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6.夏

ミーンミーンミーンミーンミーーーーン

暑い熱い厚い…。って最後は漢字が違う。


とにかく熱い。パソコンが熱い、身体も熱い、でも配信だ。汗がヤバい。汗ってパソコンに掛かったらやばくない?こわれるくない?


身体からの熱気で部屋の温度が上がってる気がする視界も歪んでる?蜃気楼ですか?そうですか。


「おはよう。今日もクソいい天気で良かったですねバカヤロウ」


いつもより悪態も強くなってる気がする。

水着来てやろうかな。誰得だけどさ、視聴者見れないけど、暑さはマシになるかも…。


コンコン。


扉をノックする音が聞こえた。急いで配信をミュートにする。


「本名さーん。バイタルの時間でーす。」


もうそんな時間か、暑さでおかしくなっていたのか、いつものバイタルの時間を忘れるとは…。


「あー、今日の配信はここまで、みんなありがと!」


急いで配信を切って部屋の外で待ってる看護婦さんを招き入れる。


「すみません。時間忘れてました。」


看護婦さんはちょっと怒ってるようだ。

ナース服が似合ってるまだ若い看護婦さん。ナースの◯仕事の◯倉みたいな人だ。知らない?そ~ですか。


「朝のバイタルの時間は決まってるんですから、ちゃんと時間は守ってください。」


怒られた。そりゃそうか、病院で配信してる人なんてなかなか居ないもんね。医院長先生からは許可はもらってるとはいえ、病室を、それも個室を使わせてもらってるんだから、時間くらい守れってことですね。わかります。でも腰に手を当てて怒ってますよポーズはなかなかどうしてあざと可愛い。


「ごめんなさい。」


とりあえず謝る。悪い事したら、ちゃんと謝らないとね。

あーあ、配信中途半端に終わらせちゃった。次回どうしよ。どう言い訳しよ?

バイタルを測られながら、次回の配信のことを考えてテゥイッターを見てみると、なんか親フラと思われてる。

次は親フラのネタでいくかー。(親フラとは親のフラグ、つまり親に見られたー恥ずかしぃーとネットで共感性羞恥に苛まれる視聴者が続出したということ。)


親…か。まぁ、夏だもんなー。


ぼくは窓から青い空を見上げ、どうしようもないこと、もう戻れない過去を思い出し


……っ…!


全てが暗闇に落ちていく感覚がした、脳が強制的に機能を停止したかのように、何も考えられなくなり、瞼が重く、身体も重く、『…あれ?バイタル終わってた?。』

ゆっくりとベットに背中を預け、そのまま暗い暗い闇の中へ…(過去)の中へ沈んでいった。

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