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異世界ショッピング  作者: 秋山 拾
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商品No.6 魔王の角セット

「皆様こんにちは!異世界ショッピングの時間ます!MCはお馴染み、伊達昌高が勤めさせていただきます」

「アシスタントの米沢 愛です。よろしくお願いします」

「本日は、ゲストにファッションデザイナーの支倉 面長さんにお越しいただいております。支倉さん。よろしくお願いします」

「初めましてー支倉ですー。とても緊張するわー。よろしくね伊達ちゃん。米沢ちゃん」

「今回はですね、なんと!支倉さんの持ち込み企画なんですよ!」

「うわぁ、今を時めく支倉さんの持ち込み企画!とっても楽しみです!」





「さて、本日の商品をご紹介しましょう。異世界転生した皆さま。特に魔族に転生、もしくは魔族の村に降り立ったみなさん。見た目で困ってはいませんか?周りは立派な角が生えた魔族、浮いてしまっている、と思うこと、ありますよね?

 そこで今回ご紹介するのがこちら!魔王の角のセットでございます!」

「うわぁ、どれも雄々しくて立派ですね!」

「私が紹介するわよー。まずこれ、いわゆる羊の角ね。魔王の角としてはテンプレート。この角がなくちゃ魔王なんて語れないわ。こちらはね、黒くて大きい重厚感がある角にしてみたの。けれど、米沢ちゃん。これ持ってみて」

「あ、意外と軽いんですね」

「そうなの!頭につけても重くないよう設計したわ。せっかくだから伊達さん。つけてみて」

「では失礼します。どうですかー?威厳、でました?」

「伊達さんとってもお似合いです!角が付いただけで、本当に魔王様とお呼びしたくなりますね!」

「米沢ちゃん。もちろん女性向けもあるのよ。上に細く伸びた角、いわゆる牛タイプね。こちらは白を用意したわ。米沢ちゃん、つけてみて」

「はい、あ、違和感が全くないですね。見た目はどうですか?」

「んまー小悪魔さんの出来上がりね。とっても似合ってるわ米沢ちゃん」

「ありがとうございます支倉さん」

「さらにこちらの商品!すごいんですよ!証明さん、少し照明を落としてもらっていいですか?」

「あ、ぼんやり光ってる!これなら夜も安全ですね!」

「さらにさらに!こちら、事前に魔力を込めた角をご用意しました。これを頭につけて、魔力操作していただくと…ふん!ほら、岩なら簡単に砕くことが出来ます!」

「え!威厳を見せつけるだけじゃなくて、攻撃も出来るんですか!すごい!さらに威厳が増しますね!」

「セット内容も羊型、牛型だけではありません。細く枝分けれした竜タイプ。額に装着可能なとがった角の鬼タイプなど、多種多様にご用意しております!」

「竜の化身や鬼に生まれ変わることもありますもんね。その日の気分で変えるのも良さそう!」

「表面は少し柔らかい素材にしたから、アクセサリーを付けることも可能よ。米沢ちゃんが着けてる牛の角に付けてみるわね…ほら、煌びやかで華やかになったわ」

「ほんとだ!少し色っぽさもでて、大人の女性魔王様にもピッタリですね!」

「こちら男女共用なのでね、どの種類、どなたでもご利用いただける商品でございます!

 さて、この豪華な魔王の角セット、お値段、気になりますよね?羊方、牛型、竜型、鬼型、こちら4点セットでお値段なんと、11980円でのご提供となります!」

「え!これだけの種類と機能が兼ね備えられて、たったの11980円ですか!」

「ちょっとまって伊達ちゃん」

「え?はい、なんでしょう支倉さん」

「これ、女性に限らず、男性だって煌びやかな装飾がしたいとき、あると思うの。だーかーらー、アクセサリーセット、付けてほしいなーね、米沢ちゃん」

「はい!私、このアクセサリーも気に入りました!伊達さん!アクセサリーも付けてほしいです!」

「またですか…えっと…ちょっと待ってくださいね」


伊達さん、メーカーと交渉中!はたして!


「お待たせしました!今回企画を持ち込んでくださった支倉さんからのお願い、聞かないわけにはいきません!こちらの魔王の角セットに、アクセサリーも付けて、お値段そのまま、11980円でお届けします!」

「やったー!ありがとう伊達ちゃん!」

「私も、普段使い用で買っちゃおうかな!」





 お申し込みは0210-4110-71、良い転生まで!


 あなたの異世界転生を応援いたします。『異世界ショッピング』



*この話に出てくる販売機関、商品、電話番号は、架空のものです。




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