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どこまでも白く

本日はこれが最後!!

これからも応援よろしくお願いいたします。

目を開けると明るい炎が見えた。

薪がパチパチと音たてて燃えている。

ブルッと肌が震える。

冷たい風が当たったからだ。

なぜか俺は裸で寝ている。辺りを見ると俺が着ていた服が干してあった。

ポタポタと水が滴っているのを見ると濡れていたため、服を脱がしたのだろう。俺を助けた人は。


そうだ、俺は助かったのだ。

ここは俺の部屋ではない。

そして気絶する前に見た吹雪も夢ではない 。

先程からヒューヒュー鳴ってるすきま風があの光景を思い出させる。

俺は何故か吹雪の中をさ迷い、気を失ったところを誰かに助けられたのだろう。

随分運がいい…

おそらく気絶してすぐに発見されたのだろう。

俺の運はここで一生分使いきったかもしれない。

しかし服を脱がしたのなら別の服を着せてくれればいいのに…

これだと風邪を引いてしまう…


いや、助けてもらったんだ…

文句を言うべきではない…

まずは助けてくれてありがとう。これだ!!


すると突然木でできた扉が横に開いた。

玄関だったのだろう。

すごい勢いで風が入ってくる。

うーわぁ…さっぶ!

こっちは裸やっちゅうに!

さっさ閉めれ!


こっちが脳内でどこの方言か分からない罵倒をあげるも気にせずにのしのしと歩いてくる人影。

雪に覆われ真っ白だった。

バンバンと手で叩くと濡れた藁が見えた。

今時マタギでも使わなさそうな防寒着を着た、恐らくは俺を助けた人だろうその人は、俺が起きていることに気づくと嬉しそうに声を掛けてきた。

いや、いいから戸を閉めてくれ!!

「いやぁ、よかった!生きていたんだね!!」

思ったより高い声。

女か?

いやどっちでもいいから戸を閉めてくれ!!

「よかった♪よかった♪吹雪の中を倒れてたし、冷たくなっていたから死んでいるかと思ったよ。」

そうか、助けてくれてありがとう。

それよりも戸を閉めてくれ!!

「生きていてよかったよ。」

傘のような帽子をとると短く切り揃えられた黒髪に幼さの残った綺麗な顔。

そして頭部にあるネコミミ!!

そしてそれ以上に気になるのは背後の木戸。

喜んでくれてありがとう。

でもそろそろ閉めてくれ!!

「うん、血色もいいし大丈夫そうだね。」

俺の顔に手をやり顔色を確認するネコミミ少女?

うんたぶん少女。少女だと思いたい。

顔色?悪いでしょう?青くない!?

だからいい加減閉めてくれ!!

「死んだ人間は固くなって味が落ちるからね♪」

吐息が触れるほど顔が近付く。

なんだか胸がドキドキしてきた…

こりゃ本格的に風邪を引いたかな、なんて…

「それじゃいただきます♪」

ガバ!っと人ではあり得ないほど口が開き、そこには鋭い牙が並んでいた。

わぁりっぱですねぇむしばもありませんよぉうらやましいなぁ

さっきから歯がガタガタいって止まらない。

すみません…

戸はもう閉めなくていいデス…


頭の中は真っ白だった…

ネコミミ少女がヒロインだと誰が決めた!?

はい、私の妄想です…

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