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君の為なら  作者: ヨシ海
5/11

もう1人のミレイ

「へぇ、ずいぶんとたくましくなったもんじゃねぇか」


レナーシャが戻ってミレイを褒める。


「ありがとう。これで魔物と出会っても大丈夫だね!こんないい装備を作ってくれてありがとう!スビッツさん」


「いえいえ、いいんよぉ。レナーシャ、こんないい男が近くにいて羨ましいわぁ」


「うっせ!ほら、装備受け取ったんなら行くぞ!」


「あらあら、照れちゃって。レナーシャちゃん可愛い〜」


からかうスビッツをレナーシャが思いっきり睨む。

けっ!っと吐き捨てて出ていこうとするレナーシャをスビッツにお礼を言って、ミレイは追いかける。


「やっと見つけたぞ。ミレイ」


門を出た所で、白い布を深く被った男が話しかけてくる。

その傍には、同じく布を被った女性が杖を持って立っていた。


「あの、どちら様ですか?」


「ミレイ...コイツからかなりヤバイ気を感じる...気をつけろ」


レナーシャがミレイに耳打ちする。

その男は、明らかにミレイに敵意を示していた。


「こんな所で、こんな世界で...よくもそんなにのうのうと生きていられるな!!」


男はそう叫ぶ。

その時、強い風が吹き男と女の被っていた布が飛んでいった。

その顔を見たミレイとレナーシャは固まった。

2人の目の前に居たのは、『ミレイの顔をもつ者』だったからだ。

その目はミレイの目とは逆に青く光っている。


「お、おい、ミレイお前双子だったのか?」


返事がない。ただ少しうめき声が聞こえた気がしたレナーシャはミレイの方を振り返る。


「き、君は...うぅぅ...くっ!!」


ミレイは、目の前にいる男ではなく女の方を見ていた。

そしてその両目が、あの魔物と戦っていた時と同じ赤色をしていた。


「忘れたとは言わせんぞ。この千夏を助ける為にこの世界にやって来たことを!!」


「おいテメェ!ミレイの何を知っている!!こいコイツは記憶を失っていて!」


それは好都合だと男は剣を抜く。


「千夏、もうすぐ助けてやるからな...覚悟!」


そう言って男はミレイに襲いかかる。


「あ、危ねぇ!!」


グシャ


ミレイは目を見開いた。

前にはこちら側に倒れていくレナーシャ。

自分を助ける為に男に切られたのだ。


「れ、レナーシャ...?」


「バカヤロー...何ビビってんだよ...こんな奴、さっさとぶっ倒しちまいな...」


レナーシャを抱きしめる手が血で赤く染まる。

それを見たミレイは怒りに震え男を睨みつける。


「やっとやる気になったか...早く覚悟を決めていたらその女も切られずに済んだものを」


呆れたようにミレイを見下す男。

その顔はミレイのものでありながら全く別のものにも見えるほど冷酷だった。


「貴様...よくも...よくもレナーシャを...許さない...!!!!」


ミレイは勢いよく男に切りかかる。

が、ミレイの短剣は男に当たらない。


「フッ、そんなものか!」


ブン!と男の剣が襲ってくるのをギリギリの所で避けるミレイ。


「クソぉーー!!!!」


更に素早く男に切りかかるミレイ。

だが、男は余裕の表情で避けていく。

だが、チャンスが来た。

男と一緒にいた女性が調子が悪そうにし、それを心配した男がよそ見をする。


「今だァ!」


「なっ!しまった!!」


グサっ!


ミレイの短剣が男の腹に突き刺さる。


「広!!」


女が男に近く。


「広、ここは引いた方がいいよ...メラネス!」


呪文を唱えた女と男の周りに魔法陣が浮かび上がり、一瞬にして2人は消えていった。


「広?...千夏?...俺は......」


「み、ミレイ...」


はっ!と我に帰ったミレイはレナーシャの元へ戻る。


「レナーシャ!!待ってて、今すぐメリヒスト王国に運ぶから!」


「大丈夫...私は大丈夫だ...安心...しろ...」


そう言ってレナーシャは気絶した。

ミレイはレナーシャを抱き抱え、メリヒスト王国へ戻っていくのだった。

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