第五話 帰り道
そらと「ありがとう霊夢。それじゃ僕達は帰るよ」
長居するのも霊夢に悪いし、もう時間もいい頃だからね。
霊夢「わかったわ。またいつか来なさいよ。」
そらと「もちろん。ルーミアともっと仲良くなったらね。」
ルーミア「そ、そらと何を言っているのだ!」(赤面)
そらと「いや、僕はルーミアと仲良くなりたいからね。ルーミアは僕と仲良くなるのは嫌?」
僕はもっとルーミアと仲良くなりたいけれど、ルーミアは嫌なのかな?
ルーミア「私も仲良くなりたいと思っているのだ。」(赤面)
そらと「そう。それなら良かった。」
良かった。これでルーミアと仲良くなれそうだ。
そらと「じゃあ霊夢またね。」
ルーミア「霊夢、バイバイなのだー。」
霊夢「ええ、またね。」
そらと「さぁ帰ろうかルーミア。」
ルーミア「そうするのだー。」
そらと「どうするルーミア?多分僕の能力でも帰れると思うけれど、それで帰る?」
ルーミア「駄目なのだ。歩いて帰るのだ。」
そらと「どうしたのルーミアそんなに焦って。」
なんでルーミアは焦っているんだろう?
ルーミア「えっと、どうしよう。(小声) こういうのに頼っているとだらけてしまうかもしれないからなのだ。」
確かにルーミアの意見にも一理あるな。
そらと「たしかにそうだね。ルーミアありがとう」
日常から気をつけないとね。
ルーミア「よかった、誤魔化せた。(小声) それほどでもないのだ。」
そらと「それじゃ帰るか。」
ルーミア「そうなのだー。」
そんな会話をしてから僕達は階段を下っていった。最後十段程度のところでルーミアは気を抜いてしまったのか、前に倒れていった。それを見た僕は思わず
そらと「危ない!」
ルーミア「え、そらと!」
といって、ルーミアの下に飛び込んでルーミアを守った。
ルーミは助かったが僕は階段から前に飛び込んでいってしまったので、頭を打っていたので頭から血を流していた。ルーミアは
ルーミア「そらと!そらと!」
と僕の名前を呼んでいた。
僕は沈んでいく意識の中ルーミアは無事だということがわかったので
そらと「ルーミアが無事で良かった」
と言い残し、深い意識の底に沈んでいった。
僕は夜に目が覚めた。自分はどこにいるのかを把握するために体を起こした。どうやら自分は建物の中にいるようだ。しかし、何故か違和感がある。その違和感の正体を探っているとルーミアが隣で涙を流し、{そらとごめんなさいなのだ}と、言っている。そのとき僕は思い出した。そういえば、自分がこっちに来てルーミアと出会ったときもこの部屋で目覚めた気がする。この違和感の正体は僕が一回ここで起きたことがあるということだったようだ。ルーミアが看病してくれたのか。また迷惑かけちゃったな。僕はルーミアの頭をそっと撫で
そらと「ありがとうな。ルーミア」
といった。
そうするとルーミアは寝言で
ルーミア「そらとありがとうなのだ。」
といった。
その表情は最初の後悔の顔から笑顔になっていた。