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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

【超絶悲報】地球消滅のお知らせ…


「何だあれは!?」「なんて速度だ!」


科学者達は驚愕した。

宇宙の彼方、三光年程先の未観測領域を観察していた所、異常な速さで進む極大の隕石が数々の星を巻き込んで進んでいるではないか。


「教授!この隕石は…地球へ向かっています!」


科学者達は唖然した。


そして、一つの疑問が浮かんだ。

…地球に衝突するまでの残された時間は?と。


科学者の一人が、恐る恐る計算を始めた。

それに合わせて、他の科学者達もそれぞれ行動に移りだした。

他国の科学者と連絡を取り合い、科学者達は何度も角度を計算したが、地球への衝突は確実であった。


「時間出ました!衝突までのタイムリミットは…残り約十五時間!残り十五時間です!」



ー現在時刻 午前二時 地球消滅まで十五時間ー



研究者達は狂乱に陥った。


「何故、今まで気が付かなかった!?」

「今まで観測できなかったつまり…太陽系の外にあったって事だ!そんなのわかるわけないだろう!」

「もうおしまいだ!俺は帰るぞ!」


誰もが自分勝手に喚いてる中で一人、冷静に解決策を考えている男がいた。






教授だ。


「今は解決策を考える時じゃろうが!時間が無いんじゃよ。時間が無いからこそ、喋る時間さえ勿体無い。トイレにも行くのではないぞ?今は生きることのみを考えるのだ!」


もっともなことだった。

全世界の科学者や天才達は急ぎ国際的に討論を重ねたが、結局決まったのは極秘国際対策委員会の設立と、この事は世界機密…すなわち世界に晒さないということだけであった。

というのも、地球に衝突したとしても、それは一瞬。

逃げるどころか痛みを感じることさえ出来ないまま…死ぬ。


それならばやはり、世界に余計な混乱が起こるよりは、平和なまま一瞬で消えてしまったほうがいいという判断だ。

世の中には知らない方がいいこともあるのだ。

勿論、何もしないまま死のうとは誰も思っていない。


この事を決まるだけで、五時間も掛かった。

短くとも五時間。


ー現在時刻 午前七時半 地球消滅まで九時間半ー


通勤ラッシュの駅の中で、一人。周りとは違う落ち着きのない男がいた。

彼の名前は関原康作。

研究所で、掃除のアルバイトをしていた若者だ。

会話を盗み聞きしていた彼は、事態を察すると、すぐに研究所を飛び出して実家に帰ろうとしていた。

彼には世界が大混乱になっても関係ない。

というか、その話を聞いていなかった。

とにかく自分は助からないと察知したので、やり残したことを全部やる。それしか彼の頭の中にはなかったのだ。だが、彼はせめて少しでも世界の為に何かをしたかった。そして揺れる電車の中、ネットであるスレを立てた。


【超絶悲報】地球消滅のお知らせ…

001

みんな!聞いてくれ!冗談じゃない!

隕石が地球にぶつかるんだ!

しかも、残された時間が10時間もないんだ!

002

マジかーそれはやばいなー(棒)

003

ぶつかるの六時くらいかー

俺椅子の裏に隠れるはwwww

004

>>003

小学生乙

005

>>001

無駄にスレ立てるなよ

大体隕石が落ちるとか何回目だよそんなこと言って落ちた事あるか?

っていうか後十時間だったら、世界大混乱だろw

006

>>001

OZISANwwネタが古い。


彼は、まるで狼少年の様な気持ちになって、昔に隕石が落ちると言った先人達を呪った。


ー現在時刻 午前十一時 地球消滅まで七時間ー


研究所内では世界中の研究所と国際的に回線をつないで会議を重ねていた。

そして、話し合ううちに人類滅亡を防ぐための案がいくつか挙げられた。

1隕石を破壊する。

2地球を捨てて少しだけでも、人々を宇宙に逃す。

1は、隕石が大きすぎるので破壊できるわけがない。

軌道は少し反らせるかもしれないが、それでも地球には確実に当たる。

2は、まずロケットを打ち上げる時間もなく、仮に打ち上げられたとしても、地球が破壊される衝撃によって発生する断片にぶつかって堕ちてしまうだろう。

もう無理か…誰もがそう思った時一人の男が立ち上がった。






教授だ。


「地球じゃ。地球を動かせばいいのじゃよ。」


他の人々は、反論した。

どうやって地球を動かすのか?

衝突を避けるほどの距離を動かせるのか?と。


「各国の核を、地球の一箇所に撃つ。さすれば、地球は多少は被害にあうかもしれんが、人々を救うことが出来る。」


「大を救うために小を捨てるというのか!馬鹿馬鹿しい!」

「核など、生態系を崩す大きな原因じゃないか!まず、核を提供する国などいないだろうが!各国の首脳陣が隕石が落ちるから貸して下さいと言って信じると思うか!私は反対だな。」

「フン!核を無くす世界を作ろうと言っていたのは貴国ではないか!その国が核を推奨するとは呆れたものだな!」


世界中のほぼの科学者達が反論している中で、何人かの科学者は考えていた。

…それは成功する確率があるのか?と。

そしてそんな中、一人の男が発言をした。






某国のY教授だ。

「私の国には核が沢山ある。それに、この時のための極秘に保管された兵器がこの研究所にあるのでは無いのかな?私は知っているぞ。核ミサイルを50発ほど所持しているのを。」

「待ってくれ!それは国家機密では!」

「地球の危機だというのに国家機密もあるものか!文句は全て受け付けよう。だがそれは危機を救ってからの話だ。あの日本人が…あのかつて革命王と呼ばれた男が大虐殺の罪を自ら受けようとしているのだ。我々もこの最初で最後の賭けに参加してみようではないか。」


もはや誰も言い返す者はいなかった。


「各国の科学者は自国の首脳陣に話をつけるのじゃ。儂らは一番被害のないポイントを探す。残り三時間になったら主要を説明する。それから三十分後には発射すると思えぃ!後、これらは内密に行うのじゃ!」

「「「了解!!!」」」


こうして最初で最後のミッションが始まった。


ー現在時刻 午後二時半 地球滅亡まで三時間半ー


郊外の住宅地に住んでいるある少年は、仲間と天体観測をしていた。


「へぇ〜昼間でも天体観測ってできるんだな」

「ふふふ…僕お金持ちだから道具を沢山持ってるんだぁ!みんなにも見せてあげるよ!」

「「…いや別にいい」」

「うん?たまたま何言ってるか聞こえなかったから貸してあげるよ…ってあれは何だ?」

青年は、見てしまった。

あり得ない速度で動いている赤い星を。

「あの赤い星…動いてないか?もしかしてUFO!?」

「え?まさかのリアル赤い彗星?」

「あはは、冗談だよ。あれは隕石だな。しかもかなりデカい…あれ、こっちに近づいてね?」

「え、マジ?ヤバくね?」


隕石が近づいている中、望遠鏡等で異変に気づく人も少なくはなく、拡散されるのも時間のうちだった。


ー現在時刻 午後三時 地球滅亡まで三時間ー


「では、儂から説明しよう。まず着弾地点なのだが、Oの34ポイントにしようと思う。そうすれば、擦れる程度で済むはずじゃ。」

「それでも擦れるのか。その被害は?」

「まぁ恐らくは地球の半分の人口が焼け死ぬ程度じゃの。」

「何だって!?つまり今通信している者の中でも死人が出るという計算に…「いや、それは最悪の話じゃ。今は前向きに捉えるべきなのじゃよ。」



そして発射直前。

想定外の最悪の事態が起こってしまう。

世界に、噂が広がったのだ。

まだ噂なのだが、現実になるのも時間の問題だった。それだけならまだいい。

ある勢力が動き出したのだ。





「よし。儂らや皆さんの活躍により、一万ほどの核ミサイルが集まった。これを発射すれば…「大変だ!我々の研究所が、何者かの襲撃を…グハッ!」

「此方も何者かに攻撃を受けています!相手は何人かの武装グループと思われ、彼らの目的は核ミサイルのようです。彼らは神の使徒と言っていまーーーーー」

「通信が途切れたか…何が起こったのじゃ!各国!状況を知らせい!」

「教授、どうやら奴らはCZ教の狂信者のようです!」

「何…まさかこれを神罰とでも言うつもりか?」


考えられない事ではなかったのだ。

だが、世界機密にしているから大丈夫という慢心が、それを無いと思わせてしまったのだ。


「この動きの素早さは回線を傍受されている可能性が高いのう…じゃが、儂らも後がない。奴らの狙いは核ミサイルじゃ、壊される前に撃つぞい!」


「大を生かすために小を殺す。その被害は計り知れないものだろう。だがやるしかないのだ!」


「その通りじゃ、Y教授。じゃが、その罪を後悔するのは後じゃ。今は人類の為、自分の為…この世界の生き物の為にやるのじゃっ!」

「教授、各国の核ミサイルの準備が整いました!」


「よし、核発射まで…」


彼らの心は一つであった。

世界中の科学者達が、成功を願った。


「2…1……撃てぇっ!」


「「「核ミサイル発射っ!」」」

















結果、作戦は失敗した。


作戦は良かったのだ…だが、読みが甘かった。

核を、緊急で使用したということもあり、目標に届かずに爆発するミサイルや、他のミサイルに接触して、巻き込んで誘爆するものも少なくはなかった。

それだけならまだ想定内だ。

だが、現実はそううまくはいかない。

CZ教の狂信者達が、妨害したのだ。

それは、核の所持施設を襲ったり、核を迎撃したり。

結局目標に到達したのは580発中たったの92発。

その程度の威力で地球が動くわけがなく、世界が大混乱に陥ってしまう結果になってしまったのであった。

まぁ、それ以前に580発でも、避けれるかは分からなかったのだが。



ー現在時刻 午後五時 地球滅亡まで一時間ー





研究所内は絶望に包まれていた。

たった一つの希望が…失敗したのだ。

恐怖に精神を壊す者や、狂って、奇声をあげる者。

神頼みをする者に、自ら命を絶つ者や、今まで休まず股間に溜めていた物を惜しみなく出す者さえいた。

そんな中、一人。

後悔の念にかられ、涙を流す一人の男がいた。









教授だ。


彼は、昔は天文学の革命王と呼ばれる程の天文学の天才だった。だが、時が過ぎれば天才だって衰える。

それは教授も同じであった。昔は絶対にしなかったようなミスを何度もしたり、大きな事故を起こしたり…


彼は立場的にも、精神的にも追い込まれ、とうとう引退寸前まで追い込まれた。

そして最後の仕事として選んだのが、三光年ほど先…太陽系の外での極秘調査である。

ここで結果を出せば自分の名声は再び知れ渡り、部下にも慕われる。

しかし、それは幸か不幸か地球の最大の脅威の発見になってしまったのである。


だが、彼は心の中でそれをチャンスだと思ってしまった。

自分の人生で積み重ねた知恵をかき集め、世界の科学者達を若き日のように導いた結果…


地球の滅亡という最悪のシナリオを招いてしまったのだ。


「人類の…いやこの星の滅亡は全て儂の罪だ。もはや、私は楽して死ぬことさえ許されないじゃろう。」


教授の心にはもう邪念など無かった。


「すまぬ!両親よ!友よ!母なる大地よ…儂には大きすぎた、何もかも。」


彼は片手にナイフを持ち、研究所の屋上まで登っていった。


「儂はあの巨星からこの美しい紅に染まる空を守れなかった大罪者じゃ。この程度で罪は償えぬとはわかっておる…だが儂にはこれしか出来ぬ。」


彼はナイフを腹に刺した。そして…



「うぉおおおおおおおっ!」















ー現在時刻 六時七分三十六秒 地球消滅ー


その時は一瞬だった。

地球にいた人々は痛みも苦しみも感じずに死んだ。

何が起こったのか知ることもできなかった者もいただろう。

あの隕石は月を破壊し、その後すぐさま地球に衝突。

地球を消滅させ、次は太陽へと向かった。

地上の生き物は十秒も持たずに塵となり、地球は粉々になって宇宙の流星と化した。


たった十五時間の出来事であった。










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