新しい相棒
『船内に進入、海賊と接敵。手に鈍器を持ちこちらに向かって走り寄ってくる。発砲して排除するのが妥当と判断。9㎜拳銃を2発づつ3度射撃、計6発発砲し、全弾命中させ排除』
昨日のシージャック対応の報告書を作成していた。船内へ進入から第一二強襲隊の合流までを詳細に記入していた。
『この時、排除した海賊は覚醒剤等の薬物を摂取していたと思われ、この先似たような状況に陥った場合、9㎜拳銃弾では威力不足と思われる。より強力な拳銃の配備を求める』
報告書の最後をこれでしめた。
アデン湾から帰還後、強襲隊に所属する隊員に9㎜拳銃と引き換えに新たな拳銃が配布された。警察予備隊時代に米国から供与された11.4㎜拳銃、またの名をM1911ガバメント。予備兵器として保管されていた物から状態の良いものを選び、実用に耐えられるまでに戻したものだった。
「ガバメントじゃん!急に変更とかどうしたんだ?」
「ああ、この前のアデン湾で、9㎜拳銃弾の威力不足を報告したからじゃないか?麻薬とかキメてるのが相手だといまいち威力が足りないらしいし」
「前から言われてたけど、そういうのが相手になることが増えるということか…」
「そういうことだ。使うことがなければいいんだが」
渡された11.4㎜拳銃をホルスターに収める。次にホルスターから抜いたのはそう遠くはなかった。




