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ありがとうございます。

 何度か死にそうになりながらも、なんとか総旗艦のブリッジに戻った。

 力尽きて、崩れるように倒れると、ワカヒルメに叫ばれながら上から襲い掛かられた。

 それはもう、その場で犯されるんじゃないかと思うくらいに激しいもので、スカートを捲られたり、下着を剥ぎ取られそうになった。


 あまりのその恐怖に、俺はりっちゃんに封じられていたあの禁忌魔法を力を振り絞り発動する。


 床から何本もの黒くて太い蔦が伸びて、彼女を速やかに拘束する。そのまま宙に浮かべるように彼女を吊るした。


『マスター。色々とまずい光景だと輝夜は思います。ワカヒルメ様のおパンツが丸見えです。モザイク処理を掛けますか。いえ、視認阻害の結界を展開します。同時に防音結界も』


 本当に出来る女だ。輝夜は。


「よくも俺を辱めてくれたな。きっちり罰を与えてやる」

「そんな高い声と。そんなかわいい顔で言われても、興奮するだけです!」

「ワカヒルメ。お前、変態か。変態だったのか!」


 俺の動揺した心のように触手。いや、蔦が揺れて彼女の体に巻きつく。何故か依頼だけが少し溶けていた。彼女から艶やかな悲鳴が漏れる。


「なあ、なんで服が溶けているんだ。あんな設定してないよな」

『魔法はイメージですよ、マスター』

「なるほど。エッチだな、輝夜は」

『なんで輝夜なんですか!』

「だって、魔法の補助してるのは輝夜だし。俺はそんなエッチなことはイメージしてないから」


「あ、私を無視してないで降ろしてくださいっ! あっ、これが巷で有名な放置プレイってやつですか! あぁん、そこはダメっ」


 やばいな。みんなには見えないからいいけど、かなりやらしい状況だ。

 そして俺は股間をみる。だが、そこは真っ平だった。現実を知って愕然と膝をつく。


「本当に元に戻るんだよな」

『理論的には』

「なんで理論的にはなんだよ!」

『実証実験はしてませんからね。大体、このシステムを搭載したのはマスターが攫われる前の入院した時ですから。仕方がありません』


 なんて事だ。でもいつまでもこの姿ではいられない。変身を解こうと念じるも、何度念じても変身が解けない。


『マスターは鶏ですか。ペンダント。ペンダントを握って念じてください』


 胸元のペンダントを握り念じると姿が元に戻った。ただ前のように髪は長いままだ。しかも色もそのまま。

 なんとなく嫌な感じがするが、ゆっくりと股間に視線を移し、触って確かめる。


「あああ、良かった。生えてるよ……」

『良かったですね、マスター』


「そんなことより。この気持ちいいの、どうにかしてください! 心と身体がおかしくなりそうですう!」


 とうとう気持ちいいって言っちゃったよ。


『鬼畜ですね、マスターは』


 その声を無視して、あられもない姿を晒す、ワカヒルメたんに近づく。


「ほう。今日はピンクか。それもシルク」

「見ないで! 恥ずかしいから見ないで!」

「ずいぶんと床が濡れているようだが。これは汗か」

「ああああぁーー! もうそんな事は言わないで! 許してください!」


 マジでビショビショなんだけど、これどうすんの。


「ああぁん。ダメ。そこはダメーー!」


 盛大に何かを吹いて、そのまま彼女は気絶した。


『マスター。仮にも皇女様ですよ。絶対に捕まります』


 俺は慌てて証拠隠滅を図る。

 綺麗に床を掃除して。そして彼女の服……


「ああああーー! 服どうしよう! 輝夜、助けてくれ!」

「仕方ありませんね。本当に手間が掛かります」


 輝夜は人間大の大きさになって、倒れているワカヒルメの側に行くと、彼女の胸の辺りに手をかざした。


「ハイリカバー」


 彼女がそう唱えると、みるみるうちに衣服が元に戻っていく。そして彼女の乱れた髪なども。濡れた身体も綺麗になっていく。


「さすがは輝夜さん。出来るメイドだ」

「褒めても無駄です。このマスターの陵辱劇はしっかり記憶しました。これをマスターの将来の子供達に観せることで、マスターへの罰とさせて頂きます」


 え、嘘、だよね。

 そんな親の威厳が無くなるような事はしないよね。


「結界は解きました。じきに人も来るでしょう。マスターは言い訳でも考えておいた方がいいと、輝夜は具申します」


 俺と倒れているワカヒルメを残して、輝夜はブレスレットの中に戻った。

 そのやば過ぎる状況に右往左往する。


「おい、ワカちゃん、起きろ。起きてくれ!」


 寝かせたまま彼女を腕に抱いて、必死に彼女を起こしていると。彼女にコートを着せていた女性兵士がやってきて大きな声で叫んだ。


「きゃあああああ! ワカヒルメ様、どうなされたのですか!」


 俺は彼女に突き飛ばされて床を転がる。

 たくさんの人達がブリッジ最上段のここまで上がってくる。

 彼女は速やかに医療室に運ばれていき、俺は手錠をされて牢に入れられた。


 俺は魂から叫び、冤罪だと訴えるが、彼等には聞き入れられなかった。

 結局、戦闘が終了して。軍港に戻り、咲耶が迎えに来るまで牢に入れられたままだった。


 頑張ったのに。酷くないか、この仕打ち。

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