にらみあい
「海賊側が一部の船員の解放に応じました!」
「すぐに回収できるように準備をしろ!」
すでに民間貨物船が海賊にシージャックされて二日が経っていた。
「また海賊が増えてきてるんだな。寿司屋の社長が船やら技術やらあげたら減ったって言われてたのに」
数年前、大手寿司チェーン店社長が漁船や漁法、販路を元海賊に提供し、海賊による被害を激減させたということがあった。
「ああ、そういえばあったね、そんな話。真面目に漁をするより海賊やって一山儲けた方がいいと思ったんだろ」
事実、海賊による被害が増えているという報告はされていた。
それから数時間後…
乗艦している護衛艦いかづちは、シージャックを受けた貨物船に接近していた。
「CTF-151より送られてきた船員の聴取を取りまとめました。それによると船長が船員を解放するように海賊を説得したところ、船長と機関長、航海士、2名の外国籍船員以外を解放したようです」
回収された船員はCTF-151に引き渡されていた。
「海賊からは何と?」
先程から護衛艦に向けてメッセージが送信されていた。
「はっ、人質に危害を与えられたくなければそれ以上接近するな、とのことです」
「監視を続けろ、今それ以上のことは出来ない」
それから状況が変わったのはすぐだった。
「海賊が船首に何かを吊り下げました。それに数人います。只今確認中です」
「ヘリからの映像、映します!」
搭載していたSH-60Kのカメラが捉えた映像がスクリーンに映し出された。そこには、血だらけで吊り下げられる船員と銃を突きつけられている船員の姿が。
「CTFと防衛省に連絡しろ!今すぐにだ
!」
「CTFより入電。差し迫った危険を排除するために、強襲隊による救出作戦を開始せよ、です!」
「艦長命令だ、艦内放送で強襲隊に即時集合するように伝えろ」
「作戦はこうだ。夜間に一一が貨物船後部より隠密乗船、海賊を排除および逮捕しながら人質の安全を確保。人質全員を解放と同時に一二が応援のかたちで乗船、海賊の排除を終了し次第、作戦を完了とする」
騎銃と暗視装置を防水パックに入れ、夜を待つ…




