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9月のある日① めんどっちー!

「検温とアルコール消毒お願いしまーす!

受験生の皆さん、二列に並んで順番に、検温とアルコール消毒お願いしまーす!」

某大学の校舎入り口で、スタッフと書かれた腕章を巻いた男の人が声を張り上げていた。




今日は模擬試験を受けに来ている。

共通テストを想定したマーク模試だ。

……正直とてもダルい。


ダルい理由は主に2つ。


1つ目は、探求科の人は強制で全員参加であること。

「勉強しなさい!」と言われた途端にやる気を無くすように、強制参加ではいまいちモチベーションがでない。


2つ目は、問題を解けないことだ。

母から勧められている京都大学や医学部に合格するためには共通テストで平均得点率8割以上でないといけないが、僕は良くて7割ちょっとしか取ったことがない。

勉強ができないことを痛感させられるために受験しなくちゃならないのはストレスだ。



「テルー、おはよー」


受付を抜け、広い教室に入室して自分の席を探していた僕に、ショウが声をかけてきた。


「おはよう。

今日の自信のほどは?」


「うーんと、数学は自信あるよー」


「……満点以外取ったことないもんな」


ショウは数学にめっぽう強く、数学の先生もその実力認めるほど賢い。


「そう言うテルも、文系科目には自信があるんじゃないのー?

それに生物も強いよねー?」


「まぁね。

さすがに満点は取れないけど」


実際のところ、満点どころか8割乗ればいい方なのだが、負けず嫌いの性格が邪魔して自分を良く見せようとしてしまう。

ショウ、ヤマちゃん、コウは物理選択だが、僕だけ二2年生のときの科目選択で生物を選んだ。

生物の授業は進度が速く、生態系の単元を残してすでに多くの範囲が履修済みだ。

……履修済みだからといって高得点を取れるわけではない。


「じゃあ、俺はこっちだから、頑張ろー」


「うん、ほどほどに頑張ろうな」


校内の理系選択者で1番になるために強敵であるショウには手を抜いてもらいたい。

僕は去っていくショウに背を向け、自分の席探しを再開した。




地理(60分)、国語(80)、英語リーディング(80)、英語リスニング(30)、数学1&A(70)、数学2&B(60)、化学(60)、生物(60)。

テスト時間だけで、計500分の長丁場。

テストが終わるのが午後8時頃。

会場を出るのが8時半。

現在7時25分。

残りの受験教科は生物のみ。


「あと1教科だ」


得意教科の生物を前に、「ついにここから解放される」という希望を胸に、全力を出し切ろうと気合を入れた。



「試験終了まであと10分です」


ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ全然解けない。

マーク式だから適当にマークしても正解する確率はおよそ6分の1。

しかし勘を頼りにすると、その問題は大体間違えてしまう。

少なくとも2択くらいまで選択肢を絞りたい。

でもその2択がそもそも正解じゃなかったら?

それに当て勘で正解したからといって僕が賢くなっている訳じゃない。

わからないなら潔く空白にした方が……


「試験終了です。筆記具を置いて、問題用紙を閉じてください」


結局、すべての解答欄を埋めた。

分からなくて当て勘にした問題が多く、解答に自信がない。

それでも、少しでも母の機嫌が悪くならないよう、当て勘が当たることを祈った。



「答案を回収します。

解答用紙のみ裏向けにして、自分の解答用紙を上に重ねるようにして、後ろの席の人から前に送ってください」


僕はジョーとは違う理由で真っ白に燃え尽きた。

得意教科でボロボロにされるなんて、自分はアホすぎる。

全く満足のいく結果ではないし、残り10分はテンパりすぎて頭の中は真っ白だった。



「あーあ、たぶん怒られるなぁ……」


結果が届くのは1ヶ月先だけれど、今から憂鬱な気分で、重たい足を引きずりながら家に帰った。



夜ごはんは自家製春巻きだった。

後期試験を終え、国公立受験者の友人たちと集まってマクドナルドに行きました。

みんなに寄生して食べたポテト、とてもおいしかったです←クズ男


自分の勝手な印象ですが、国公立の前期、後期の結果はすべて、共通テストに依ります。

共通テストの成績が悪かったら自信がないまま二次試験を受け、撃沈します。

共通テストが良ければ、思い切った大学に出願し、奇跡が起きます。


共通テストをナメたらダメでした。


サブタイトルは面倒臭いの子供らしい言い方です。

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