首都奪還、進行
「司令部、聞こえるか?近接航空支援を要請する。繰り返す、近接航空支援を要請。場所は履帯の切れたM1戦車がいるところだ」
『了解した。近接航空支援を送る。攻撃地点の目印となるものを教えてくれ』
「発煙筒を投げる。赤い煙のやつだ。それと、 装軌車回収車を寄越してくれ 」
『了解しました。これより上空のヘリコプターと通信を繋ぎます。コールサインはランサー2です』
『こちら近くを飛行中の第一小隊二番機ランサー2だ。支援の要請を受理した。目印はどこだ?』
「こちら群一・一班だ。まだ発煙筒を投げていない。赤い煙を確認したらすぐに支援を開始してくれ」
建物から出て、発煙筒のピンを抜く。敵兵のいるあたりに投げる。
カツン!カツン!カラカラ…プシャァァァァ
辺りに赤い煙を撒き散らす。
「ランサー2、こちら群一・一班だ。見えるか?発煙筒を投げ込んだ!」
『こちらランサー2、煙を確認した。近接支援を開始する』
ダララララン!ダラララララララン!
「ランサー2、周囲警戒を怠るな。まだ敵兵はウジャウジャいる」
ランサー2がホバリングしている近くの建物の窓から見慣れた弾頭が飛び出した。
「ランサー2!RPGだよけろ!よけろ!」
ドン!
『メイデイ!メイデイ!メイデイ!後部ローターをやられた!当機は墜落する!』
ガガガガン!ズドン!
『こちら群二・八班。墜落したヘリより北に80メートルほどのところにいる。これより救助にむかう』
『了解しました。車輌も救助にむかわせます』
ブォォォォォン!
11式装軌車回収車2両が到着した。
「司令部、こちら群一・一班。装軌回収車が到着した。回収まで支援をしてほしい」
『了解しました。航空支援を送ります』
『ディスイズバイパー03。テルミーザアタックゴール(こちらバイパー03。攻撃目標を教えてくれ)』
「オーケー、アイスローザレッドスモーク(わかった、赤い発煙筒を投げる)」
発煙筒を投げる。
『アイファウンドスモークりアタック!アタック!(煙を確認した。攻撃!攻撃!)』
11式装軌車回収車についているウインチをM1戦車に取り付け、牽引を始めた。
「司令部、こちら群一・一班。M1戦車の回収を開始した。引き続き支援を頼む。これより群一・一班は回収車列の援護にまわる」
「落合、なんで2両で牽引してるわけ?」
「M1戦車が重すぎて引っ張り切れないからだよ」
ブロロロロロ!
到着したときより音が高くなっている。
「なにも起こらなければいいが…」
そのときだった。
『こちらランサー4、回収車列より一本西側の道路に敵戦車を発見。L字型の道路のため確実に会敵するぞ。本機は兵装を全て使いきり攻撃できない』
「了解。司令部、こちら群一・一班。応答してくれ」
『こちら司令部。どうした?』
「敵戦車を発見。近くの対戦車班を寄越して…」
『こちら群一・三班、対装甲弾が底をついた。これより補給に戻る』
「群二・三班はどうだ?あそこも対戦車班だったはずだ」
「駄目だ、ここから二キロ離れたところで行動している…」
「なんでもいい!敵戦車を撃破できるやつを寄越してくれ!」
『群一・一班、聞こえるか?こちら機動戦闘車隊の3号車だ。これよりそちらに向かう。司令部、群一・一班の場所を教えてくれ』
『位置データを送ります』
『データを受信した。これより群一・一班および回収車列の援護にまわる』
『こちら群一03の宮崎、敵戦車が曲がり角に来た。あと少しで来るぞ!』
「了解、防御態勢にはいれ」
「来たぞ!敵戦車、35メートル!」
そして敵戦車の主砲がこちらを向きかけたときだった。
ズドン!ドコーン!
敵戦車の砲塔が吹っ飛んだ。
『こちら機動戦闘車隊、敵戦車を撃破。繰り返す、敵戦車を撃破』
「助かった。ありがとう」
『こちら司令部です。群一・一班は回収車列を街の外にある修理待機所まで送り届けたら装甲車に乗って基地へと帰還してください』




