ファンさんの死
翌日
俺は通常通り登校した
明日に新歓祭りを控えていることもあり、みんな朝から準備をしている
うちのクラスの例にもれずみんな忙しそうにしている
「先生おはよう!飯おごってもらいますからね」
「はいはい 頑張れよ」
などという会話をしながら、北川達が約束を守っているか探していると
マイケルは積極的までとは行かないが手伝いをしているようだ。
北川の姿はなかった
ピピピ
長官からの呼び出しだ
「悪いちょっと電話だ」
「え~先生これから忙しくなるのに」
「すまん、でも学生の祭典だから俺が手伝い過ぎてもいかんだろう」
などと言いながらその場を離れた
「もしもし 高井です」
「ああ すまない直ぐにこちらに来てくれ」
長官からの呼び出しを断ることもできず俺は本部へと向かった
「急な呼び出しですまんな、少しやってもらいたいことがある」
「はい」
「このモニターを見てくれ」
そのモニターには北原達が写っていた
「今彼らの進行先 およそ50キロ先に強敵と思われる存在を確認した、君には安全確保の為にこれを撃破してもらいたい」
「了解です」
俺はプロトと一緒に裏へと転送した
「マスター、敵の存在は動いていないようです」
「了解だ、バイク形態で確認できるまで位置まで移動して、様子をみてアーマード化し撃破でいいかな?」
「了解です」
俺はプロトと一緒に裏へと転送した
「マスター、敵の存在は動いていないようです」
「了解だ、バイク形態で確認できるまで位置まで移動して、様子をみてアーマード化し撃破でいいかな?」
「了解」
俺はバイク形態に乗りながら移動しているとプロトが
「マスター、最近戦闘の勉強でもしていますか?」
「いや 特には?」
「そうですか」
「何かあったか?」
「いえ、指示が前と比べて的確になったというか、落ち着いてらっしゃるというか」
裏の世界での経験があるからなのかな
「まあ プロトのことをいろいろ知って、安心て戦えるようなったから冷静に物事を見れるようになったんだよ」
「なるほど、私は信用というものを得られたのですね、なるほど信用とはこの様に気づくものなのですね」
プロトは若干ご機嫌?なのだろうかいつもよりスピードが速い気がした。
しばらくして現地に着くと
「マスターあれが目標のようです」
俺は目標を確認すると
「あれはドラゴン?」
「そうですね、形状から察するにドラゴンタイプかと思われます」
「あれを追っ払えばいいんだよな」
俺は長官に
「長官相手はドラゴンの様なので、支援機スカイをお願いします」
「了解した、支援機はすぐ出せるな?」
「はい プロト コード:スカイ 行けます」
「よし 転送」
しばらくして支援機が転送され
「コード:スカイのシグナル確認」
「ドッキングスタンバイ・・・・」
目の前のバイザーに数字が点灯する
「5」
「4」
「3」
「2」
「1」
「GO」
「システム再起動 システムオールグリーン プロト タイプ スカイ起動」
「よし 空騎士モードで一気に終わらすぞ!」
「マスター タイプスカイだと何回言えば・・・これが呆れるという感情なのですね・・・」
プロトさんが若干呆れ気味なので さっさと終わらせることにした
俺たちはドラゴンに接近すると
「プロト、念の為に 武器 ランス を転送してくれ」
「了解」
ランスを展開させて一気に接近する
ドラゴンは近くでみると二本の角を生やし、全身緑色の鱗で覆われている。
俺はドラゴンに向かって
「すまんが ここから立ち退いてもらえないかな」
「マスター、魔物にそんなこといっても・・・」
ドラゴンはこちらを向くと なんで?という顔をしている
そこで
「すまん このままだと無用な戦闘が起きてしまうんだ」
ふ~ん という顔をしているドラゴン
「大変申し訳ない」
俺が一生懸命頭を下げると
ドラゴンが動きだし 空へと消えていった
「ふ~戦わずに済んだ」
「マスター、魔物とは一体何なんでしょう・・・」
「? 生物では?」
「ですが、言葉が通じるなど」
「う~ん 言葉もそうだけど気持ちかな?ほら海外とかでも言葉は解らなくても身振りとか一生懸命さで伝わったりするし、それに初めから怖いものとか、敵だとか決めつけるのはよくないぞ」
「海外とかそういうのは良く分かりませんが・・・気持ちですか・・・」
そんな話をしていると
「マスター!後方から熱源反応が!」
俺は慌てて横に避けると、地上からなにか攻撃が飛んできていた
「プロト攻撃はどこから」
「どうやら 別部隊から攻撃のようです」
長官から通信が入る
「高井君、北原が君を発見し攻撃を加えているようだ」
地上に目をやると北原達がすぐそこまで来ていた
攻撃をしているのは北原だけのようだ
俺が近づくと
北原が
「勝負しろ!」
いつも通りのリアクション
無視してもよかったのだが
「お前は約束を守ったのか?」
「そんなのは関係ねえ!」
「俺は言ったはずだ、約束を守ったら戦ってやると」
「うるせえ!」
北原が有無を言わさず迫ってきたので
スカ
スカ
スカ
全部避けてやった。
「くっそ~~!なぜ戦わない」
「さっきも言ったろう、約束も守らん奴と戦うつもりはない」
そしてそのまま近くの川に誘導して落としてやった
遠くでなにか叫んでいるが知らん!
マイケルが助けに向かったようだ
そして目の前には宮本が居た
「あの~」
宮本が話しかけてきた
「マスターそろそろ帰還しないと、タイムリミット的にも」
プロトが頭の横で警告する
「なにか用か」
「先日話した 優しさの件でもし良かったら少しお話できればって」
まいったな~俺は思わず首を掻きながら悩む
「マスター、アーマード化してるので掻いても意味が無いですよ」
「わかってる!これは癖だ」
「すまん、今は時間が無いのだ いずれ必ず」
そういうと俺は宮本から距離を取り表へ戻った。
翌日
今日は新歓祭りの日だ
各クラスとも工夫を凝らした出し物を出すとこ、手抜きのとこなど様々だが皆それなりに楽しんでいるようだ。
「いらっしゃい!寄っていて下さいね」
うちのクラスは丸山を筆頭に気合が入っている
喫茶の方も、映画の方も順調に行ったらしく中々の高評価のようだ
「うまく 纏まって良かったですね」
涼風先生がクラスの様子を見ながらそう呟いた
「まあ、そうですねこの調子だと臨時出費は免れなさそうです」
「賞を取ったら食事でしたっけ?」
「ええ」
「規律に引っかかるような気もしますが、今回の揉め事を収めてくれた手間賃で少し私も
カンパしましょう」
「ありがとうございます!」
結果 クラスの出し物は 金賞
「じゃ 金賞を祝って!乾杯!」
結局その夜は焼肉を奢るハメに・・・
涼風先生のカンパがなかったら危なかった・・・・
今月 パンの耳かな・・・・
そんなこんなで夕食も終わり
「先生来年もよろしくね!」
「先生ゴチになります!」
など 盛り上がりながら各自解散していった。
帰り道が一緒だったので何人かと帰った、最後は丸山だったので家まで送ることにした
「先生良かったですね!人気急上昇、クラスも纏まった感じ言うことなし」
「まあ ねえ~でも金欠で・・・」
まいったな~今月どうしよう~
「先生・・・」
「ん?」
「先生 黒騎士ですか?」
えええええ!
どこでばれた、なんでだ
「なにを!急に」
「だって今の悩んだ時の姿、この前とそっくり」
俺はハッとなって自分が首を掻いてるのに気づく
「いや あの これは・・・黒騎士ってなんのことかな」
じーーーー
すっごい見られてる
「じゃ 先生こっちだから!また 明日!」
やばい・・・バレタかもしんない・・・




