2日目も戦闘
昨日助けたオッサンは負傷のために動けないでいる。兵士達に聞いた内容では、ここはガマー王国。この陣地から街道沿いに行けばキャンプがあるそうだ。村ではない、キャンプだ。滅んだ国の人達が集まって出来たキャンプであり、各地に存在する。
「兄さん達も逃げてきたんだろ?キャンプまで行けば食糧の援助はしてもらえるはずだぞ。南部は土地と食糧だけはあるからなぁ。代わりに鉄とか魔法、文化はサッパリだけどな。」
兵士達と会話して、キャンプの情報を集める。次の行き先はそこだろう。陣地を出発してキャンプを目指す。侍達に周囲を警戒させながら。
陣地を出て程無く、洲賀才蔵の胸に1本の矢が突き刺さる。2本、3本。透は野口冬長に地面に押し付けられ、小野善鬼は抜刀して備える。その横で洲賀才蔵は霞の如く姿が消えていく。慌ててポケットの中のカードを見ると、洲賀才蔵のカードだけが塵のように虚空に消えていくところだった。
飛来する矢を小野善鬼が刀で切り払っている。
「あ~あ、星1かよ。クズカードじゃん。星6とか持ってねぇの?」
声の先にはホスト風の男と弓を構える侍が1人。
「まぁ、ゾロゾロと侍連れて?狙ってくださいって言ってるようなマヌケだしぃ?そんなもんか。」
馬鹿にされているようだ。敵の侍の放つ矢は尽く小野善鬼が防いでいる。野口冬長に護られながら少しずつ後退していく。
「ほら、マヌケだしぃ?」
後ろから矢が頬をかすめた。
痛い、痛い、痛い。
「ハズレ~。マヌケを殺せば全部奪えるんだぜ?」
背後からは侍達が5人現れた。
「そんで~。出ろ!」
敵の男の側に洲賀才蔵が出現する。
「なっ!!」
先程まで一緒にいて、目の前で消えた男の出現に透は驚きを隠せない。
「俺が奪ったんだから、当然っしょ!!」
「ならば奪い返せば良かろう。」
再び洲賀才蔵に数本の矢が刺さる。六角義治の反撃であった。
「させるわけないでしょ。」
そう言うと男は近くの侍に洲賀才蔵を斬らせた。洲賀才蔵はそのまま消え失せ、透の手元には戻っていない。
「味方に殺されたら、そのまま消えるんですよ。敵に奪われるくらいなら消さないと。経験値も貰えるし、俺って天才?」
合理的なのかも知れないが、納得はできない。そして小野善鬼は前方の敵に対峙し、六角義治は後方の敵を牽制している。野口冬長は透を護るために動けず、平古種吉は己の身を守るだけで精一杯であった。透達は確実に敵に追い詰められていた。
「そんで最後にドーン!!」
さらに側面から侍達が出現して襲い掛かってきた。
「お前らは星1のクズなんだからさぁ、相討ち狙えよぉ!!星1の10枚より星3の1枚だろぉ?」
数が違う。3方からの攻撃。死はそこまで迫っていた。




