プロローグ~いろいろなことがありまして~
常連様へ:
中盤くらいからが、今回のための描き下ろしです。
前章お読みいただいていたら、スキップでも大丈夫です!
恋の花が咲く一方で、とんでもない事件も起きている。
隣国ニスパール王国からの留学生のエリアス・シルバ・ベリック。
ベリック公爵家はアレン様のサンフォード公爵家と並ぶ名門貴族。
そのエリアスが爆弾発言をしたおかげで、阿闍梨、アレン様、デグランが私を巡る特別なテストを受けるはめになる。
そんな折、王都では珍しく大雪が降った。
うっかり話し込んでしまった私は、屋敷へ帰ることができなくなる。
その結果、デグランの部屋に泊めてもらうことになり……。
成人した男性の部屋に入るなんて!
しかもお泊りだなんて!
もうドキドキだったが……。
そんなドキドキが吹き飛ぶような、とんでもない重大な事件が起きた。
それは雪上訓練へ向かったアレン様が、部下や仲間を庇い、巻き込まれた雪崩!
たった一人、雪崩に巻き込まれ、遭難してしまったアレン様。
天候の悪化や変化で、救出作業もままらない。
そんな時、僧侶である阿闍梨が、大活躍してくれたのだ。
阿闍梨のおかげで、アレン様が雪山のどこにいるのか、発見することができた。
だが今度は私が大ピンチになってしまう。
阿闍梨との約束を破り、無茶をしたから……。
でもそんな私のピンチを救ってくれたのは、デグランだった。
最終的にアレン様は無事下山したけれど、本当にあの時はどうなるかと思った、アレン様も私も。
何はともあれ、アレン様も無事、王都に戻り、私を巡るテストの答え合わせが行われた。
この答え合わせは……。
驚きあり、怒りあり、涙あり、でも最後は笑い。
笑い……いやいや、あの最後はどういうことですかー!?
だって。
阿闍梨、アレン様、デグランの三人が、私のことを好きだと宣言したのだから!
これには驚くしかない。
前世では、自分の恋愛なんてそっちのけだった。結婚相談所のコーディネーターとして、会員様の縁結びで奔走していたのに。この世界で、まさかのモテ期を迎えるなんて!
でもこのモテ期、予想以上に大変!
阿闍梨は同郷というか、早々にソウルメイトとして落ち着いてくれた。でもデグランとアレン様は全力でアプローチをしてくる!
アレン様とは陶芸体験をしたり、デグランとはフライパンとパンを楽しんだり。デートを重ねる度に二人の良さを実感し、どんどん好きになっている!
そこで訪れた春の花祭り。
その花祭りでアレン様とデグラン、どちらかを選び、ブーケを渡すことになったのだけど……。二人がそれぞれ待つ場所。どちらか一つを選び、私は向かわなければならなかった。
勿論、それが愛の告白になるわけではない。でもどちらかは待ちぼうけで終わり、ブーケはもらえないのだ。それは……過酷過ぎる……!
ところが。
思わぬ事件が勃発し、私の意思とは関係なく、アレン様のところへ向かうことになる。この時のアレン様の喜ぶ姿。その一方で、一人私が来ない事実を受け止めるデグランを思うと……。
ここでアレン様が神対応してくれて、最後はまるっと収まった。
そして迎えたのが、阿闍梨の王都の中心部でオープンとなる豆腐料理専門店『粋』のレセプション。王族の皆様、お店が入る建物を所有するアレン様たちサンフォード公爵家の一族やドロシーも揃い、王都に住む沢山の貴族が新しいお店へ足を運んだ。
私もデグラン、ロゼッタ、バートンと共に、お店へ訪れたのだけど……。
そこで私は……デグランから衝撃な打ち明け話をされてしまう。
彼の誤解を解きたい、その一心で私は……デグランに自分の気持ちを伝えることになった。
つまり。
私とデグランはついに両想いとなり、婚約に至ったのだ!
まさか前世で自分以外の恋に奔走していた私が、この世界で婚約できるなんて。
驚いたけれど、幸せだ。
こうして私は愛する人と婚約できたわけですが。
皆様、恋愛の悩みは尽きない。
だから。
今日も元気に恋愛相談カフェ「キャンディタフト」がオープンします!
お読みいただき、ありがとうございます!
第五章始まりました。
よろしくお願いいたします☆彡






















































