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「そうだね・・・・・まずはメリのスキル『分身』と戦ってもらおうかな、メリもいい?」
『分身』は自分のステータスの10分の1の自分を作り出すスキルだ。
ミカから聞いた話ではこの世界では10万人に1人ぐらいがスキルを1つ持っているらしい。
またこの世界で数10人がスキルを2個持っているらしい。そして2つスキルを持っている中からSランクの冒険者が選ばれることが多いらしい。
「いいけど、分身は2人でいいの?」
「いや1人でいいや、前やってた私の『コピー』と『付与』を使って私とミカの分身も作るから」
私のスキルの『コピー』は相手のスキルをコピー出来るスキルで複数のスキルはコピー出来ない、また解除しないと他のスキルをコピー出来ない。
『付与』とは私のスキルの1つを選んだ相手に使えるようにするスキルで、この場合ミカを選んで『コピー』で真似した『分身』を使えるようにした。
「分かった」
◇◇◇◇◇◇
「どう?」
「あぁやっとこの分身たちとまともに戦えるようになってきた」
「えぇ、最初のころは分身たちともまともに戦えてなかったからね」
2ヶ月が過ぎてクラトスとハルはまともに分身たちと戦えるようになってきた。
クラトスとハルは1週間に1回のペースでダンジョンから出て、また中に入るということを繰り返していた(だいたい1層を攻略するのに慣れていても半日から1日かかるらしい)。
最初は出ていってから4日ぐらいかかっていたが、今では1日で7層のボスのところまで来ている(他の冒険者は6層止まり)。
6層のボス強すぎたかな?
クラトスとハルも初めて6層のボスに挑んだ時はやっと倒したとか言ってたからな。
◇◇◇◇◇◇
「じゃあさ、そろそろ手伝ってもらってもいいかな?」
「あぁ、この2ヶ月で俺たちは倍以上強くなったと思う、それにしてもこの分身が嬢ちゃんたちの10分の1の強さというのもあれだな・・・・・まぁいい、それで俺とハルが嬢ちゃんたちのサポートをすればいいのか?」
「うん、私たちの分身をここに置いとくから、冒険者になっていろいろな所に3人で行こうと思うんだ」
ステータスは10分の1だけど処理能力などは同じだからね、何かあった時は対応してくれるから。
「観光ということか・・・・・嬢ちゃんとメリちゃんは大丈夫かもしれないがミカちゃんは危ないと思うぜ」
「そのことについては大丈夫、メリの『変装』を使って姿を変えるから」
『変装』は自分や指定した相手の姿を変えられるスキルだ。
変えられた者が自分で戻せる(だがメニュー画面からになるので私とミカ以外だったらメリが戻さなくてはいけなくなる)。
「はぁ・・・・・俺でもスキルは1つしか持っていないんだがな・・・・・嬢ちゃんたちは何個スキルを持っているんだか・・・・・」
◇◇◇◇◇◇
「これで登録は終わったね」
今私たちは冒険者ギルドで3人の冒険者の登録をした。
私はヒーラーで、ミカが魔法使いで、メリは剣士(短剣だけど)。
姿が違うので名前も変えて、私はナノア、ミカはミサ、メリはメルにした。
「そうだね、これから何をしようか?」
「そこの3人、良かったら私とクエストに行かない?」
3人で何をしようか迷っている時にそう言ってきたのは赤い髪の少女だった。
◇◇◇◇◇◇
(どうする?これ私たちに言っているよね?)
そうミカは念話で言っていた。
(ん……冒険者のことはクラトスとハルに教えてもらおうと思ってたんだけどね……まぁいいんじゃない面白そうだし)
(私はナノハとミカに任せる)
「いいけど、何で私たちを誘ったの?」
「あなたたち、今登録したばかりの新人の冒険者よね?」
「うん、そうだよ」
「それだと冒険者で何をやればいいか分からないじゃない、だからEランクの私が教えてあげようと思って」
ありがたいけど一応ミカはBランクまでなったことがあるから基本のことは分かるんだけどな……まぁでもこれはこれで面白そうだから教えてもらおうかな?
「うん、じゃあお願いしようかな、ミサ(ミカ)とメル(メリ)もそれでいい?」
「いいよ」
「うん」
◇◇◇◇◇◇
「それでここがライルの道具屋という店でいろいろ揃っているわ、基本的に回復薬を5個とナイフを1個常に持っておいたほうがいいわ、あとは戦うモンスターごとに揃えることね、今回は薬草の採取だけだから大丈夫だけど」
今私たちは薬草×10の採取のクエストをする為の準備をしている。
いろいろなことを聞いているがミカも成程と小声で言っているのが聞こえる、まぁミカは回復魔法も使えるし『錬金』などでアイテムなどを作っていてそんな細かいことはやってなかったんだろうな。
◇◇◇◇◇◇
「じゃあ薬草採取もこんな所ね、じゃあ帰りましょう」
私たちはアイカ(Eランクの先輩)に薬草採取のコツなどを教えてもらった。
アイカはいろいろ私たちに教えてくれてとても勉強になる。
「ブヒィィィ」
薬草採取を終えて帰ろうとしていると突然イノシシみたいのが突進してきた。
「その声はバッファロウ!貴女たち!早く逃げなさい、ここは私に任せなさい」
◇◇◇◇◇◇
(どうミカ、アイカはあのイノシシに勝てそう?)
(あのバッファロウはDランクの魔物でEランクのアイカには難しそうだね)
(じゃあ私が止めますか)
「『プロテクト』」
私は4人を覆うような透明な障壁を作った。
「ブヒィィィ!」
「これでこっちにはこれないね、じゃあメル(メリ)お願い」
「了解、『神速』」
そうすると私とミカしか見えない速さでバッファロウの所へ行き、一撃でバッファロウを倒した。
そして激しい逆風がきて私とミカは耐えられたがアイカは耐えられず吹き飛ばされて木に打つかって気を失った。
◇◇◇◇◇◇
ミカの家
「でもさ・・・・・あんな近くに普通Dランクの魔物って出るの?」
今私たちはミカの家にいる。
アイカは気を失っていたので冒険者ギルドに行って預けてきた。
「前はいなかったらしいんだよ、メリがここに来た時は出現する魔物は1ランク低かったらしいんだよね」
「じゃあ最近になってなんだね、何か理由があるのかな?」
「まだ公にしてはいないんだけど魔王が現れたらしいんだよ」
「もしかして魔王が現れると魔物の強さが1ランク上がるの?」
「うん、前に魔王が現れたのが500年前ぐらいだから大体の人は忘れてるけどね」
成る程・・・・・魔法王ミカだからいろいろな話を聞いているのか。
「じゃあ前の魔王はどうやって倒したの?」
「前は勇者が現れてその勇者が魔王を倒したそうだよ、でも今回は勇者が現れないんだよね、それが魔王が出現したことを公にしない理由なんだよね」
◇◇◇◇◇◇
錬金・・・・・物と物を合わせて新しい物ができる(組み合われによっては失敗することもある、2つ以上可能)。
インバリッド(魔法)・・・・・状態異常などを無効にする。
フェニックス・テンペスト(魔法)・・・・・風魔法の中で強力な魔法(MPの10分の1を消費する)。
誓約魔法(魔法)・・・・・どんなことがあった場合でもそのことについて話せなくする魔法。
分身・・・・・自分のステータスの10分の1の強さの自分を作り出す(自我がある)。
コピー(ナノハのスキル)・・・・・相手が最後に使ったスキルを自分で使うことができる(コピーしたスキルを解除しなければ他のスキルをコピー出来ない)。
付与・・・・・指定した相手に自分のスキル1つを使えるようにする(使用できる回数は1回)。
変装・・・・・自分や指定した相手の姿を変えることができる(解除は自分で出来る)。
プロテクト(魔法)・・・・・覆われている者への物理攻撃や攻撃魔法などを防ぐ(ある一定のダメージより上だと防げない)。
神速(特技)・・・・・素早く相手に物理攻撃する、攻撃が当たると激しい逆風がくる。




