世界3:荒廃した世界
辿り着いたのは荒れ果てた世界だった。
ある程度大きさのコミュニティはあるものの、経済なんてものは無く生きるのに精一杯でまたスラムの頃に戻ったような気持ちだった。
家族も居なければ楽しみもない。前が良かっただけに辛かった。ただ惰性で生きていた。
幸せの中を生きたい。
コミュニティに入ることは出来ていたが常に邪険にされていた。食料も人より少なく、物資も粗悪な物だけ。
居心地が良いわけが無かった。
「あいついつも鈍臭くて面倒だよなぁ」
「それでも物資をを与えられさぁ、感謝しろよなぁ」
こんな陰口も日常茶飯事だった。
それでも幸せを見つけるために耐えた。
ある日、コミュニティのリーダーに言われた。
「おい、お前」
「何?」
「食料足りねぇから外に出て食料取ってこい」
そこまで食料が不足しているようには見えなかった。
嫌な予感はしたがコミュニティ内でもなければなかなか物資の確保が出来ないため従うしかなかった。
その日、帰ろうとすると矢を射たれた。私はコミュニティから締め出されたのだ。
忍耐は報われなかった。
なんとか生きようと物資や住める場所を探した。
矢を受けてしまっていて満足に治療も出来ず、日に日に弱っていった。
やがて動くことも出来なくなった。
しあわせがほしい。
世界は壊れた。