希望
「広ー!!」
ミレイは広に目掛けて剣を振る。
それをか軽く受け流し、広はミレイに蹴りを入れる。
「ぐはぁっ!」
横腹を蹴られ怯んでいるミレイに、広は問う。
「ミレイ、お前、本当に記憶を取り戻したのか?取り戻しても尚、こんな意味の無い戦いをすると?」
そう問いかけながらも、ミレイの首元に剣を持っていく。
「思い出したよ...あの日の夜に...千夏は...」
――
「やっばい!電車止まっちゃってるじゃん...千夏に連絡しとこ」
広と千夏は今日で付き合って2年。
そこで、広は千夏をデートに誘ったのだ。
「電車が止まっちゃってるから少し遅れるっと!よし送れた」
少しすると千夏から「分かったー!待ってるね!」と返信がきた。
広は千夏に「ありがとう」と送ったあと、周りを見渡してみた。
「やっぱり人いっぱい居るなぁ...」
近くに居る女子高生の話が聞こえてくる。
「ねぇねぇ知ってる?最近、妙なサイトが出来たんだって!」
「あ!それ知ってるー!確か、大切な人の為に全てを犠牲に出来ますか?だっけ?私には無理だわーw」
そんな話を聞いてるうちに電車が来た。
満員だが、文句は言えないので広は電車に乗り込んだ。
すると、さっきとは違うまた別の高校生の話声が聞こえてくる。
「...に犠牲に出来ますか?ってやつあるじゃん?あれ、答えると画面に引きずり込まれるらしいぜ?」
「んで、確か中で使命を達成すると、叶えたかった願いが叶うって奴だろ?有り得ないってw」
(なんだ?そのサイト、千夏にあったら聞いてみるか)
待ち合わせの駅に到着し、ホームを出る。
なにやらざわついてるので、近くにいた駅員さんに聞いてみる事にした。
「あの...何かあったんですか?」
「殺人だよ、女子高生が男に刺されたんだ」
それを聞いた広は真っ青になる。
(女子高生?刺された?)
人が集まってる場所へと走っていく。
そこに倒れていたのは
広の彼女、千夏だったのだった...
――
「あの日、もっと早く付いていたら千夏は助かったかもしれない。千夏を助けたい。そう思ってこの世界に来たんだ」
ミレイは悲しい顔をして広を見る。
「だったら分かるだろ?お前を殺さないと...千夏は助からない!!」
ミレイの首に当ててある剣を握る手が強くなる。
「それでも、僕は...生きて、レナーシャと一緒にいたい」
広の剣を手で握り離す。
手から流れる血が剣を赤く染めていく。
「う、うぅ...ミレイ?」
ここで、ようやく意識を取り戻したレナーシャ。
状況が理解出来ず、近くにいる千夏に説明してもらっていた。
「なるほどなぁ、だったらその声の主を殺ればいいんじゃねぇか?」
「それが出来たら苦労しないわよ...見えないし...」
「見えない?...気配はあるのにな...」
そう言ってレナーシャは辺りを見渡し始めた。
「あそこ...あそこに誰かいるぞ?」
レナーシャが言う所を見ても千夏には何も見えない。
「見えないわよ?気のせいじゃ...」
「居るって!千夏って言ったか?お前、あそこに魔法打てねぇか?」
「で、出来なくわないけど...」
千夏はレナーシャの言う方向に魔法を放つ。
『何!?』
「ビンゴッ!おい!ミレイ、声のした方へ突進しろぉ!」
「レナーシャ!?気が付いたんだね!分かった!」
ミレイは剣をブンブン振り回しながら突進していく。
すると、何かに当たった。
「!?ここに何かいる!広、は挟み込むぞ!」
『おのれぇ!なぜ分かった!!』
2人の攻撃を避けつつ、ついに声の主は姿を現した。
「昔から目だけは良かったからなぁ!」
フフンと胸をはるレナーシャをよそに、ミレイと広は相手を睨みつける。
『ふっ、まぁいい、我が直々に相手してくれようぞ!!!』
「コイツを倒せばきっと何とかなる!ミレイ、行くぞ!」
「あぁ、決着をつけよう!!」




