12
どうしてこんな事になってるのだろうか。
俺に腕枕をされて、お姉さんが裸で静かに寝息を立てている。勿論、俺も裸だ。
優しく肩を抱かれて、なんとなく。じゃない。本当にお姉さんを愛しくなって、大好きになって、キスしてしまった。なんか、そんなきれいな流れだったし。
ゆい姉としか経験がなかったけど、なんとか頑張った。色々と頑張った。
お姉さんは本当に綺麗で、とても素敵だった。
彼女に夢中になって何度もしてしまった。
いずれ皇帝になるお方に、こんな事をして大丈夫なのだろうか。
「あら、起きたの」
「はい」
彼女が俺におはようのキスをしてくれた。
そんな彼女を抱きしめていると、また初めてしまう。この、彼女を愛しく思う感情を俺は抑えられなかった。
「私、お兄様としかしたことがなかったの。大好きだったし、嫌がらせもかねて何度か肌を重ねたわ。けれど、どうしても合わなかった。そうしたらいつの間にかお兄様なんて、どうでもよくなっていたわ。嫌いになった」
「いえ。過去のことですから。それに、そういう事もあると思います」
「こんなに気持ちいいものだって知らなかったわ。それにあなたに抱かれていると、とても心が安らぐ」
「僕も安心します。心がとても満たされます」
またキスをして、互いに求め合った。
そんな感じで食事も取らずに、ずっと丸一日イチャイチしていた。
とても昨日あったばかりとは思えないほどのラブラブでイチャイチャぶりだった。
それを銀髪メイドさんに揶揄われる。
「姫様がこんなにはしたないだなんて、思ってもいませんでした。お食事もとらず、丸一日以上お続けになるんて」
そんな俺達は、とても大きくて立派なお風呂に二人で入っていた。
銀髪のメイドさんに、お姉さんは背を流してもらっている。ただそれだけなのに。とても美しい体のラインと綺麗で繊細な肌が、俺の目と心奪う。
「まあ、ご立派ですね。姫様が夢中になるのが分かりますわ」
慌ててタオルで下半身を隠す。
顔が熱くなりながら、一人で髪を洗った。
駄目だ。これでは陰で、変なあだ名をつけられてしまいそうだ。
そんな感じで動揺している俺の股間をお姉さんが優しく撫でる。
これはマズイと思い、慌ててお風呂に飛び込んだ。
それを見て、お姉さんはクスクスと笑っていた。
「もう。揶揄わないでください」
そう言って、湯船に深く沈んだ。
そして一つ気づいた事があった。
彼女の本当の髪の色はピンクゴールドで。それはとてもきれいな艶と透明感のある髪だった。
そして、お風呂上がりに突然彼女から告白された。
「コウタに、私の夫になって欲しい」
「そう言ってくれて、とても嬉しい。でも、僕は帰らないといけないし、どうしたらいいか分からない」
「たまにこちらに来てくれるだけでいいわ。ううん。それで良いの。それで構わない。それにずるい言い方になるけれど。あなたが夫なら、私が青の星を救う大義名分ができるわ」
「本当にそれでいいの。寂しくはないの。それと、ずるくないよ。とても優しい言い方だと思う」
俺はそう言って彼女にキスをした。
彼女の告白を受け入れ。また肌を重ね合わせた。
そして次の日に、皇帝陛下と二人で会うことにした。
玉座に座るアマテラーズ皇帝陛下は、思っていたよりも見た目が若かった。
ただ、かなり威厳があって高貴なオーラをこれでもかというくらいに放っていた。
「セオリツヒメ。あなたももの好きね。私は別に反対はしないわ。あなたは次期皇帝なんだから、好きになさい」
そう言って、二人の結婚を簡単に認めてくれた。
「ありがとうございます」
彼女はそう言って頭を下げていた。
それを見て、おれも真似をする。
「親子なんだから、礼は要らないわ。それより、あなたの真名はもうその子に教えたのかしら」
「いえ、まだ教えていません」
「なら、名を足してもらいなさい。私も夫にそうしてもらったわ。私達二人でいる時はその名で呼んでもらっているの。仲が深まると思うわよ。二人だけしか知らないのだから」
彼女はハッと顔をあげて、まっすぐに皇帝陛下を見上げていた。
「はい、そういたします!」
彼女は嬉しそうに微笑んでいた。
そんな彼女の横顔が眩しい。
無事に謁見を終えて、二人で彼女の屋敷に戻った。
途中、街を見せてもらい。後日、二人で遊びに行くことにした。
ただ、こんな幸せにしていてもいいのだろうか。
昨日から食事は精のつく物が盛りだくさんだったし。これでは元気いっぱいになって逆に困る。
「あ、名を考えないと。とっても素敵なやつ」
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