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第452話 軍オタアフター 建設

本日12月15日(日曜日)、昼12時に明鏡シスイ新作『軍オタが異世界第2次世界大戦の欧州戦線に転生したら、現代兵器で魔王ヒトラーを倒す勇者ハーレムを作っちゃいました!?』をアップしました!

是非チェックして頂ければ幸いです!


 深い、深い地下の奥に広大な空間が存在した。


 その空間の地面に巨大な穴があいている。


 直径は反対側が暗く霞んで見えないほど広く、今居る地下より圧倒的に深い。

 例え魔術でどれほど視力を強化しようが、決して底を覗くことができないほどだ。

 石を落としても反響音がいつまで経っても聞こえてこないほどである。

 まるで黄泉への出入口なのかと疑うほど、その穴はどこまで暗く、深かった。


 ではこの穴は一体なんなのか?


 この縦穴はただの穴ではない。


 この穴は墓だ。


 過去、五種族勇者に滅ぼされ、封印された6大魔王の一角が眠る墓である。


「…………」


 墓穴の縁はしめ縄のようなロープでぐるりと囲まれ、所々に柱が立てられている。柱には複数の魔石や魔術文字などが複雑に施されていた。

 穴の縁に黒いローブを頭から被った墓守達が懸命に杖を手に詠唱し続けている。


 その様子を骸骨を模した甲冑を着込んだ人物――この墓を納めるトップ魔術S級『腐敗ノ王』が黙って腕を組み見守っていた。

 彼は背丈を超える大きな剣を背負っている。


 広い地下空間に黒いローブを纏った墓守達の声が微かに響き続ける。

 その音の他によく耳を澄ますと異音が混じっていることに気付く。


 ぐちゃ、ガリ、ぼり、ガチャ、グシャ――何かが潰れる音、削る音、悲鳴、淀んだ空気が潰れる音。

 この世の不快な音を詰め合わせたような異音が混じる。

 心の弱い常人が耳にしたら、腰を抜かし気絶してしまうような不快な音だ。


 その音の発生源は縦穴の奥から聞こえてくる。


 墓守達の詠唱に熱が入る。


 反比例して縦穴から聞こえてくる異音が少しずつ大きくなっていく。


 気付けばいつの間にか墓守達の詠唱を越えるほど大きくなっていた。


「――」


 魔術師S級『腐敗ノ王』が、側に控えていた従者に指示を出す。

 彼がその場でどれほど大声をあげても、異音で塗りつぶされてしまう。そのため従者に指示を出し、墓守達の元へと走らせたのだ。


 従者が事前の打ち合わせ通り動く。


 彼が墓守達に駆け寄ると、緊急マニュアル通り皆は冷静に穴の縁から離れ、出入口へと移動を開始する。

 その撤退の様子を『腐敗ノ王』は腕を組んだまま見守っていた。


 最後の1人が出入口から出ると、彼は背中の大剣を抜く。


 大剣は定規で引いたような真っ直ぐな剣だった。

 色は白い。

 刃というより、象牙的なイメージを起こさせる色合いをしている。


『腐敗ノ王』は剣を構えず、地面へと突き刺す。


 象牙の刃は色合いと異なり、抵抗無く地面へと深々と突き刺さる。


 ほぼ同時に縦穴の縁に設置された柱が黒く輝き出す。

 黒い輝きはしめ縄のようなロープを通り縦穴の縁全体を覆い尽くし、対角線上にある柱同士も黒い光で結び合う。


 まるで黒く輝く蓋のような結界を造り出した。


 黒く輝く蓋が完成すると、異音は振動を伴う。

 縦穴から『ナニカ』が逆流してきているのだ。

 まるで火山が爆発し、マグマが噴き出すように――。


 その正体はすぐに判明する。


 黒く輝く蓋に縦穴から逆流してきたナニカ――死体がぶつかりぐちゃぐちゃと潰れて、吐き気をもよおす腐敗臭を撒き散らし、腐った肉や骨、内臓や悲鳴を響かせた。

 まさに亡者の濁流である。


 亡者達は声にならない声をあげ、黒く輝く蓋を掻きむしる。

 結界を破り地上へ出る妄執に取り憑かれているかのように暴れていた。その姿は醜いを通り越し、ただただ怖気が震える光景だった。


「……ふぅ」


 髑髏象った面頬兜(フルフェイス)から、ややキーが高い幼子のような溜息が漏れ出る。


『腐敗ノ王』は大剣を鞘へ収めると、縦穴に背を向け出入口へと向かう。


 出入口には金と時間、魔術、素材などを惜しみなく使った分厚い扉が開いて待っていた。

 地球でたとえるなら核シェルターレベルの技術力と資金を使い開発された扉だ。

 しかし、黒い結果に防がれた亡者が溢れ出たら、そう長い時間は持たないだろう。


『腐敗ノ王』が外へ出ると扉がゆっくりと閉まる。


 彼は最後に縦穴へと視線を向けた。


 その視線の先には変わらず縦穴全部を覆う亡者達が蠢いている。

 数を確認するのも馬鹿らしくなるほど溢れかえっている。軽く万は超えているだろう。


 数秒後――扉は完全に閉じてしまった。


 だがこれでお終いではない。


 これから地下深いこの場所から、文字通り地獄の防衛戦が始まろうとしていた。




 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼




 獣人大陸にはココリ街と呼ばれる都市がある。


 ココリ街は獣人大陸の港街――港から入った物資を陸地奥の街々へ輸送する中間地点に存在する1つだ。


 そんなごくありふれた中規模都市は近年稀に見るバブルが起こっていた。


 バブルの原因は――オレ達、PEACEMAKER(ピース・メーカー)のせいである。


 なぜオレ達が原因かというと……『黒毒(こくどく)の魔王』レグロッタリエを倒した勇者で、世界中から魔力を奪った大罪人であるランス・メルティアを倒した英雄達がこの街で結婚式を開いた。

 結果、世界中から結婚式を一目見ようと人が集まり、終わった後も帰ろうとせず留まってしまう。


 また結婚式会場となった女神アスーラ教会で結婚式を挙げた者は幸せになれると噂され、現在では世界中から問い合わせが殺到している状態だ。

 この噂のせいでブライダル事業が活性化する。


 人が集まれば、お金も集まりバブルが始まったのだ。


 景気がいいのは良い事だが……当然、悪い事もある。


 単純に人が集まりすぎてココリ街の受け入れ規模を越えてしまっているのだ。


 なので『街を拡張するから資金を出さないか?』という提案を受ける。

 一部資金を出してくれるなら、新・純潔乙女騎士団本部がある北部拡張を任せてもいいという話を持ちかけられたのだ。

 早い話が資金を出すなら好きに弄っていいということである。


『好きに弄っていい』といっても他東、西、南と足並みを揃えるし、事前に協議して拡張範囲などを決める。

 当然、ある程度の制約もある。

 しかし、見返りは大きい。


 新・純潔乙女騎士団も団員が増えて手狭になった。

 現状、これ以上団員を増やすこともできない。


 オレや嫁達は新婚にもかかわらず現在も本部済みで、なにかと不便を強いられていた。とくに夜など……。

 なのでオレ達は街の拡張に資金を出すことに決めた。


 そして、現在――新・純潔乙女騎士団本部がある北部側の拡張工事が、PEACEMAKER(ピース・メーカー)出資でおこなわれている。


「おぉー随分、作業が進んでますね」


 PEACEMAKER(ピース・メーカー)の団長であるオレ、リュート・ガンスミスは、北部の拡張工事を視察に来ていた。


 拡張工事は元々ある城壁を第一として、その先に広がる草原に新たな区画を作るための工事がおこなわれた。

 今回新たに造られる第二城壁は、東西南北しっかりと距離を決めて建てられる。

 代わりに新たに拡張される北部の区画を好きに弄っていい権利を与えられていた。

 だからと言って基本や周りを無視して好き勝手に建物を乱立していい訳ではないが……。


 新しい本部やグランド、団員達の寮、新型飛行船の発着場&倉庫、研究棟、オレ達の新居などを事前に分けてもらい、他の区間はプロにお任せ――という形を取っている。


 とはいえ、今はまだ建物を造る所か、地面に杭を打ってロープを張り、どこで何を建てるかや土を掘り返して石を敷き詰める作業など基本工事をおこなっていた。

 しかし他東西南に比べると、北部が一番作業が進んでいる。


 その理由は北部開発責任者が微苦笑と共に説明する。


「作業が進んでいるのは当然ですよ、勇者様。必要な建材のほぼ3割が既に揃っているのですから。これだけお膳立てされて、他の東西南に比べて作業が遅れていた職人を辞めるべきです」


 彼は言葉と共に視線を北部の奥へと向ける。

 そこには北部開発に必要な建材が文字通り山となって積み上げられていた。


 これら全てオレの嫁の1人、リース・ガンスミスが持つ力『無限収納』のお陰である。


 たとえば……家を一つ建築するのに一番コスト&時間がかかるのはなにか?


 答えは資材だ。


 職人を長期で雇うのにお金はかかるが、建築する場所に移動するだけならそう難しい話ではない。

 しかし資材を集めて、目的の場所に運ぶのは相当な労力とコスト、時間がかかる。

 それが街の区間一つなら?


 石材一つとっても、運ぶのに途方もない。

 オレの前世日本は交通網が世界的にも発達しているが、資材を運ぶのは簡単な話ではなかった。


 だがリースの『無限収納』があれば、それらの問題は簡単に解決する。


 ハイエルフは100歳を迎えると精霊から加護を受ける。

 リースが与えられた加護は物体を精霊の力で別次元に収納するというものだ。

 収納した物は好きな時に出し入れ可能。どんなに持っても使用者に荷重は負担されない。ただし無機物限定で、生物は収納不可らしい。


 どれだけ大量の資材もリースが居れば『無限収納』にしまい、場所も取らず、劣化もせず、移動に使う燃料(魔石)も圧倒的にかからない。

 かかる費用も最悪、リース本人のみでいいのだ。

 こんなマネは科学技術が発達した前世日本の物流でも不可能である。


 場合によっては人件費よりコストがかかる資材集めが、圧倒的低コストで実現したのだ。

 お陰で事前に計算していた工費が驚くほど圧縮された。

 移動も新型飛行船を使用したが、その値段は普通に石材を運ぶより圧倒的に安い。

 他にも必要な木材、建材、煉瓦、砂利、金属など全て彼女の『無限収納』に入れて持ち運んだため建材を集めるのに大幅なコストダウンとなる。


 どれだけコスト削減したかというと……PEACEMAKER(ピース・メーカー)の会計担当である3つ眼族のバーニー・ブルームフィールドがほくほく顔になるほどだ。

 彼女のあんな笑顔、初めて見たレベルである。


「長い間この仕事に就いていますがこれほど資金がかからない工事は見たことがありません。できれば奥方をスカウトしたいほどです」

「それはご勘弁を。彼女は大切なパートナーで我が軍団(レギオン)を支える柱なのですから」

「これは失礼。しかし新婚だけあり熱々ですな」


 北部開発責任者が目尻に皺を作り笑顔で告げる。

 仲間内以外の第三者から新婚などを弄られるのは珍しく、新鮮なためオレ自身つい照れた笑顔を零してしまう。


 ハイエルフ種族的に『無限収納』はハズレの加護らしい。

 しかし、北部開発だけではなく、オレ達PEACEMAKER(ピース・メーカー)の過去を振り返ると『無限収納』がどれだけ有用だった改めて実感する。


 仮に『無限収納』がなければ、魔王やランスだけではなく、他重要事件などすら解決出来なかった可能性が高いほどだ。


 本当に『無限収納』様々である。


「リュートさん!」


 北部開発責任者と話をしていると、1人の少女――リースが手を振り小走りに駆け寄ってくる。

 北部開発責任者は新婚夫婦の微笑ましいシーンを眺めるような温かい瞳で、


「奥様がいらっしゃったようなので、わたくしはここで」

「お忙し中、案内して頂きありがとうございます」


 気を利かせて視察を終わらせてくれた。

 他仕事場に向かう彼の気遣いと視線をくすぐったく感じつつも、ありがたく礼を告げてリースの元へと向かう。


 ドジッ娘の彼女が小走りで駆けていたら、お約束を発生するのがオチだ。

 そうならないように、こちから駆け寄ろうとしたが、


「キァッ!」


 リースは予想通り草か、なにかで足を滑らせてその場で尻餅をつく。

 大きな瞳を痛みで潤ませ、手のひらでお尻を撫でる。

 予想を裏切らず、下手なオチをつけた嫁に苦笑しつつ、側まで駆け寄り手を差し伸べる。


「まったく……リースのドジは相変わらずだな。怪我はないか」

「自分では気を付けているつもりなのですが……。怪我はありません。ただ手のひらやお尻の部分が汚れてしまいました」

「怪我がなくてなによりだよ」


 オレは手を掴んだ彼女を一息で立たせた後、お尻についた汚れを『パンパン』と叩き落とす。

 誇りは落ちたが、潰れた草の汁は染みて落ちそうに無い。

 これはシアに頼んで洗濯してもらうしかないな。

 手についた汚れは自身で両手を叩き落とす。


 幸い、リースは仕事で北部に来ていたため汚れてもいい格好――戦闘服姿だった。

 私服などでなくてよかった。


 未だ周囲は職人達が作業をしているが、これ以上、彼女がドジを踏んで転んだり、人にぶつかったり、資材に頭をぶつけたり等しないよう手を繋ぐ。

 リースは可愛くて、美人だ。さらに背丈が低いわりに胸がとても大きい。故に男性職人達から熱い視線を向けられている。

 そんな彼女と手を繋ぐと多くの視線を集めるため、リースは最初恥ずかしそうに手を汗ばむ。


 とはいえ、やはり手を繋ぐのは嬉しいのか、表情を緩ませ強く握り返してくる。

 オレはそんな彼女が愛おしく、しっかりと手を繋ぎ本部へ戻る道を歩き出した。


「今日も仕事ご苦労様。最近ずっと資材置き場に荷物を置きに行かせて悪いな」

「いいえ、大変なことなんてありませんよ。各作業場へ向かって決められた資材を置いていくだけですから」


 リースの仕事は各地に新型飛行船ノアで移動し、必要な資材を『無限収納』に納めるだけではない。

 北部開発に必要な資材を、必要な場所に適量分置いて回ってもらってもいるのだ。


 石材などなら、多少風雨にさらしても問題はないが、木材などは流石に不味い。

『無限収納』なら時間が停止しているため劣化せず、場所も取らないし、好きな量をその場で出し入れすることが可能だ。

 なので数日に1度の割り合で、リースには現場へ移動し『無限収納』から資材を出す作業をお願いしている。


「むしろ大変なのはリュートさんの書類仕事ですよ。執務室を訪ねた時、机の上に書類が山になっていたじゃないですか……。リュートさんこそ無理してませんか?」

「こっちも大丈夫だよ。シアや護衛メイド、バーニーやミューア、他団員が手伝ってくれているから」


 街一角の拡張を任されているだけあり、書類仕事が尋常ではない。

 仮に1人で書類仕事に挑んだ場合、物理的に解決するのは不可能だが――シア達や商人、貴族出の団員達が手伝ってくれているため、『書類仕事で忙しい』程度で済み、こうして視察するぐらいの余裕を何とか捻出することも出来た。

 もし1人だった場合、毎日がデスマーチでも間に合わないだろう。


 とはいえ問題がないわけではない。

 その問題とは……書類仕事をするためリース1人で作業場を回らせてしまっていることだ。


「職人さんの中には荒い人も居るから、リース1人で向かわせるのはちょっと心配なんだけど人手が足りないからな……」

「リュートさんは心配し過ぎですよ。これでも私は皆さんと一緒に数々の修羅場や鉄火場をくぐってきたんですから。多少、強面で粗暴な男性に絡まれてもいくらでも対処できます。そんな心配をするなんて少々侮り過ぎですよ」


 彼女は不機嫌を表現するため、頬を膨らませる。

 確かに彼女は見た目は可愛らしい美少女だが、PEACEMAKER(ピース・メーカー)団員として最前線で戦ってきた古参だ。

 いくら相手が気の荒い職人でも魔王やランスに比べたら可愛いモノだろう。


 ……一応、彼らには問題を起こさないよう釘を刺しているし、団員達に街中だけではなく北部含めた拡張する東西南の見回りも任せている。


 オレは不機嫌に頬を膨らませたリースの機嫌を取るため、あからさまに話題を逸らす。


「ごめん、ごめん。でも可愛いくて愛しい嫁さんの身を案じるのは悪いことではないだろ?」

「可愛い、愛しいなんて……」


 不機嫌に頬を膨らませていたリースは『可愛い』『愛しい』というフレーズで嬉しそうに頬を染めてはにかむ。

 先程までの不機嫌が嘘のように消えてしまう。

 あまりにチョロくて、1人で仕事場を回らせるのが再び心配になってしまった。


 と、とりあえず機嫌が良いのに越したことはない。

 このまま機嫌を損ねないように、話題を追加する。


「今日の仕事も終わったし、本部に早く帰ってご飯を食べよう。お腹減ったよ。今日のご飯は何かな。オレ的には熱々のシチューにパンを浸して食べたいんだが。リースは何が食べたい?」

「私ですか? そうですね……シチューも美味しそうですが、何か酸っぱい物が食べたいですね。キャベツの酢漬け、酢の物とか」

「酸っぱい物か。歩いたから体が疲れてそういう物を欲しがってるのかな? だったら食後に甘い物、デザートも一緒に食べるのもありかも」

「甘い物ですか……うーん、むしろ甘い物より酸っぱい果物などが食べたいですね。無ければレモンを搾って水で割ったのが飲みたいです」


 彼女の返答に足が止まる。

 足が止まったせいで、リースも動きが止まった。

 オレが中途半端な場所で足を止めたせいで、彼女が疑問符を頭に浮かべて小首を傾げる。


「リュートさん、如何なさいましたか?」

「リース……最近、体調はどうだ?」

「突然どうしたんですか? 体調ですか……えっと、そうですね……少々体がだるいですね。あと、ちょっと熱っぽいというか。あっ! もしかして私、風邪をひいてしまったのかもしれません!」

「それは風邪じゃないだろう……」


 オレは頭を抱えそうになる。


 いや、むしろ、どうして彼女の体調変化に気付かなかったのか。

 リースの実家、ハイエルフ王国エノールの温泉街から数ヶ月。北部開発へ本格的に手を付けたため、皆、忙しかったからなど言い訳にならないだろう。


「リースはそれ以上、歩かないでくれ。オレが本部まで抱いていくからジッとしててくれよ」

「ど、どうしたのですか突然!? きゃぁッ!」


 オレは彼女に宣言すると周囲の目も気にせず、リースをお姫様抱っこする。

 万が一、彼女のドジが発動して何かあったら怖すぎるからだ。

 だったら、オレが抱きかかえて本部に戻る方が何倍もマシである。


 周囲の熱々新婚カップルを見る生暖かい&嫉妬混じりの視線とリースの羞恥心で赤くなった表情で問いつめてくる彼女の非難を無視して、文字通り壊れ物を運ぶ慎重さで本部へと急ぎ戻る。


 本部私室に戻ったら食事を摂るより先に、医者を呼ぶことをオレは決意するのだった。

 ここまで読んでくださって、ありがとうございます!

 感想、誤字脱字、ご意見なんでも大歓迎です!


 本日、『令和1年12月15日(日曜日)昼12時』に明鏡シスイの新作を『小説家になろう』にアップさせて頂きました。


 タイトルは――『軍オタが異世界第2次世界大戦の欧州戦線に転生したら、現代兵器で魔王ヒトラーを倒す勇者ハーレムを作っちゃいました!?』です!


 以下にあらすじも載せさせて頂きます。




「勇者様、どうか魔王ヒトラーから世界をお救いください!」


現代日本のブラック企業で軍オタサラリーマンをやっていたオレは、気がつくと地球に似た異世界『ワールド・クライシス』に転生し、第2次世界大戦の欧州戦線に巻き込まれていた。慕ってくれる幼なじみの銀髪エルフ美少女のシルフと共に戦場から移動しようとするが、そこに敵のナチスドイツの兵士がオレを捜索し襲ってくる。放たれる銃弾、オレは前世を取り戻した時に得た能力を使って敵兵を倒し進むが、囲まれて絶対絶命に。だがそこに右手に現れた『精霊王の聖刻』が輝き、異世界で得た『勇者』の力で、オレは21世紀の最強大型兵器を喚び起こし召還する――


これは平凡な現代の軍オタが、幼なじみのシルフや聖女アリシア、そして数々の仲間と共に現代兵器の力でナチスドイツを率いる魔王ヒトラーと戦い、世界へと平和をもたらす『英雄』へ至るかもしれない物語――


(戦争、ハーレム、流血や死ありの予定です)




 以上です。


 新作発表に時間がかかった理由の一つとして、『次の新作はどんな話を書けば、軍オタが好きな読者様に面白いと思ってもらえるのか? 納得して貰えるのか?』という問題にぶつかったからです。次はどんな企画、どんな新作を書けばいいのか、と悩んでしまった訳ですね。

 最初、活動報告にも少し書いたのですが新作アイデアとして『軍オタが銃器メインだったから、次は大型現代兵器だ!』とノリで企画を決めしたのです。しかし、ただ単純な『大型兵器×異世界ファンタジー』ではダメ(またレギオン作って兵器で出世してだと飽きちゃいそうですしね)、と試行錯誤し、第2次世界大戦を深掘りし資料の山とエンターテイメントとしての面白さをいかに融合し伝えやすくするかと格闘していたらこんなに時間がかかってしまいました。

 本当にお待たせしてしまい申し訳ございません!


 ですが! そのお陰で明鏡シスイ自身がちゃんと納得できる作品に仕上がったと思います。

 誤解を恐れずあえて表現するなら……『軍オタの面白さを押さえつつ、軍オタと同じかそれ以上に面白い作品になった』と思っています。

 うなる大型兵器、世界最強の21世紀の○○○○が主人公の力『精霊王の刻印』によって第2次世界大戦に降臨、かわいい幼なじみの美少女エルフにドジで勇者大好きなべた惚れチョロイン系の聖女さま、戦車の大群に戦闘機による制空権をめぐる戦い、映画にもなった奇跡の脱出劇、そして『魔王ヒトラー』――軍オタの雰囲気、展開、物語、キャラクター、兵器紹介などが好きな読者様なら、読んで損はない作品かと思います。

 なのでよかったら、新作 『軍オタが異世界第2次世界大戦の欧州戦線に転生したら、現代兵器で魔王ヒトラーを倒す勇者ハーレムを作っちゃいました!?』 を是非チェックして頂ければと幸いです。


 それではまた今夜21時に、このシナリオの続きとなる軍オタをアップする予定です。さらに新作アップ記念に、12日間連続で軍オタ本編を更新していきたいと思いますので、そちらもどうぞお見逃し無く!


 また新作も今日の夜にもう1話、さらに1週間は1日3回更新、さらにそこからは毎日更新を出来るだけ続けていく予定です。


 というわけで、新作アップ記念軍オタ連続更新&新作 『軍オタが異世界第2次世界大戦の欧州戦線に転生したら、現代兵器で魔王ヒトラーを倒す勇者ハーレムを作っちゃいました!?』 を、是非宜しくお願い致します!


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 無機物限定なのに、なんで木材が収納出来るんだろう…?
[良い点] おめでたデス!? [一言] 『腐敗ノ王』サイドの不穏な気配を払拭するリースさんのおめでた!!!! スノーちゃんやクリスちゃんより先にリースさんに当てるなんて… コレが、王族補正か!?(違)…
[良い点] 『腐敗ノ王』がついに…… [気になる点] 他の嫁は大丈夫なのか? [一言] リースが1番乗りなのか、それとも全員奇跡の一斉妊娠なのかが問題だ。
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