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テーマ詩集:猫

休息に猫を噛む

作者: 歌川 詩季

 猫と遊びたい。

 いそがしくて余裕がないときほど

 かまってくれと すりよってくるのは困りものでも

 そっちにまったく非はないんだ

 きみにはその権利がちゃんとあるんだから


 そのうえで そうはいっても

 いつだって それに(こた)えてやれるわけじゃないし

 (こた)えてやるわけにもいかないってことは

 きみにも理解してほしい


 うらめしそうに にゃあと鳴いたって

 ごろんとおなかをみせたって

 ずうずうしくおひざにのりあげて座りこんだって

 わるいけどいまはそれどころじゃない



 それどころじゃない?

 きみにかまってやること以上にだいじで

 きみにかまってもらえること以上の幸せが

 この世にあるのかって()かれたら

 返すことはできないけど

 でもね もうちょっと きりのつくまでは

 お待ちいただけないかな?


 よし ひとまずここまで

 たいへんお待たせしました

 ぼくは おひざに座りこんでるきみの

 背中をゆっくりなでて

 おでこどうしをこつんとやったり

 お鼻どうしをぴとってやったり

 前あしの肉球を押して爪を飛び出させたりしたあと

 その薄い耳をぼくのくちびるごしに甘噛(あまが)みする



 これがぼくのひとやすみで

 きみの要求に(こた)えるじかん


 さあ そろそろ もうひとがんばりするから

 またしばらく

 どうか お待ちいただけますか?

 ふかふかしたアゴに触りたい。

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