優しいってどういこうこと?
ちょっと主人公カッコつけます
俺は職員室で今日の出来事を考えていた
「うーん」
「どうしました?」
「あ 桜井先生」
俺が唸っていると先輩の桜井先生が声を掛けてくれた。
「実は…」
俺は今日の出来事を話した。
「なるほど 大変でしたね、担任の涼風先生はなんて言っています?」
「様子見だそうです」
「まあ 妥当と言えば妥当ね、下手に踏み込まないのがお互いに良いかも知れないわね」
「そうなのですけど、なんかやるせないのですよね」
「まあ そうね、聞いている限り宮本さん間違ってない、でも優しさ否定していることは納得出来ないって感じかしら?」
「ええ、後はクラスの雰囲気というか、あれじゃ丸山も報われないような…」
「そうね、でも納得出来なくても今見ているものが現実よ?」
「そうなんですよね」
「まあ、いろいろと悩んでみて結論を出した方が良いわよ」
ピッピ
携帯が鳴り画面を見ると組織からの呼び出し
「すみません ちょっと電話で、今日はいろいろ話しを聞いてもらってありがとうございました。」
「いえいえ」
「でわ!」
俺は急いで迎えが来ている校門へ走った。
遠く職員室の窓から…
「悩める人は良いわね」
俺が司令の待つ部屋に行くと
「ああ 高井君すまんな」
司令の前のモニターを見ると宮本が怪我人を庇いながら戦っていた。
話しを聞くと今日宮本は1人で今までに無いくらいのペースで経験値を上げをしていたらしい。
(今日の件の鬱憤を晴らしか?)
しかしその途中で巨人タイプの敵に襲われている人を見つけ助けに入ったが、
力の差がありすぎ一方的にやられてしまい逃げるように指示しているが頑として従わないとのこと。
「このままではまずい、至急向かってくれ」
「了解」
俺は急いで転送し
「プロト 急ぐぞ」
俺はバイクモードで移動した。
宮本達
「このままじゃ」
宮本の後ろにはまだ新米だろう少女の冒険者?が足を怪我した状態でいる
「もう 嫌ー!」
泣きながら恐怖に怯えている
「大丈夫だから」
宮本が一生懸命励ますが状況はかなり悪いどんどん追いつめられている
巨人モンスターが棍棒を振り上げ叩き潰そうとモーションをとった
「っ!」
宮本は目を閉じ少女を庇いながら覚悟きめた
だが一向に衝撃がこない
見ると目の前に黒騎士が棍棒を武器で抑えている。
間一髪俺はハルバートで棍棒を受け止めた
「黒騎士?」
後ろで宮本の声が聞こえる
「プロト 相手のウィークポイントは分かるか?」
「サーチします。人と同じ胸の位置に一番強い反応を感じます。有効な攻撃は刹那だと思われます。」
武器を換装しないと駄目か
俺は宮本に
「少し相手の注意を引き付けられるか?」
宮本は我に返り
「多分出来ると思います」
「でわ 頼む」
宮本は二、三発攻撃を当て敵を誘導する
「プロト 換装 」
武器を小太刀に変更
「行くぞ 」
「刹那!」
勝負は一瞬
敵を貫き終了
さすがプロトだ、チートすぎるな
いつもならこのまま去るのだが
俺は宮本に近づき
「ありがとう助かった、あちらの少女も無事なようだ、君は優しく強いな」
俺は敢えて優しいという言葉加えた
宮本は
「いえ、私は強くも無いですし優しくもないです。」
「ふむ、確かに力は弱いかもしれないが、強さとは戦うことばかりでは無い、優しくないとも言っていたが だとすれば君の行動には矛盾してるように思えるが」
「……優しさってなんですか⁉ あたしの父も優しい人ってみんなに言われていた!でも借金とか厄介ごととか押し付けられて…」
宮本が泣きながら
「私も優しさを大切にしたい!でもそれは否定されるの!優しさってなに?!」
「…私も分からない、だがそれを否定して君は納得するのか?」
宮本は首を振る
「なら 否定されない優しさを探し貫け、直ぐには答えは出ないだろう、1人ではわからないこともあるだろう、なら同志と悩め 道はいつか開く、我もまた悩む1人だからな」
ちょっとカッコつけてみました
黒騎士なるとちょっと気持ちが大きくなるんだよね
俺はそう言うとその場を離れ転送した。
その後 司令からメンタル面に関わったことに怒られたが、それよりも宮本のことが気になった。
また一つ答えを出さなきゃいけないことが増えたな
その夜に裏に行くと 旅立ちの支度の最中だった
俺の目の前ではプロテアが一生懸命荷物の整理をしている
俺はふと質問をしてみた
「プロテア、なんでお前は周り優しいの?」
プロテアは急に言われ悩んでいたが
自分がその方が嬉しいから
そんな言葉を送ってきた




