聖なる夜のあんちくしょう
「クリスマスについてちょっと思ったのだけど、いいかしら?」
「お前とは過ごさないぞ」
「ふっ、どうせ予定もないくせに」
「余計なお世話だ。で、クリスマスがどうかしたの?」
「ハロウィンもそうだけど、日本だと単なるイベントであって、何のための日なのかというのはあまり見向きされてないわよね」
「人によるんじゃないか? まあ確かにパーティーがメインの人が多いのは事実だろうけど」
「本来はキリストの降誕を記念する祭日。誕生日ではなく、『誕生を祝う日』なのが勘違いしやすい所ね」
「そもそも誕生日が正確に分かってないからね」
「ウィキペディアより」
「コピペするな」
「引用よ。でもそういう傾向が強い、つまり本質にこだわっていないのなら、やる意味はあるのかしら?」
「急に何を言い出すんだ」
「つまりね、クリスマスなんてなくていい、と言っている人たちは実は正しいのではないかしら? 何故カップルでクリスマスを過ごさないといけないのか。何故私は独りで過ごさなければいけないのか」
「おい、最後」
「ところで私、七面鳥が食べたいわ」
「自分で買え。あと七面鳥も本来、クリスマスの習慣じゃないから」