第二話。山田健『大学芋って美味しいよね( ロ_ロ)ゞ』
まさかの第二話
第二話。山田健『大学芋って美味しいよね( ロ_ロ)ゞ』
私、古町春の初恋の幼馴染みはダメ人間になっていた。
「信じられるかぁ!?」
「ハ、ハルちゃん…落ち着いて」
「そうだぞハルちゃん今リオレウス狩ってんだから(`Δ´)」
今私達はリビングに居る…つーか!!
「ゲームをすんなぁ!!」
「ん(´・ω・`)?」
なんでなんですかなんでよ!?
私が居ない間に何があったのよ!?
「驚くのは無理は無いわ…私も理解できないのだから」
「そうそう(  ̄▽ ̄)今更ハルちゃんが気にする必要は無いんだから……あ、逆鱗ゲット!!やったね(*≧∀≦*)」
「おいこら当事者」
なんでさっきからモンハンやってんだ!?
「いやーこれでエロエロビキニアーマーが作れるよ(//∇//)」
しかも女キャラかよ!?
じゃなくて!!
「あんたキャラ変わりすぎ!!」
「ハッハッハ!!(^o^)何を今更」
む、ムカツク…殴りたい…!
「まぁ、まぁ、後は若い二人に任せて年寄りは買い物に行こうかしら」
「まてまて!?このタイミングで出ていくな!!」
「じゃヨロシクねぇ~~!」
「行ってらっしゃーい~(‘ー‘)/~~」
「オォォイ!!本当に行くのかよ!!」
バタンッ、とおばさんがドアを閉める音が虚しく響いた。
「さて俺も部屋に戻るか…(^∧^)」
「おいこら」
「あれ?そう言えばハルちゃんなんでここに居るの?(´・ω・`)?」
「今更かよ!?」
さて、少し時間が経ち落ち着いて来た。
さすがに再会がまさか自家発電中だったのは衝撃的だったが今目の前に居るのは初恋の幼馴染みだった人間だ、これでも少し緊張している。
よって当たり障り無い会話をすることにした。
「で?」
「え(・◇・)?」
「あんた今なにしてんの?仕事は?」
「あぁ俺今無職\(^o^)/」
「………」
こ、堪えろ…私、このご時世だ…そんな事もある。
「やっぱり働いたら負けかなってスタンスだからね!!d(⌒ー⌒)!」
「バカヤロー!!」
「イタッつД`)」
前言撤回!!
コイツ働く気がねぇ!!
「あんた高校は?」
「コウコウ?植物がやるアレ?(^o^;)」
「それは光合成……大学は?」
「……大学芋って美味しいよね( ロ_ロ)ゞ」
「バカヤロー!!」
「イタッ(・_・;」
え?
じゃ何?
コイツ働く気も無く、学校にも行かないで、今までのほほんとダメ人間街道まっしぐらなの!?
「アレ?確か高校は決まっていたじゃない」
私が引っ越したのは中学三年の後半、確かその時彼は早々と高校が決まっていたはずだ。
「うん、中退したテヘッ(。・ω・。)ゞ」
「なんで!?」
「忘れちまったゼ(ゝω・´★)」
なんだろ…さっきから異様にムカツク……
「ん('ε'*)?」
あ、顔か。
「あの~ハナちゃん(-_-)」
「………何?」
「そろそろ見たいアニメが有るので部屋に戻ってもよろしいでしょうか?m(__)m」
こ、コイツ……暗に帰れって言ってんのか。
幼馴染みとの久々の再会なのに。
結局浮かれていたのは私だけか。
「はぁ…もういいわよ…帰る」
なんだろ何も解決していないのにこの敗北感。
もう昔の彼は忘れよう……
去らば初恋…
「あ、そうだ( ̄▽ ̄)」
「何よ?」
靴を履き玄関のドアノブに手を伸ばした私を彼が呼び止める。
「おかえり」
昔の面影が無くなるくらい変わってしまった幼馴染みが僅かに残っている面影がある表情で真っ直ぐ告げられた一言に私は
「…………………ただいま」
たった一言だけ返し、家を出た。
「あら?ハナちゃんもう帰るの?」
玄関を出た所で買い物袋を持ったおばさんに会った。
「どうせなら家で食べていけば良いのに」
「ごめんなさい、今日は疲れました…色々な意味で」
「そうよねぇ…ごめんなさいね、あんな人間になって」
「あの……」
「何?」
「また来ていいですか?」
「えぇ良いわよ、大歓迎!!」
この日、私は決めた。
彼を昔の彼に戻そうと。
幼馴染みがダメ人間だと私の評価が下がるから。
この物語は残念な方向に変わってしまった幼馴染みを元に戻そうと奮闘する一人の女性の波瀾万丈の物語である。
三つの新作の内始めに評価された作品がまさかのこの話とは……
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