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フリーマーケット、鼻血が出そう


 そして、フリーマッケットに行く日がやって来た。


 フリーマッケットには、家族連れやお年寄りがたくさん来ていて、本当に色々な物を売っていた。洋服、家具、本、手製のアクセサリー、そしてぬいぐるみ。


「こんなにぬいぐるみを趣味で作っている人が集まる場が近くにあるとは……なあ稲城」


 僕は後ろを歩いているぬいぐるみ部員のメガネ男子を振り向いた。


 多分読者の皆様は、美雨と美濃と新たな部員の大野さん、それと僕が、ぬいぐるみ部の部員で、そして仲良しの小学生三人も活動によく混じる……というのを想像していたと思う。


 そしてそれであっている。ほとんど。


 実は僕以外に、男子部員がいたわけだ。


 あ、興味ない?


 でも稲城が可哀想すぎるから紹介するよ。


 稲城翔太いなぎしょうた。基本的に図書室にいる。授業中も含めて。


 授業によっては毎回出席のもちゃんとある。美人で巨乳な先生の授業だとちゃんと出席してたりする。


 文化祭が終わってからは、塾を優先する日が増えたので、普段は活動にはあまり来ない。それでも、ぬいぐるみ部のHPを運営してくれたりしていて、頼りになりまくる。


 そして今日は、塾がない日らしく、来てくれた。


「そうだな。運動不足の解消にもなるし来てよかったと言えそうだな」


 と言いながらしっかりHPで活動報告するための写真を撮りながら僕の隣までやってくる稲城。実はいいやつだと思う。


「うーん。どこでしょう?」

 

 大野さんは、お友達を探してまわっている。その横に美雨と美濃がいて、つまりは女子三人は仲良く前を歩いている。




 そしてしばらくぬいぐるみ型キュートメリーゴーランドのようにぐるぐるまわったのち、


「あ、いました」


 大野さんが歩くスピードを早め、僕たちは追いかけた。



 僕は衝撃を受けた。確かに大野さんのいう通り、ぬいぐるみを売っている女の子は可愛かった。少し美人よりの可愛さだろうか。ぬいぐるみが滑り降りそうなくらい長くてサラサラした髪に、雪うさぎのぬいぐるみのように白い肌。


 だけどそっちよりも、ぬいぐるみだ。


 究極のぬいぐるみが並んでいた。


 興奮で鼻血が出そうだが、こんなすごいぬいぐるみに鼻血を垂らすのはもってのほかだ。


 僕は鳥肌が立っていた。可愛いぬいぐるみを見たときの感覚の最高バージョンだ。


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