首都奪還、開始
『ラジャー、オールクリア!ノーバディインディスビルディング(了解、すべての部屋はクリア!この建物には誰もいない)』
『ダイニングに食べ掛けの食事が残っているわ。スープからは湯気が立っているわね』
『こちら02、書斎のような部屋にいるんだが書類らしきものは見つからない。パソコンを置いてあった形跡もない』
どうやら作戦は失敗に終わったと思われた。
『ディスイズSAゼロツーアイファウンドヘデンドアインガレージ(こちらSA02、ガレージで隠し扉を見つけた)』
さらに、
『…こちら04、塀に扉を見つけた。あっ!誰か出てきた!』
パシュン!
銃声が聞こえた。
『…また扉の中に引っ込んだ』
近くを撃って警戒させたのだろう。
『ラジャー、アイムーブ(了解、移動する)』
三人ほど扉の前に来た。そしてチャージをセットし、
『チャージセット!ゲットバックゲットバック!』
ドン!
『フラッシュバン!』
パーン!
『ムービング!ムービング!(行け!行け !)』
パパパン!パパン!
『いたぞ!捕まえろ!』
『クリア!』
両手にハンドカフをつけられたアル・カハードの側近、サディーク・アリーとヘリに乗り込み、バグラム空軍基地へと移動し、そこで休息をとった。
捕まえたサディーク・アリーはCIAなどの組織から尋問をうけているようだった。
そして次の日。それはカブール侵攻の準備をしていた最中だった。
『あなた達!いますぐ侵略をやめて日本に帰りなさい!』
女の金きり声がハンドスピーカーから流れ出る。
「誰だよあんな政治家よこしたのは…」
「さあ、たしかあいつの名前は福島水歩だったような…あいつとその他もろもろのせいで日本は多大なる被害を被ることになったんだ」
『あなた達自衛隊は軍事的緊張を生む元凶なのです。私達日本人はいますぐ中国と韓国に謝罪しなければなりません』
「なにいってんだこいつ…」
「それより準備すすめようぜ」
隊員達は呆れ始め、また準備を始めた。
『私の話を聞きなさい!だから日本人はくぁwせdrfgyふじこ』
その時、通信が入った。
『こちら5班の30です。南側から基地に接近中。隊長、聞こえますか?』
「こちら高山だ。お疲れ様だ」
『面白いものが手に入りました。AK47とSVDドラグノフです』
「ほう、いつものAKとスナイパーライフルのドラグノフか。ドラグノフを詳しくみたいな…」
ダダン!
銃声が突然響いた。
ウー!ウー!
基地の警報も鳴り響き始めた。
「敵襲ー!状況開始!」
『エネミーイズサウスポジション。スリースナイパーズ(敵は南から。3人のスナイパーだ)』
『こちら25!福島水歩氏がやられた!』
「了解、建物の中に入れろ!5班!攻撃可能位置にいるか?」
『スナイパー3人を発見、攻撃する』
タタン!タタタタン!
ダダン!ダダダダン!
軽快な5.56㎜NATO弾と野太い7.62㎜弾が入り交じる。やがて、その音も少なくなっていく。
『こちら30、敵スナイパー2人排除。1人を取り逃がした。こちらは2人負傷した』
「了解した、車を送る。それで基地に戻れ」
『5班了解』
そして無線は切れた。
翌日。
「残念ですが福島水歩氏はお亡くなりになりました…」
「日本には伝えたか?」
「はい。今日の夜に出る輸送機に遺体を載せろと命令が来ました。それと、本隊の訓練が終了し、こちらに移動してくるようです」
「わかった。どれくらいでこちらに来るか?」
「もうすぐ到着する模様です。それと、なんでも米軍以外に英軍、フランス軍やカナダ軍もこの作戦に参加するようです」
「多国籍軍か。それは楽しみだ」
クオォォォォン!
「来たようだな」
「敬礼!」
エプロンにならんだ先遣隊、本隊の両方が号令にならう。
「直れ!」
先遣隊60人+本隊660人の計720人2個大隊が顔を合わせた。
この2個大隊は米軍と共同でアフガニスタンの首都、カブールを制圧する任務があたえられている。
到着したのは独立作戦群の隊員だけではない。人員輸送用の96式装輪装甲車、89式装甲戦闘車、軽装甲機動車、機動戦闘車と10式戦車を独立作戦群用の輸送機のみならず米軍の輸送機を使ってまでここに運んできた。
「なんでも10式戦車は今回が始めての実戦だ。乗組員とかは凄く意気込んでるらしいぞ」
その他にも01式対戦車誘導弾や迫撃砲、榴弾砲、後方支援用の浄水セットや野外炊具1号なども運ばれてきた。
「これで飯に困ることはねえな!」
だれが言った。
「また缶飯が食えるのか!たのしみだな~」
「いいわね、ご飯だけで楽しくなれるのだから」
「…戦場で唯一の娯楽は食事だと言われてる」
『諸君にはここ、アフガニスタンの首都であるカブールを制圧してもらう。我々には実戦経験が少ない。その為、米軍、英軍、フランス軍とカナダ軍の後ろからついていく感じになってしまう。だがここぞと言うときは我々が他国軍を見返すチャンスだ!全員!生きて帰るぞ!以上だ』
「オオー!」




