ペトペト様(実話怪談)
これは、私が大学時代に友人から聞いた話です。
彼は、九州の出身で同じ寮に住んでいました。
当時は、某バイク漫画が大流行していて、バイク好きな彼も峠族でした。
そんな彼が行っていた峠で広まった、都市伝説とでも言うのでしょうか?
ペトペト様と言う話が彼の地元にありました。
何でも、元々は、その峠で死んだライダーの男性が元で、彼の幽霊なのだそうです。
彼は、大型トラックと正面衝突して、上半身と下半身がちぎれた状態で亡くなったそうです。
彼の事故以降、その幽霊が現れるようになったとの事。
夜中にバイクで峠を攻めている峠族が、後ろから猛スピードで追いかけてくる幽霊を見るようになったそうです。
その幽霊は、上半身だけで手のひらを使って地面を這うようにして、彼らを追いかけてくるのだそうです。
追いつかれたら、どうなるのかは、聞いていませんが、逃げ切っても執拗に追いかけてきて、ライダーが自宅の玄関に飛び込むと、外からそのドアを……
ペトペトペトペト……
と、手のひらで叩き続けるのだそうです。
こうしてその幽霊は、彼の地元では、ペトペト様と呼ばれるようになりました。
あれから30年余り、ペトペト様は、まだ、彼の地元にいるのでしょうか?