ファンさんの死9
その日はついにやってきた
土曜の朝 通常であれば裏の世界にいっているところなのだが
「おはよう高井君」
俺は今 轟長官の前に立っている
「今日はいつもより難易度がかなり高い、たぶん君の出番があると思う」
「はい」
「こちらも新兵器の投入の準備もしている、万全の態勢で備えてくれ」
それから俺はいつもの別室にて待機している
「どうされました?」
どこからか声が聞こえる
「どこだ?」
「こちらです」
声のする方向を見るとパソコンから聞こえて来ているようだ
「プロトなのか?」
「はい、パソコンを通して会話できるようになりました」
「そうか、これで通常もいろいろ話せるな」
「ええ、コミュニケーションは重要です」
「そうだな、プロトは賢いな」
「はい、様々な実験を通しデータは他機と比べても多いですから」
「そうか、それは良いことだ」
「はい、性能は最新鋭のモノには劣りますが、これだけは 感情で表すと“誇らしい”という感じだと思います」
「うん、そうだな プロトも出会った頃と比べてえらく変わったな」
「誰かの影響を受けたのかもしれませんね、良い意味でも悪い意味でも」
「悪い意味ってなんだよ!」
そんな話をしていると
「高井君、事態は思った異常に思わしくない直ぐに現場へ行ってくれ」
長官から指示が飛ぶ
「プロトいくぞ」
「了解ですマスター」
俺達は現場に着くとそこは町の直ぐ傍で一面が焼野原になっていた
「ひどいなコレは」
「マスターどうやらアレが敵のようです」
そこには銀色の人型のようなものが居た
「マスターあそこに人が居ます」
そこには北原達がすでにアーマード化して戦闘していた
しかも
そこにはレッドさん達の姿も見えた
「ここから先に進めるな!町を守るのじゃ!」
「ええ、リーフブレード!」
ファンさんの攻撃が敵を攻撃するが
敵はものすごいスピードでそれを避けている
他のみんなも攻撃しているが全て避けられる
「プロトあれの攻略はあるか」
「正直きびしいと思われます、機動速度が異常値です」
「だよな~」
敵は反撃に出てきた
メタル状の手から穴が空きそこから火炎放射の如く火を放つ
しかも高速移動しながらそれを行ってくるので火の帯が迫ってくるような形だ
「プロトとりあえず迷っている暇はないようだいくぞ!」
「了解」
俺達は敵からの攻撃を受けているみんなの前に立ちはだかる
「プロト ランスを」
「了解 ランス展開」
俺はランスを持ち一閃
ズバン!
火が風圧で裂ける
「黒騎士!」
北原が叫ぶ
「黒騎士?これまたすごいのが出てきたが味方かの?」
リーフさんがこちらを睨む
俺がコクリと頷く
「黒騎士助かりました、あの敵動きが速すぎて攻撃が当たらなくて」
宮本が状況を説明してくれる
ターゲットであった敵が町に出現し戦闘になったが、レッドさん達に町への被害をしてき
され町の外へ誘導、共戦をしているとのことであった
「先ほどから攻撃しても全く当たらない状況で…」
俺はその話を聞き終わると
「プロトちょっと試しに近接攻撃を仕掛けるぞ」
「了解」
「武器をSセイバーに」
俺は武器を変えるとそのまま敵の真正面から攻撃を仕掛けるが…
スカ!
スカ!
全て避けられる
くそ!なんて素早い身のこなし
俺は距離を取ると
「プロトどうだ、行けそうか?」
「命中率5%といったことでしょうか、非常に厳しいと思われます」
敵の反撃の炎が来る
俺はSセイバーで再度炎を切る
「マスターとりあえず敵の攻撃は問題ありませんが、このままだと時間切れに」
その時 遠くから北原の声が聞こえた
「長官!さっき言ってた新兵器はどうなってんだ!」
どうやら俺も聞いていた新兵器を送るように長官に言っているようだ
それからしばらくして長官から連絡くる
「黒騎士でも厳しいようだな」
「はい、負けはしませんが…時間が」
「そうか、新兵器を投入しようとおもうが まだ調整が済んではいない最悪どんな事態になるかわからん」
「そんな危険なものを!」
「しかし、このままでは埒があかない そして何かあった時に対処できる君の時間も少ない」
「…なら、この場は逃げて」
「今回の敵は今までとは違い大きな経験を得られるという、この機会を逃すわけにはいかん!」
「でも!」
「これは決定事項だ!」
通信は切られてしまった
「プロト…最悪の事態でどんな状況だ」
「すみません、現状の状況では予測不能です」
その事態は俺たちの予想を上回るものになるとは…




