日の合コンのことは忘れよう!

本城 龍一って人のことも・・・・・






「龍〜♪」


「なんだ・・・学か。」


「なんだとはなんだ!それよりさぁ〜お願いがあるんだよねぇ〜。」


「却下する。」


「えッ!まだ用件も言ってないんですけど!?」


「どーせお前のことだ。くだらねぇ話なんだろ?」


「龍ってば、ひっど〜い♪」


「・・・・・。」


「で、お願いなんだけどさッ!・・・合コンのメンツが足りないんだよねぇ〜」


「断る。」


「今日のはスゴィぜ!ナースのお姉様たち♪白衣の天使だよぉ〜!」


「興味ない。」


「ちぇっ、釣れねーの。いいさ、俺だけナースのお姉様に可愛がってもらうから♪それも隅から隅までね♪」


「お前はエロオヤジか。」


「あとで後悔したって知らないからな!ふんッ。」


「勝手に言っとけ。」


「・・・龍はさぁ・・・好きな人とかいないの?」


「いない。」


「・・・・・ゲィ?」


「バカか!違うにきまってんだろ!」


「だよねぇ〜。・・・菜々実ちゃんは?」


「はぁ?!」


「菜々実ちゃんのことも好きじゃない?」


「当たり前だろ。」


「・・・それじゃあ、なんでこの前邪魔したんだ?」


「邪魔したつもりなんてねーよ。ただお前に呆れただけだ。」


「本当にそれだけ?いつもなら、俺がどんな女に手出そうと見て見ぬふりしてた。この前割って入ったのは【菜々実ちゃん】だから・・・ちがうか?」


「あんな女、俺の知ったこっちゃねーよ。」


「・・・ふーん。そっか♪んぢゃ、これで俺は心置きなく菜々実ちゃんにアタックできるわけだ!」


「はぁ?」


「ダチと女取り合うなんて嫌だからねぇ〜!なんてゆうかさ、菜々実ちゃんって俺が今まで相手してきた女とは違うタイプなんだよねぇ〜♪清純ってゆうかぁ〜汚れてないかんじ?」


「そりゃ良かったな。」


「久しぶりにマヂな恋しちゃったかも♪」


「でもどうすんだ?」


「へっ?」


「昨日の一件で、あの女の中でお前の株は相当下がってるはずだぞ。」


「・・・・・まっ、まぁ、そのへんは俺のこの美貌を持ってすればなんとかなる!!うん!」


「めでたい奴だな。自分で言ってて恥ずかしくないのか。」


「え?だって本当のことじゃん♪」


「はぁ・・・マヂでお前といると疲れる。」



君を一目見た瞬間、俺の記憶は10年前に巻き戻ったんだ。

優しくて甘い、そして・・・10年間俺を離さない無残な記憶。

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