16、祭壇の水晶玉
私1人で奥へ進む。
絶えず無線機で外部と会話しながらなので寂しくはないが、
何が有るかわからないので怖い気持ちはあった。
先程の部屋から数10メートル程歩いた先に、またもや広大な部屋が有った。
部屋の中には間柱が数10本も有り、いかに部屋が広大かを見せつけた。
「鏡原隊長、まずは部屋の右側から調べて下さい。」
「了解。」
私は部屋の入り口から右側方面を歩いた。
部屋の中はがらんどうであり、部屋の右端まで数分を要した。
端まで行きつくとそこには窓らしき物が有り、そこから部屋の外の様子が知りたかったが目張りがしてあり外の様子はうかがい知る事は出来なかった。
「鏡原隊長、壁伝いに奥へ進んでください。」
私は部屋の入口から右奥へと歩いて行った。
「窓が等間隔で有ります。ですが先ほどと同じく目張りがしてあるので外の様子をうかがい知る事が出来ません。」
端まで到着するのにまたもや数分を要した。
考えるに正方形の部屋の様な感覚がした。
部屋の右奥までたどり着いた私は今度は左側に向かって歩いた。
「鏡原隊長、大体正方形の部屋と言う感覚なのだね?
今度は時間を計って等間隔の歩幅で歩いてくれたまえ。」
「了解。」
そうして私は入口の右奥から左奥へと歩みだした。
またもや等間隔で窓が有る。
が、同じく目張りがしてあり外の様子はうかがい知る事は出来なかった。
左奥へとたどり着いた私は今度は左側の入口の方まで戻った。
同じく目張りがしてある等間隔に有る窓をしり目に私は歩いた。
歩いた時間計測では同じくらいであり、やはり正方形の部屋の感じだった。
入口まで一周してきて今度は部屋の真ん中に一直線に歩いて行った。
位置的に部屋の丁度ど真ん中に何やら祭壇が有った。
その祭壇の上には水晶の様な玉が有り、ふと天井を見上げるとピラミッドの丁度ど真ん中から上を見上げた感じとなり、要するに4角錐の形をしていた。
「鏡原隊長、俗に言うピラミッドパワーを感じませんか?」
「いいえ、何も感じません。ですが水晶玉みたいな物は何か神秘的なものが感じられます。」
「祭壇状になってるのを見るにここは何かの集会場で神事的な事をしていたのでしょうね。」
「私もそう思います。こんなに広大な部屋にいくにんもの人が入った事でしょうね。」
私と調査団長が祭壇の水晶玉や部屋について話していると、突如変化があった。
今までは何事もなかった部屋だったが、私が水晶玉に近づいたとたんにその事が起こった。
突如天井から水晶玉に光が降り注ぎ、今までただの透明な玉だと思われたがどんどん光を吸収していった。
まるで私に呼応するかの様だった。
しばらくして水晶玉への光の集束が終わり、恐る恐る私は近づいた。
それに反応するかの様に水晶玉からホログラムが浮かび上がった。
何やら人の様な物がしゃべっているみたいだった。
「・・・わた・・・かがみ・・・か、ここより遠い・・・ち・・・うからこの・・えいぞ・・・をながして・・・す。
みなさ・・・、後の世にわた・・・しの生まれ・・・りが来ます。
どうか歓迎してあげて・・・さい。」
ホログラムはそこで終わっていた。
すぐさま調査団がこの映像を解析して途切れた部分を補完した。
「鏡原隊長、どうやら君がそこに来る事は運命だったのかもしれないね。」
「はい。私もそう思います。」
「一体何を訴えたかったのだろうかね?」
「謎が深まりますね。」
「先程はいくにんもの人が集まっていたと思いまいしたがここは神聖な場所だったのかもしれませんね。」
「私もそう思うよ。鏡原隊長。」
そうしてホログラフ映像の録画データを後日司令官らに見せた所、大変驚いていた。
まるで未来を予知してあったからだ。
でもなぜ音声は途切れ途切れになっていたのだろうか?
まるで遠い昔の映像の様であった。
調査員が入室出来れば万事解決されるだろうが、あいにく私しか入られない。
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私は祭壇の周りを丹念に調べた。
その甲斐あり、祭壇の下に何やら入口の様な物を発見した。
位置的にこの部屋の入口側に祭壇へとつながる階段状の物が有り、その反対側にあった。
果たして祭壇の下に何が有るのだろう?
恐る恐る私は祭壇下の入口に近づいた。
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