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正月飾り(実話と創作のミックス)
山を削った新興住宅地に父が家を建てた。
その年の正月に父は、せっかく家を建てたのだからと正月飾りを買って玄関に飾り付けた。
それから2か月後のある日、母方の祖父が逝った。
その翌年の正月にも父は、正月飾りをした。
その6月に父方の祖母が逝った。
縁起が悪いのかもしれないと家族は、反対したが、迷信嫌いな父は、その翌年の正月にも、玄関前を飾った。
そして4月に伯父である父の兄が若くして逝った。
もう止めようと家族は、猛反対したが、意地になっていたのだろうか?
父は、その次の年の正月にも今までで一番と言える程に、玄関先を飾った。
室内には、鏡餅まで供えた。
その年の5月に、父が逝ってしまった。
それ以来、我が家では、正月飾りをする事は、禁忌となっている。




