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深夜の投稿部そらまめです。本日もごゆるりとお楽しみください。……なんちゃって。ほんとごめんなさい!

 本当に久しぶりにうちに戻ってきた。

 ほぼほぼ事態を飲み込めずに。あれよという間に帰ってきた。

 うちに戻るなり、クラスメイトや舞さん、加賀さんに揉みくちゃにされ、その懐かしい賑やかさに帰ってきたのだと実感させられた。


 ただ、咲耶のあの悲痛な表情が頭から離れない。



「よくそれで赤城がキレなかったな」

「まあ、みんなが怒ってたからね。それに心底憎いわけでも嫌いでもなかったし」

「そうですね。ただ裏切られてがっかりした。というのが本音ですかね」


 りっちゃんが言うように俺は裏切られたのか。

 あまりそうは思いたくはないけど、そうなんだろうな。あんなに良くしてくれたのに別れの挨拶も出来なかったのは、なんか辛いな。


「ところで美緒は戻ってきても良かったのか」

「舞さん。私は島津美緒ですよ。この国の正式な民です。それにコウタをあんな風に利用するのなら、お母様達でも許しません」

「そうか。素直に洸太と離れたくはないと言えばかわいいのにな」

「な、どうしていつも茶化すのですか!」


 でもこれからどうなるのかな。

 同盟とかも破棄になるのかな。

 そうなったら、あのニビルに勝てるのかな。


「洸太ちゃん、寂しかったよー!」


 桜さんが部屋に入るなり、飛んで抱きついてきた。

 なんかほんとマイペースな人だ。


「大丈夫だからね。私が洸太ちゃんをとっても強くしてあげるから安心して」

「いや、結構です。またPタイプみたいなのを組み込まれても嫌なので遠慮しておきます」

「何言ってるのさ。伝説の魔法少女コウちゃんはこの国で大大大人気なんだよ。写真集だって六ヶ月連続一位なんだからさ。もっとパワーアップして世界を狙おう!」

「ほぼほぼ世界と繋がり断ってるくせによく言いますよ」

「マスター桜。落ち着いてください」


 俺が抱きつかれて困っているとアマテラスが桜さんを引き離してくれた。

 そう言えばアマテラスの新しい名前を決めたけど伝えてないな。後で二人だけになったら伝えよう。


「アマテラス。あの星との同盟は破棄になりますよね」


 加賀さんがアマテラスにそう訊ねた。


「どうでしょうか。決めるのは天皇陛下ですし。ただ私から言えることは。彼の国の協力がなくても問題ない、ということです」

「そうだね。輝夜ちゃんが何重にも対策してくれていたからね。あの星の技術は既に私達の手に落ちた。後はそれを製造する施設を整えて製造するだけの段階なんだよ。現に今のメイガスシステムは彼等の力を超えた。まあ、ここにいる二十名ちょいだけなんだけど」


 その桜さんの話を聞いて輝夜を見た。


「輝夜は少し疲れました。マスター、輝夜はブレスレットの中に戻ります」


 一度微笑んで、そのままスッと消えてこの場からいなくなった。たぶんこの態度と話ぶりは後で説明するということだろう。

 でもなんか輝夜も元気ないよな。

 ママさん達とは仲が良かったし。輝夜もショックだったのかな。


「洸太はセオたんと離れて悲しいよね」

「どうだろう。離れた実感がしないから分からないよ」

「そっか。仲良かったもんね」


 ゆい姉は何を訊きたかったのだろうか。

 悲しくないとでも答えて欲しかったのだろうか。

 でも俺の本音は、また会えると信じてる。



 久しぶりの自分の部屋はとても綺麗に片付いていた。きっと誰かが掃除してくれていたのだろう。本当にありがたいことだ。

 そして久しぶりのシングルベッドはとても狭く感じて、すぐに落ちそうで不安になる。

 お金もあるし、もう一つ大きいサイズのやつを買おうかな。たまにはそれくらいの贅沢をしても構わないよね。まあ、本当に必要だとは思わないけれど。


 電気を消して目を閉じるけれど、あの咲耶の顔が忘れられない。何度も思い浮かべてその度に胸が苦しくなる。

 大丈夫かな。落ち込んでふさぎ込んでないかな。

 あれでも結構脆いところがあるから心配になる。


 ちゃんとお別れを言えてたら違ってたのかな。

 こんな別れはやっぱり嫌だな。


 思考がずっとループする。

 咲耶は今、何をしてるのだろうか。

 咲耶に会いたいな。


 どんなに寝ようとしても、そんな咲耶への想いが募り、心の中で何度もループし続けた。


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