それ相応の罰を
警視庁庁舎に到着、指揮所にいる現場指揮官と合流する。
「陸上自衛隊独立作戦群強襲隊の高山です」
現場指揮官に挨拶をする。
「どうも、現場指揮官の吉田です。只今電話による説得工作を行っているところなんですが…」
『だめです、交渉に応じません!』
「この通り、相手方は話し合う気は無いようです」
「突入の可能性は?」
交渉が決裂した場合の確認をする。
「大いにあります。SATはすでに突入準備が整っており、あとは命令を待つだけです」
そこへ、新たな動きがあった。
『議事堂中央塔の展望室にて動きあり、映像を映します!』
指揮所で一番大きなスクリーンに議事堂の展望室の映像が映し出される。
そこには数人の武装した者達と、一人の男性が立っていた。
「おい…」
「あれって…」
男性は大物議員として知られる人だった。
プルルルル!
電話が鳴り響く。
「指揮官、武装グループからです!」
「回線を繋げ!」
コンソールのキーボードを操作し、スピーカーに電話を繋ぐ。
「繋がりました、マイクから会話できます」
『現場指揮官かね?』
天井のスピーカーから男の声が流れる。
「私が現場指揮官の吉田だ」
『そうか、我々は軍国主義に推し進めようとする政府を止めようと行動しただけだ。警視庁は我々を保護し、協力するよう要請する』
「馬鹿を言うな。お前達がやっていることは立派な犯罪だ。今すぐ投降しろ!」
『自分達が置かれた立場がわかってないようだな…よし、やれ』
「おい、おい!聞いているのか!」
「電話が切れました!もう会話できません!」
「おい!スクリーンをみろ!」
スクリーンに映し出されていたのは数人の武装者に担ぎ上げられた議員が。そのまま放り投げられ、屋根を転がり落ちていく。
「くそ、SATに出動命令だ!」
吉田が命令をだす。
「こっちも準備をするぞ」
『こちら第一小隊、これより突入する』
「了解した。特殊銃の使用および、連射への設定変更を許可する」
『了解』
SATが乗った一台の特殊車両が真正面から突入を始めた。
「おい、RPG、対戦車ロケット弾だ!」
展望室下にあるバルコニーからRPGが発射され、特殊車両に命令。大破炎上した。
「と、特殊車両、炎上…」
無惨にも炎上する車両がスクリーンに映し出される。
「司令部、こちら第一一強襲隊。SATによる突入に失敗。犯人は対戦車武器を所持しており、通常武器による制圧は困難であると思われる」
すると司令部は変わった答えをかえす。
『こちら司令部、特殊小銃および弾薬を至急送る。合流地点は東京駅』
「了解…出動中の強襲隊すべてに伝達、東京駅へ特殊小銃の受け取りに行く」
「すいません、警視総監が指揮権を防衛省に移すそうです」
「わかりました。吉田さん、ありがとうございました」
お礼を言い、庁舎から東京駅へと移動。
ちょうど飛来してきたUH-60Jの着陸誘導を雅人がする。
「特殊小銃ってたしかHK416だったような…」
宮崎がぽつりともらす。
UH-60Jから男性隊員が降りてくる。
「君たちが強襲隊か?特殊小銃を持ってきた。君たちの小銃と交換だ。見ればわかると思うが銃身と被筒を短縮化して消音器をつけた89式小銃だ。光学照準器はおまけとして着けておいたぞ」
短銃身の89式小銃を受けとる。
「特殊小銃、確かに受領しました」
「それと高山隊長と東山隊長にはこいつを渡せと言われて持ってきたものがある」
そう言ってM870を渡された。
M870の薬室にシェルを入れ、閉鎖。マガジンチューブに残りのシェルを入れる。
そこへ通信が入る。
『強襲隊、聞こえるか。こちらは警視庁の吉田だ。JR東日本が東京駅地下のトンネル自由通行許可を出してくれた』
「トンネル?そんなもの使っても議事堂には…」
『極秘のトンネルだ。その昔、首相が襲撃されたために掘られた要人専用のトンネルだ』
「わかりました、トンネルの入り口はどこにありますか」
『今案内役のSAT第二小隊を送った。彼らの案内にしたがってくれ。以上だ』
「もうすぐでSATの第二小隊が到着するそうだ。彼らの案内にしたがってトンネルを通過する」
数分後、SATが到着し、先導をする。駅員室から地下に降り、いくつかの扉をくぐるとコンクリートのトンネルが現れた。
「このトンネルが議事堂へ直通か」
「強襲隊の隊長、これよりSAT第二小隊は強襲隊の指示にしたがいます」
「わかった。第一一強襲隊、第一二強襲隊とSAT第二小隊はこれより議事堂へ突入、占拠している武装集団を逮捕および排除せよ」




