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ユニークアクセスが1000を超えました。読んでいただき本当に感謝してます。今後も頑張って投稿しますので是非よろしくお願いします。

 昨夜はみんなで大泣きした後に、俺たちが中等部の時に全国優勝した映像をみんなで観た。

 その懐かしい映像に当時の思い出話しなどで盛り上がった。


 で、現在次の日の朝なのだが、俺の両隣には裸の舞さんと麗子さんが寝ている。

 俺から言えることは舞さんと麗子さんが二人で部屋を訪ねてきたから、ということだけだ。


(本当に初めてなのに二人一緒でも良いのですか)

(二人で相談してなの。やっぱり一人だと不安で)

(そうなの。だから、そういう訳で)


 普段の凛々しさはそこにはなく、か弱い純情乙女な二人だった。

 ただ、個人的にはもっと良い思い出にして欲しい気持ちが強くて。後日、一人一人と大切な時間を過ごしたいと二人にお願いした。



 三人で食堂に入ると、八島と山城が代表して二人に花束を手渡し、みんなが二人を祝福した。

 もちろん。俺達は目が点になっていたのは言うまでもない。


 朝食を終えて、今日は近くの町に遊びに行くグループと海で遊ぶグループに別れた。

 前者は舞さんと麗子さんが引率係として同行する事になった。

 輝夜が舞さんと加賀さんに何かを手渡していた。

 後で輝夜に訊いたところ、こっちのお金を渡したと言っていた。さりげなく気が利く輝夜をおもいっきり褒めてあげると彼女も喜んでいた。



「なあ、輝夜さんや。ビーチバレーは観ていて楽しいなぁ」


 ぷるんぷるん、ポロリ。

 本当に観ていて飽きない。


「観てばかりいないで参加してきたらどうですか」

「参加したら見逃すかもしれないだろ」

「マスターもほんと、男の子ですね」


 当たり前だ。女の子だったら困るだろ。


「あ、女の子で思い出した」

「なんですか。そんな話1ミリもしてませんよ」

「Pタイプの事で桜さんに文句を言うのを」

「ちょっと、輝夜の話をスルーしないでください」

「そういえば、杖から魔法を放とうしたら何回か意味の分からない英語でなんか言われたけど、あれなに」

「もう。輝夜の話をスルーするのか、しないのか。どっちかにしてくださいよ」


 あ、怒った。プイッと顔を背けられてしまった。

 本当に最近の輝夜はすぐに拗ねるからなぁ。

 まあ、それもかわいいけれど。


「だから英語で、」

「もう! あれは輝夜が直接サポートしていない時の自動音声です。なんで英語なのかはマスター桜に訊いてください」

「ああ、気絶しかけて操縦してたからサポート出来なかったからか。なるほど納得した」

「気絶しかけてなんかいません!」


 はいはい。乗り物は苦手なんだよね、頑張って内緒にしてるけど、バレバレですよぅ。


「いたっ!」


 背中を手のひらでおもいっきり叩かれた。


「輝夜を馬鹿にしないでください。ふん」


 やっぱり読心スキル持ちだったか。

 心の声を読まれない魔法とかってないのかな。

 今度、咲耶に訊いてみよう。


「なあ、桜さんて凄い人なのか、凄くないのか分からない人だよな。俺なんかとは見てる世界が全然違いすぎてさ。でもあの人が偉大な人だってのは分かる気がする」

「輝夜にはあまりマスター桜の情報は共有されていません。ですが、あの姉弟は数学の天才として小学生の頃から有名だったと記録にあります」

「でね。桜様が凄いのは普通の天才は解を求めるだけとか数式云々らしいけど。桜様にとっては自分のやりたい事の為の通過点なんだって。その為に必要だからやってるだけって言い切ったらしいよ。中学生でね。凄いよねぇ」


 突然のゆい姉の参加に驚く。


「けど桜様は数学だけじゃないの。全ての教科で優秀過ぎて途中で学校には通わなくなったんだって」


 そういえばゆい姉って桜さんの信者っぽかったよな。なんか教祖様を讃えるような、そんな口ぶりだ。


「輝夜も似たようなことを以前言われましたね。叶えたい事があるから学ぶんだよ。実現したい事があるから解を求めるんだよ。目的もなくテストの成績の為だけに学ぶなんて意味がないしつまらないよと」


 なんか名言ぽいな。今度それ使おう。


「昨日来てたんでしょ。お会いしたかったなあ」

「なんで結菜様はそんなにマスター桜の事が好きなんですか」

「皇后様ってのもあるけど。生き方かな。私は勉強は褒められたものではないけど、メイガスのことって考えるとすごく共感できるし尊敬するんだよね。それにとっても可愛らしいでしょ。それに隠れ優しいのも最高に素敵なんだよ」


 これは絶対推しフィルター全開で美化され過ぎ状態だな。

 そんな人がPタイプをあんな酷い仕様にする筈がない。俺は絶対に認めないからね。


「ふーん。そうなんだ、すごいね」

「マスター。その棒読みに悪意を感じます」

「いいのいいの。洸太はまだお子ちゃまだから分からないだけなんだよ。ね、洸太」

「ですねー」


 まあ、どっちでもいいや。俺には関係ないしさ。


「ねぇ洸太。三人でボートで遊ぼうよ」

「え、いいね。ゆい姉もスピードの向こう側を目指してみる」

「行こうか。限界のその先へ!」


 嫌がる輝夜を無理やり連れてボートへ向かった。

 最速のその先を目指して。



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