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破壊少女の異世界放浪  作者: NoMo:re
世界群1 「幸せを求めて」
8/12

世界6:極寒の世界

 見渡せば一面雪や氷だけ。これだけ見れば生物が存在しているのが不思議なくらいだ。ここは氷河期とか氷期だとか呼ばれていた時代だろう。




 周りの人は親も含めて皆死んだ。どうやらこのコミュニティは限界だったようだ。

 私は知識と経験を生かしてどうにか生き長らえている。だが長くは持たない。この厳しい環境で生きる術を探さなければ。




 生き残る術を考えてみて気付いた。

 前の世界での記憶を思い出そうとしても完全には思い出せないのだ。人の記憶は忘れてしまって完璧には思い出せないのは分かっている。


 それとは訳が違う。


 そもそもどうやって記憶しているのかという疑問もある。

 名前とか大切なことは思い出せる。自分で名乗る場合ミオということも。

 例えば当たり前であったはずの通貨の名称。何年かは必ず使い続けているものだ。そう簡単に忘れるはずがない。

 どの世界を挙げても思い出せない。

 他にもいくつか記憶が不自然に抜け落ちている。もしかしたらそのことすら覚えていないこともあるかもしれない。

 別の世界でも覚えておいた方が良いことは特に意識しておいた方が良いのか。それともいくら足掻こうと覚えることが出来ないものは不可能なのか。

 いつか全て忘れてしまって"死"を迎えてしまうかもしれない。

 そう思うと漠然と恐怖が襲ってくる。これまで死を恐れることがなかったにも関わらず。


 恐怖という感情が私を支配する。




 気付けば私は虚無に居た。

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