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プロローグ



良い子の諸君。

バレなきゃいいとか思っていると痛い目見るぞ。




『私の名は天秤の女神''アルスワーナ''これから貴方達異界の勇者は、異世界へと旅立ちます。』


目が覚めて間も無い内に、急に女性が現れて言った。

女性は純白のローブを纏い、頭に直接響く様な声で語りかけている。


どういう事だ?。女神?異界?勇者?。最初っから説明してほしい。


まず今の状況を確認しておこう…。


俺は…[県立某学園]の二年三組だった。

いつも通り、学校に登校して……あれ?。

おかしい。登校してホームルームを終えてからの記憶が無い。


というか、それよりも状況が把握できない。

良く考えると、全面白色で明るいってどういう事だ?。

おかしいよな?。

周りを軽く見渡す。

どうやら皆んな座って女性の方を見ている。

誰も何も言わない。少し怖いが、女神とやらに聞いてみたい。


「では、これから数々の苦難へと当たるであろう勇者達に祝福を…。」


そう言って女神が膝立ちになり祈ったところで覚悟が決まり、俺は聞く事にした。


「すいません、ちょっともう一回最初っから話して貰っていいですか?」


一瞬目の前に亀裂が出来たかと思うと、視界全面がグニャリと曲がり、混ざっていく。

やがてその現実ではほぼありえない様な光景を目の当たりにし、俺はSANチェックをしながら気を失ってしまった。


ーーーーー


目が醒めると、そこは広い空間だった。

例えるなら武道館と、城を出して二で割った様な感じ。

まぁわかりづらいと思うので、しっかり説明する。


円形のドーム。その一角に円形のステージの様な所があり、そこの中央に玉座がある。玉座には威厳のある男が座っている。玉座の対角線の先には門があり、そこから繋ぐ様にレッドカーペットがひいてある。上の方を見上げると、二階の様な席があり、そこからは中世のフランスの貴族の様な格好をした奴らが見下す様に顔を覗かせている。壁や床には大理石に金や銀の装飾をした豪華な彫刻がなされている。

それと、俺とクラスメートは一緒に召喚された様で、レッドカーペットの上の同じ魔法陣内に座っている。

他の奴らはまだ起きていない様だ。


まぁ、こういうのって大体異世界転移だよね。


と、状況が把握出来ない上に変化が早すぎてオーバーヒートしてしまった俺はそう締めくくる。

俺たちは異世界転移した。それには科学的根拠や証拠などは一切ない。しかし確信出来る。そう思わなきゃ簡単に頭がオーバーヒートする。


俺は状況について考えるのをやめた。


だがしかし、思考は続ける。ここが異世界だとしたら、ラノベの世界だとすれば、考える事をやめる事をすれば大体は死に近づく。冒険はしたいが、危険は犯したくない。そんなお年頃なのだ。


さて、ラノベ系だとすれば大体のものはステータス機能がついている。試してみよう。

ステータス と心の中で念じてみる。

すると、目の前に黄緑色の、板が現れる。どうやら板にはちゃんとステータスが書いてある様だった。


ーーーーーー

草加 清(16)


筋力…94

頭脳…98

速度…150

技能…753


魔力濃度…B

魔力強度…A


魔力量100/100

耐久力102/102


スキル

[経験値乗化Lv1]、[ステータス増強Lv1(完全隠蔽中)]、[勇者Lv1]


ーーーーーー


ステータスが高いのか低いのかわからない。

というのはテンプレだ。例によってステータスの基準がわからないからこれは保留。


次にスキルだ。

[経験値乗化]は大体わかる。経験値を二乗とかにしてくれるんじゃないか?。

[ステータス増強]も…そのままだな。ステータス上昇系だろう。…アクティブ系かパッシブ系か気になるし上昇量も気になるな…。あと完全隠蔽ってなんだろ?。

[勇者]これが一番良くわからん。もう説明とか見れないのか?。


そう思いながらスキルをタッチすると、説明が出た。


ーーーーーー


[経験値乗化]


入手する経験値(スキルレベルも含む)をレベル分乗化する。

入手経験値量の[経験値乗化スキルレベル]乗をする。



[ステータス増強]


ステータスを増強させる。

レベル1の為、上昇率は2倍。

アクティブスキル。


[勇者]


勇者の行動に関連する全てのスキルを含めた物。

レベル1では、[鑑定][体術][魔力の才能]などがある。

含められたスキルのレベルは、[勇者スキル]のレベルと同じとなる。


ーーーーーー


と一応全ての説明を見た。

なかなかっていうか、多分俺つええええええできるくらいに強いんじゃないか?。


そう考えていると、周りが全員起きたのか、ざわざわと騒々しくなってきた。

どうやらいきなり知らない場所に飛ばされて色々思っているようだ。

恐怖や嬉しさ、驚きなど、様々なリアクションの人がいる。


「静粛に!。」


このホールに重々しい威圧を込めた声が、響き渡った。

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