ファンさんの死3
町の片隅
先程まで商売をして商人がなにやら建物に陰に隠れている
「頭に伝達を、町は人も多く物資も中々だ」
「警備は」
「多少 腕のたつのもいるみたいだが人数は少ない」
「そうか、なら問題な今回は後ろ盾もあるしな」
「じゃ 後ほど・・・・」
俺はヴィリジさんと合流して今後の町の事を話していた
「しかし、何とも規格外な人だなレックスさん」
「ええ 結構むちゃくちゃくに見えてしっかり計算されているというか、実は繊細な方かもしれませんね」
「なるほどね」
「それより、高井様 ちょっと気になることが」
「気になること?」
「ええ これだけ町が大きくなると 町の富を狙うものが現れるかと」
「ふむ」
「今私がこの周囲に警戒を張り巡らしていますが、最近不穏な輩が周囲に現れるようになっています」
正直そこまで考えていなかったな・・・
「現状 町の中で戦えるのは元海賊さんくらいですから、防衛力としては不足してますね」
「防衛力か~」
「これだけ行商人や人の往来が増えてきますと、情報はすぐに広がりますから・・・」
時間もお昼になったのでヴィリジさんとお昼を食べることにした
「高井さんこれが新しい名物よ、ジャガイモとコビライの炒めよ」
「おいしそうな匂い」
「元海賊さん達が新鮮な魚を捕ってきてくれてるの」
海賊さんやるな!
「中でもこのコビライは油が乗ってるのよ、その油はバターのようにコクがあって、村人達が持ってきたジャガイモと炒めるとおいしいのよ」
俺は一口食べるとそのおいしさに驚いた
そんな食事をしてると、さっきまで穏やかだったヴィリジさんの顔が強張ったに気付いた
「高井さん 食事中すみません!どうやら恐れていた事態が・・・」
「まさか」
「ええ 山賊と思われる集団が、それも数は50以上」
「そんな大群が」
「幸いまだ町からは距離がありますが、人数差が・・・」
「町で戦っては被害がでるし、町の人が混乱してしまう海賊さん達を集めてなるべく町から遠い位置で迎撃しよう」
おれは海賊さん達に事態を説明し、村長には町の門を閉め隠れてるように指示した。
町から約2キロ位離れた地点に山賊たちがいた
「結構な数が居ますね」
ヴィリジさんが小さな精霊を飛ばして観察している
「どれくらいですか?」
「80人といったところでしょうか」
「こっちは20人弱 4倍以上か」
「元海賊頭さん なにか作戦ない?」
俺が聞くと
「元海賊頭ってのはやめてくんないか、シュリルって名前だ」
「ああ ごめん シュリルさんなにかない?」
「こんな山中じゃな~おれ海賊だし、ただ罠やなにかで仕掛けるのが無難ではないか?」
「罠か~」
穴をほったりとかそんなことはもう間に合わない
「でしたら 私が捕獲用のネットを魔法で作りますので、誘い込んでもらえますか?」
「そんなことができるんですか?」
「こうみえても 妖精ですよ」
こうして 作戦会議が始まった




